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これは「寝台急行 銀河」が「神戸」と「群馬」を結ぶ物語・・ |

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こんにちは、ゲストさん
神戸小説 寝台急行 銀河の夜
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これは「寝台急行 銀河」が「神戸」と「群馬」を結ぶ物語・・ |
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これを読んで下さった沢山の方々に感謝いたします。 |
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首都高速を凄まじい勢いで走る牧師の車に朝日が差し込んだ・・・それはいつしか一郎が「銀河」の 中で見た、そうだ・・大阪に到着する前の淀川で見たような輝きであった・・・ 絶望には希望と光を・・・今までさまよった時間はきっとこの朝日の輝きを美しく眺めるための 「前奏曲」・・・・そして長く複雑だった2人の「フーガ」は今ここで主題復帰し壮大な完結を迎えようと していた、 「一郎さん・・さあ・・早く!」「いや・・・牧師さんと2人で先にいきなよ!車は俺が停めて来るから!」 マスターはそういうと一郎たちを東京駅八重洲口に下ろした。 東京駅9番線は昨日ととは打って変わりそれなりの数の鉄道マニアが居るだけであった、しかし いつもの「銀河」よりははるかに大人数の出迎えであったことには変わりない、新幹線や通勤の 客はこの異様な雰囲気を不思議そうに見ていた 「ああ・・昨夜テレビでやってたね・・なにか最後の列車がくるとか・・・」「ふーん・・・・・」 「来た!」二つのヘッドライトがゆっくり近づいた・・・「1112号機か・・・・・」最後の力を振り絞って 「銀河」はゆっくりホームに進入した、そして大きな制動の音とともに・・・・・・59年間の歴史は ここで終焉を迎えた・・・・・・・・・ドアを開けるエアーの音はまるで疲れをどっと吐き出したような 印象であった、 「一郎さん!もっとうしろやないですか?」「あんたテンション上がると関西弁に戻るんだね・・・」 2人は1号車A寝台に向かった 最後の最後で超満員の乗客・・・なんとも言えない光景であった・・・「最後」だからなんとなく乗車した 客はどんどん階段を降り、携帯電話をかざすもの、いまさらデッキで荷物整理をするものと 在りし日の帰省シーズンの上野駅のような光景であった。そしてすべての整理が終わりを告げる頃・・・ A寝台車 オロネ24は輝きだした・・・・・周りの音は消え、一郎は意味不明のめまいに襲われた そしてデッキの近くにたどり着いたその時・・・・ブーケを片手にゆっくり降りる美里はまるで父親に 腕を組まれた花嫁そのものであった・・・・美里がゆっくりこちらを見た瞬間・・・それはあの大井川で 感じたやさしい風と同じ風が吹き、そしてパイプオルガンの響きにも似た美しい日差しが彼女を 照らした 「美里・・・・・」 うれしいとは・・・・しあわせとは・・・・このことである・・・・ 美里はなにも叫ばず一郎に近づいてきた 「私と一緒になって下さい・・・・・・」 何も言葉が出なかった、セリフがでてこない、しかし周りの視線を気にしないで美里を抱きしめる 一郎の腕の力がその返事である・・・・ 「ありがとな・・・・子供も連れてきてくれて・・・ありがとう・・・・・・」 マスターがホームに入ってきた「おうッ・・間に合ったぜ・・・・やったあ!」 鉄道マニアの一人が近くで話し始めた 「なあ!・・あれ?きのう大阪のテレビで叫んでた女じゃねえ?」「ああ・・そうだよ!」 牧師とマスターはゆっくり一郎と美里に近づいた・・「おい!じゃあ記念に写真とってやるよ!銀河の ザボが見える所にたてよ!」写真を撮っているとき何人かギャラリーが集まってきた、 「なに?結婚式?」牧師はニヤリと笑った・・・・・「おう!それや!なあ・・一郎さん!面倒やわ・・・・ そこ立って!もうここでやるでえ!!!」「は??おい!まさか・・・あんた!!う、うそだろ・・!」 マスターは大笑いを始めた 「あなたはいま、この女性と結婚し神の定めに従って夫婦となろうとしています。 あなたは、その健やかなときも、病めるときも、豊かなるときも、貧しきときも、この女性を愛し 、これを敬い、これを慰め、これを助け、そのいのちのかぎり、かたく節操を守ることを約束いたしますか?」 人が集まりだした、凄い恥ずかしい・・・・「おい!一郎!どうすんだよ!」 「ち・・・・誓います・・・・」 「う・・・こりゃ傑作やわ〜!えーと・・あなたはいま、この男性と結婚し神の定めに従って夫婦となろうとしています 。あなたは、その健やかなときも、病めるときも、豊かなるときも、貧しきときも、この男性を愛し、 これを敬い、これを慰め、これを助け、そのいのちのかぎり、かたく節操を守ることを約束いたしますか?」 「はい!誓うでえ!」 「やったあ!おめでとう〜」周りの多くの人たちが拍手をしてくれた 世界で一番ロマンチックな「できちゃった結婚」はここに成立した・・・・いいじゃないか・・別に・・・・ 二人はちゃんと一緒になって・・・・子供も育てようとしているのだから・・・・・ 「銀河」はそれを見届けると汽笛を残しゆっくり車庫に向かって走り出した・・・・役目を終えたこの列車は 今日のうちに大阪に戻される・・・一郎は心のそこから叫んだ 「ありがとう〜!!!急行銀河ああ!」こう叫んでいいのは俺だけだ、一郎はそんな事を思っていた 「銀河」はゆっくりと走りながら品川に消えていった・・・・・・「ありがとう・・・ほんとに・・・ありがとう・・・」 一郎は美里をそっと抱き寄せて最後の列車を見送ったのだ・・・・・ 群馬に爽やかな季節がやってきて、梅が咲き・・・桜が咲き・・・・桃が咲き・・・・花見月が咲き・・・・ つつじが咲き・・・・アジサイが咲き・・・・・菖蒲が咲き・・バラが咲き・・蓮華つつじが咲き・・ ニッコウキスゲが咲き・・・・そしてひまわりが咲く頃・・・・神戸から両親がやってきた・・・・ 「おめでとうございます!!!・・元気な女の子です!」 それは2人が出会った日のようにとても暑い日であった・・・・・・ それは「のぞみ」と父としての一郎、母としての美里の誕生日であった・・・ 『完』 エンディングは「バッハファン様」ご提供
バッハ作曲 BWV359四声コラール「イエスよ、わが魂の喜び」 |
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最後の「銀河」は関が原の霧の中を進んだ、そこは西と東の境目、美里はとうとうここまで |
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新大阪にある宮原運転所、ここは日本最大の車両基地だ、銀河の寝台車はここの所属であった, |
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