日記
野田首相の「ひとりよがり解散」野田首相がついに解散総選挙を行うことを決定しました。11月16日解散→12月4日
公示→12月16日投開票という日程ですが、今回の解散総選挙が引き起こすトピッ
クスを挙げてみます。
まず年内に投開票を行うことで第3極の勢いを抑えることができそうですが、自民党
にとっては選挙戦で民主党対策に専念できることになります。
第3極対策として日本維新の会には比例区の近畿ブロック、みんなの党には比例区
の北・南関東ブロック、太陽の党には比例区の東京ブロックなどを重点的に行って
勢いを抑える一方で、民主党対策としては現職の首相・大臣や経験者、党幹部など
の小選挙区をピンポイントでの攻勢に注力できそうです。
特に野田首相の選挙区である千葉4区は、2005年の総選挙において自民党候補に
対してたったの944票差(得票率ではたったの0.32%差)で辛勝した過去があり、今回
の総選挙は民主党には2005年の総選挙以上の苦戦が予想されます。さらに現職の
首相ならば比例区との重複立候補はしないこと、民主党の代表として全国遊説する
ため立候補した選挙区に入ることが激減することなどが想定されますので、現職の首相が落選する可能性が高くなってきます。
他に激戦が予想されるのは鳩山元首相の北海道9区、菅前首相の東京18区、枝野
経産相の埼玉5区、田中文科相の新潟5区、安住幹事長代行の宮城5区などがあり、
自民党はこれらの小選挙区に重点的に攻勢をかけることで、民主党をさらに守勢に回らせることができそうです。
次に年内に投開票を行うことで政党交付金の交付金額が変動します。総選挙後に
選挙基準日が設けられますので、今回の総選挙で大幅な議席減が見込まれる民主
党と大幅な議席増が見込まれる自民党への交付金額が大幅に変動しそうです。
2012年4月6日確定の政党交付金は、民主党が165億430万円、自民党が101億5400
万円となっており、今回の総選挙で少なくともこの金額が逆になりそうです。
民主党は60億円以上の減額に耐えられる財務基盤を持っているのでしょうか?
野田首相は、この数年間の自民党の窮状を見ていなかったのでしょうか?
また、鳩山元首相が民主党に対して財政支援をしなくなった場合を想定していないのでしょうか?
そして、「1票の格差」が放置されたまま総選挙が実施されることで総選挙の差し止め
訴訟や選挙後の無効訴訟の提起が予想されます。
差し止め訴訟については訴訟上の難しさや時間がないことなどから提起されそうに
ないですが、無効訴訟は十分に想定することができそうで最高裁判所が選挙無効の
判決を出すことも十分想定されます。
選挙無効の判決が出た場合、選挙のやり直しになるのか、それともまずは原状回復
つまり解散前の議席状況に戻すのか、最高裁判所の判断によりますが、2009年の
総選挙では683億円ほどが国庫から支出されているようなので、今回も700億円近くが支出されることが予想されます。
その選挙が無効になるとしたら、国庫から支出された700億円近くが無駄金になり、
そうなった場合は解散総選挙を決定する野田内閣に対して損害賠償請求の訴訟が
提起されることも想定できます。
野田首相が解散総選挙を決断したのが、今まで書いてきたトピックスを想定いたか
どうかはわかりませんが、「近いうちに」という自分の言葉を守るためとか「野田おろし」を避けるためだったら、政治家としてはひとりよがりでしかないでしょう。
野田首相はまだ55歳で政治家としてこれからだと思いますが、今回の解散総選挙で
実質的な政治生命を終えることになるだろうと予想します。
もったいないと思うとともに残念です。 |



