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書庫神戸小説 寝台急行 銀河の夜

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これは「寝台急行 銀河」が「神戸」と「群馬」を結ぶ物語・・
銀河や海、風、月、星、が未熟な二人を導きます。

リストを見てお好きな所からお読み下さい!


「予告」

「誰にも迷惑をかけてない?その事自体が迷惑なんだよ!」

  「大人ほど碌な事しないかもな・・・・」
 
  「遠いからうそ臭い?距離関係ねーよ
     俺は同じ布団の中でうそつかれたぜ・・」

  「嫌いやったら来ィへんよ・・・」

  「あかん・・私、やっぱ・・無理やわ・・・」

  
          『寝台急行 銀河号の夜・・・』  長老文庫

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これを読んで下さった沢山の方々に感謝いたします。
関西の方はでたらめな「関西弁」に不快な想いをされたと思のですがどうかご容赦下さい、


昭和24年9月15日戦後初のダイヤ改正で東京〜大阪に特別急行が誕生しました、
復興も十分でなく「時期尚早だ!」と叩かれましたが当時の国鉄は
「家のお子さんでも、お兄さん、お姉さんから学校にお上げになるでしょう・・
私どもでも、まず、東海道から特急を走らせてサービスを良くし、順次ローカル線にも
及ぼしていこうと考えております。」とこたえ喝采をあびたそうです。
そして特別急行第11、12列車は「へいわ」(1年後「つばめ」になる)。急行15、16列車は「銀河」と命名され
それから59年間、東海道を走り続けた
列車です。一つの列車名でこんなに走り続けた列車は他に例がありません、
この列車に対する思い入れ、神戸の旅の思い出、今まで経験した出来事が私にこの物語を書かせました・・・・・
一郎や美里の支離滅裂な感情は私たちの世代独特の「葛藤」です。
結局一番大事なのは「自分」、一郎は自分の希望を優先し相手を動揺させ、美里も最初は遠くに嫁ぐのに
抵抗を感じ中絶を考えます。しかし途中で「愛する意味」を様々な形で理解していって
お互いが必要であること、一番大事なことを運命が教えてくれます。

「将太の寿司」で」有名な寺沢大輔氏は神戸生まれの伊丹育ち、
「食わせモン」と言う漫画は
神戸や明石が舞台になっていて、セリフはほとんど「神戸弁」でかかれており僕はその漫画を読んでから
神戸に引きずりこまれました、震災でラーメン屋だった父を亡くしたの娘とその母親と
素人の料理人「空山 海」と子分の「よういち」の話しです。娘は音大生で母は芦屋の令嬢・・これも
「関東人」のイメージを意識したものと思います。
主人公の彼がその中で東京の料理人や
商社の人間をやっつける話しが2回出てきますがこれも関西の人の東京に対するイメージなのでしょうか?

僕はドラマの「北の国から」、川端康成の「雪国」、宮沢賢治の「グスコーブドリの伝記」を読んでから
「美しい景色」を書いてみたいという想いを持っていました、
「北の国から」なんて物語は凄まじく人間の汚い部分ばかり登場しますが出てくる北海道の「景色」は
ひたすら美しい・・・雪国だってただの遊び人ののろけ話ですが出てくる「越後湯沢」の美しい景色の
描写に引きずりこまれます。宮沢賢治も然り・・・

僕は日本の異国情緒あふれる街が大好きで神戸が長年穴になっていました、近くの横浜はともかく
函館、長崎・・・どれも素敵な街でした、どれも高校生の時に旅したのですが、もしかしたら今いけば
なにか物語が生まれるかもしれません、
でも・・・神戸は日本一綺麗な港町かもしれません、とても美しいこの街を旅するのは今度はいつに
なるのでしょう・・・

関東での神戸の印象は上の絵のような感じです。(下手でごめんなさい)
でもそれだけ訪れた人の印象はいいということで
おゆるしくださいね(笑)
全くの素人が書いた小説ですがもし印象に残る景色や描写が残せたならうれしい・・・そんなはずは
無いのですが・・・

それでは皆様、、、「ありがとうございました」

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首都高速を凄まじい勢いで走る牧師の車に朝日が差し込んだ・・・それはいつしか一郎が「銀河」の
中で見た、そうだ・・大阪に到着する前の淀川で見たような輝きであった・・・
絶望には希望と光を・・・今までさまよった時間はきっとこの朝日の輝きを美しく眺めるための
「前奏曲」・・・・そして長く複雑だった2人の「フーガ」は今ここで主題復帰し壮大な完結を迎えようと
していた、

「一郎さん・・さあ・・早く!」「いや・・・牧師さんと2人で先にいきなよ!車は俺が停めて来るから!」
マスターはそういうと一郎たちを東京駅八重洲口に下ろした。

東京駅9番線は昨日ととは打って変わりそれなりの数の鉄道マニアが居るだけであった、しかし
いつもの「銀河」よりははるかに大人数の出迎えであったことには変わりない、新幹線や通勤の
客はこの異様な雰囲気を不思議そうに見ていた
「ああ・・昨夜テレビでやってたね・・なにか最後の列車がくるとか・・・」「ふーん・・・・・」
「来た!」二つのヘッドライトがゆっくり近づいた・・・「1112号機か・・・・・」最後の力を振り絞って
「銀河」はゆっくりホームに進入した、そして大きな制動の音とともに・・・・・・59年間の歴史は
ここで終焉を迎えた・・・・・・・・・ドアを開けるエアーの音はまるで疲れをどっと吐き出したような
印象であった、
「一郎さん!もっとうしろやないですか?」「あんたテンション上がると関西弁に戻るんだね・・・」
2人は1号車A寝台に向かった
最後の最後で超満員の乗客・・・なんとも言えない光景であった・・・「最後」だからなんとなく乗車した
客はどんどん階段を降り、携帯電話をかざすもの、いまさらデッキで荷物整理をするものと
在りし日の帰省シーズンの上野駅のような光景であった。そしてすべての整理が終わりを告げる頃・・・

A寝台車 オロネ24は輝きだした・・・・・周りの音は消え、一郎は意味不明のめまいに襲われた
そしてデッキの近くにたどり着いたその時・・・・ブーケを片手にゆっくり降りる美里はまるで父親に
腕を組まれた花嫁そのものであった・・・・美里がゆっくりこちらを見た瞬間・・・それはあの大井川で
感じたやさしい風と同じ風が吹き、そしてパイプオルガンの響きにも似た美しい日差しが彼女を
照らした

「美里・・・・・」

うれしいとは・・・・しあわせとは・・・・このことである・・・・

美里はなにも叫ばず一郎に近づいてきた

「私と一緒になって下さい・・・・・・」

何も言葉が出なかった、セリフがでてこない、しかし周りの視線を気にしないで美里を抱きしめる
一郎の腕の力がその返事である・・・・
「ありがとな・・・・子供も連れてきてくれて・・・ありがとう・・・・・・」

マスターがホームに入ってきた「おうッ・・間に合ったぜ・・・・やったあ!」

鉄道マニアの一人が近くで話し始めた
「なあ!・・あれ?きのう大阪のテレビで叫んでた女じゃねえ?」「ああ・・そうだよ!」
牧師とマスターはゆっくり一郎と美里に近づいた・・「おい!じゃあ記念に写真とってやるよ!銀河の
ザボが見える所にたてよ!」写真を撮っているとき何人かギャラリーが集まってきた、
「なに?結婚式?」牧師はニヤリと笑った・・・・・「おう!それや!なあ・・一郎さん!面倒やわ・・・・
そこ立って!もうここでやるでえ!!!」「は??おい!まさか・・・あんた!!う、うそだろ・・!」
マスターは大笑いを始めた

「あなたはいま、この女性と結婚し神の定めに従って夫婦となろうとしています。
あなたは、その健やかなときも、病めるときも、豊かなるときも、貧しきときも、この女性を愛し
、これを敬い、これを慰め、これを助け、そのいのちのかぎり、かたく節操を守ることを約束いたしますか?」
人が集まりだした、凄い恥ずかしい・・・・「おい!一郎!どうすんだよ!」
「ち・・・・誓います・・・・」
「う・・・こりゃ傑作やわ〜!えーと・・あなたはいま、この男性と結婚し神の定めに従って夫婦となろうとしています
。あなたは、その健やかなときも、病めるときも、豊かなるときも、貧しきときも、この男性を愛し、
これを敬い、これを慰め、これを助け、そのいのちのかぎり、かたく節操を守ることを約束いたしますか?」
「はい!誓うでえ!」
「やったあ!おめでとう〜」周りの多くの人たちが拍手をしてくれた
世界で一番ロマンチックな「できちゃった結婚」はここに成立した・・・・いいじゃないか・・別に・・・・
二人はちゃんと一緒になって・・・・子供も育てようとしているのだから・・・・・

「銀河」はそれを見届けると汽笛を残しゆっくり車庫に向かって走り出した・・・・役目を終えたこの列車は
今日のうちに大阪に戻される・・・一郎は心のそこから叫んだ

「ありがとう〜!!!急行銀河ああ!」こう叫んでいいのは俺だけだ、一郎はそんな事を思っていた
「銀河」はゆっくりと走りながら品川に消えていった・・・・・・「ありがとう・・・ほんとに・・・ありがとう・・・」
一郎は美里をそっと抱き寄せて最後の列車を見送ったのだ・・・・・

群馬に爽やかな季節がやってきて、梅が咲き・・・桜が咲き・・・・桃が咲き・・・・花見月が咲き・・・・
つつじが咲き・・・・アジサイが咲き・・・・・菖蒲が咲き・・バラが咲き・・蓮華つつじが咲き・・
ニッコウキスゲが咲き・・・・そしてひまわりが咲く頃・・・・神戸から両親がやってきた・・・・

「おめでとうございます!!!・・元気な女の子です!」

それは2人が出会った日のようにとても暑い日であった・・・・・・
それは「のぞみ」と父としての一郎、母としての美里の誕生日であった・・・

『完』


エンディングは「バッハファン様」ご提供
バッハ作曲 BWV359四声コラール「イエスよ、わが魂の喜び」

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最後の「銀河」は関が原の霧の中を進んだ、そこは西と東の境目、美里はとうとうここまで
眠ることが出来なかった、車内は最後の列車を惜しむ人々が未だに語り合っている、。
彼らはきっと東京まで眠ることはないであろう・・鉄道マニアは変な人種である、
「寝台車」で眠ることが「もったいない」のだ・・・

「ターンタン・・・ターンタン・・・・」美里は目を瞑りあの旋律を小声で口ずさんだ、それは
子守唄の代わりのよう・・・・色々な事があった・・・・

元気一杯に走り回った長田の街の事、みんな無くなってしまったあの日の夜、
やっと見つけた仕事、元気な播磨の仲間・・・・・・・そしてやっと見つけた「それ以上」・・・

列車は霧を抜け星を見つけることが出来た、美しい夜汽車の旅、もうこれが最後だろう・・・
「一郎さん・・・きっと乗りたかったんやろな・・・・」
美里はそのまま眠りに入った・・・「ああ・・・もう今日なんやな・・・・東に着くのは・・・・」

一台の車が夜の関越自動車道を走り出した・・・
「あのう・・・・・・」駅長は家に帰ったが牧師とマスターは完全に悪乗りしていた
「一郎さん・・・・気にしないで下さい・・・・なんか・・・良くないですか?こういうの、若い頃思い出します」
酒を飲まなかった牧師は後ろにマスターと一郎をのせてゆっくり走った・・・・
「おい!一郎・・・まずはあそこがいいんじゃないか?朝日に照らせれてやってくる銀河・・・・俺見たかったんだよね!」
「ああ!あそこね!いいなあ!所で牧師さん東京は道わかるの?」
「はい・・・わかりません!」「オチ重視かよ!」
車は環状8号線を走り川崎と蒲田の間にある鉄橋に着いた、多摩川はここでは六郷川と名前を変え東京と神奈川の
境になる阪神地区で言う神埼川のような場所であった・・・

列車は熱海を通過した、遠くに見える海の向こうはうっすらと朝焼けが見えた・・・・・
「朝日・・・・・何年ぶりやろ・・・・・」デッキの窓から眺める朝日は美里にとって最初で最後の朝日だった
「一郎さんの言う朝日・・・・こんなに綺麗やったん・・・・」見るもの全てが歓迎しているように見える、
美里は一郎の表現を最初は馬鹿にしていたが、この「銀河」に2回乗車しそれをなんとなくであったが理解できたように
思えた。「あ・・・・・・」
美里の携帯電話に久しぶりにメールの受信が入った・・・・「は!一郎さん!テレビみたんかあ??」

「おはよう!横浜を過ぎて10分くらいで六郷川を渡ります。進行方向左東京方の土手で見ているから・・
その後東京に迎えに行きます。
ようこそ!関東へ!    最愛の妻   美里  へ 
私は君を愛しています・・・」美里は電話を握り締めた
「アホか・・・・変な手紙で振っといて・・・許さんでえ・・・」

人を好きになって泣いた事はありますか?好きで好きでたまらなくて・・
それはけしてみっとも無い事じゃないのです・・・・


夜行列車は文学である、そう、それは・・・・歌である、詩である、絵である、物語である、
そして最後の「銀河」はついに六郷川へやってきた、
周りの鉄道マニアが動き出した・・・「よし来た!」
EF65機関車のかん高い汽笛は朝焼けの川原に響いた・・・もうこれでお別れ・・
「さようなら・・・寝台急行 銀河」・・・・・でも・・この最後の銀河は一郎の最愛の美里を神戸から連れてきた
青い列車は鉄橋を轟音とともに入ってきた、それはまるでフィナーレの様な、なにか音楽に聞こえた
「きっと彼らには・・賛美歌のようなものなんでしょうね・・・・・」

http://www.geocities.jp/bach_comp_ed/bwv349str.MID

機関車が一郎の真上を通過しファンサービスの汽笛を機関士はプレゼントし悪乗りしているのか白い手袋で
手を振っていた
美里の乗る1号車は最後から2両目・・・・
「み・・みさと〜!!!!」デッキの窓にべったり顔をつけた美里が一郎にははっきり見えた・・・

「一郎さあ〜ん!!!!」

その時、朝日がまぶしく差し込んだ・・・・銀河号は今までで一番
輝いていた・・・

「美里ちゃん・・・・?」播磨屋の仲間にいっせいに何か聞こえた
「美里・・・」須磨の両親にも何か聞こえた

「さあ!ダッシュで東京に行くぞ!」一郎たちは東京に向かった


お知らせ・・・
曲はブロ友の「バッハファン様」よりご提供のMIDIです
バッハ作曲
BWV349四声コラール「われ汝に感謝す、はや汝の御子によりて」
有難う御座いました!

さていよいよ最終回です!

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新大阪にある宮原運転所、ここは日本最大の車両基地だ、銀河の寝台車はここの所属であった,
この「JR西日本大阪支社宮原運転所所属」を示す「大ミハ」の
表記も過去の物になってしまう・・・
平成20年3月14日、ついに別れの時がやってきた・・・・

「ああ・・せいせいした・・今日で夜行の仕事も終わりや・・・・」若い車掌は車庫を「銀河」に向けて
歩いていた、「ちまたじゃ大騒ぎやけど・・だったらもっと乗ってくれればええのに・・あれ?お?
なんや!お前ら!」数人の若者が1号車のA寝台の前で待っていた「ああ!駅弁屋の反町やないか!
なんや!この子らと今日は販売かあ?聞いとらんでえ〜!!」
「いや・・車販ちゃうわ!ちょっと頼みがあるねん・・・・」「車掌さん!なあ〜たのむでえ・・」
播磨屋の美里の後輩の若い女の子に腕を組まれ車掌は訳を聞いた
「え?美里ちゃん・・え・・え〜〜〜!」

一郎は次の日の朝早い「のぞみ」で神戸に向かうつもりでいた、最後の銀河は・・やはり眺める事は
出来なかった、関東ではテレビ中継をやるような騒ぎでその様子を一郎は「旅路」で眺めていた、
マスターと駅長は一緒にそれを見ていた
「銀河・・・・・一郎・・・お前のおかげでもの凄く印象深い列車になったよ・・・随分色んなもの運んで
もらったな・・・・・」一郎はうすら涙をうかべジョッキを空けた・・・・
「マスター・・・・俺・・・・やっぱ・・・美里が好きだ・・あきらめられネエ・・・だから今度こそ連れてきます。」
例の牧師も来た「一郎さん・・・・やはり来てましたか・・・」
「ああ牧師さん・・・・あんたと出会ったのも・・銀河だったね・・・・」
色々な事があった・・・人生を振り返ったり、青年の悩みも聞いた、何よりも美里と一郎を結んでくれた
仲人のような存在にもなった、初めて美里に逢いに行ったのも・・・・銀河だった・・・・
「とうとう・・あいつと一緒に乗ることはなかったなあ」マスターはお代わりを持ってきた
「いいじゃねーか・・・今度は・・・「のぞみ」だ・・・・そうだろ?」一郎はわらってうなずいた
駅長が叫んだ「おい!一郎!あれ・・・・!」全員テレビに釘付けになった「あ!!!」

「只今、大阪駅におります。今日は東海道の伝統列車「銀河」号最終列車、大阪の様子です!
それでは乗客の方に・・おわっ!と・・お話しを・・・すごい人です・・・今日はどちらまで?」
「東京まで乗ります〜あたしな!それから・・群馬まで行くんやで!」
「旅行ですか?」「は?は?いや・・あたしなあ「鉄子」やもんで・・最後の銀河に乗るために・・」
「で?群馬まで?」「ああああ別にええやないですかあ!一郎さん!!見とる?これから銀河にのるでえ〜!
うわあっ!押すなちゅうねん!こらあ!オタクがあ!妊婦やでえ!」
「あ!ありがとうございました!以上大阪からでした・・・!」

「はあああ????に、妊婦って・・・・」一郎は立ち上がった
「美里・・・・・お前・・・・・・・・」牧師が立ち上がった、
駅長もマスターも・・
「一郎!!!おめでとう!!!おまえ・・東京まで行けよ!」「あ・・・ありがとう・・・ありがとう!・・・・」

美里は発車5分前に列車に入った「うわっ!なんやこれ!」1号車のA寝台、1番下段には駅弁と手製のブーケが
置いてあったのだ・・・・・

「美里ちゃんへ・・・
ブーケは女の子一同から・・弁当は俺からや・・・・・もし駄目になっても俺が居るでえ・・キャンセル待ち1番な(笑)
駅弁屋の人脈は強いで・・・その気になれば札幌行きのスウィートも手配するで!元気でな!」

「な・・・・・みんな・・・ありがとう〜・・・こんな・・・A寝台のキップまで用意してくれたのに・・・・」
美里は窓の外を見つめた・・・・・「ありがとう〜みんな・・・・」ホームのベルが鳴り止んだ・・・・
「銀河・・・・よろしくたのむでえ〜」
EF65 1112号機の汽笛はかなり長めに響いた
「さようなら〜」ホームの見送りは無責任に叫び始めた・・・しかし何故か美里は関西そのものが手を振っているように
感じ涙が溢れ出した・・・・「寂しいわ・・・・神戸も大阪も・・・・でも・・幸せになるって・・こういう事なんやな・・
もう・・・大丈夫や!なあ・・・」そうだ美里・・・君はもうお母さんなんだ・・・・・
列車は淀川を渡り始めた、大きな通過音が体に響いた、川の土手にも沢山の人が見送りに来ていた、中には
ペンライトを持っている奴まで・・・・・「ああ・・・あほがおるわ・・・でも・・なんか・・ええもんや・・・」

美里はリュックを空けて休む用意をした・・後はカーテンを閉めて米原あたりまでゆっくり景色を見よう・・・
「は?」封筒を見つけた「お、お母ちゃん・・・・」

「美里・・・
 私とお父ちゃんは応援します。神戸の神様はあんたの味方やで・・・・・」その中には湊川神社の安産祈願が入っていた

「あほう・・・もう・・みんなして・・・・・う・う・・・つまり・・・よかったんや・・・ほんまにこれでよかったんやな!・・・」

列車は京都、米原を過ぎ関が原に差し掛かった・・・「ああ・・なんか・・・ほんま抱っこされてるみたいや・・」
寝台幅1Mの贅沢なA寝台の旅は快適なバージンロードになった

きっと信也やマキコ、ミユキがそばにいるんだ・・・美里はそんな事を思って星空を眺めた・・・
「どうか・・・元気に生まれてナあ・・・・・」

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