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3月28〜29日、サウジアラビアの首都リヤドでアラブ首脳会議が開催された。この会議に、リビアは欠席した。また、レバノンからラフード大統領とシニオラ首相がそれぞれ代表団を率いて参加した。サミット来賓名簿には、トルコ首相、マレーシア首相、国連事務総長などの名が連なっている。
アラブ首脳会議での決議は、もともと合意(イジュマー)の精神で全会一致が原則であったが、首脳たちの世代間ギャップなどの要因で、合意形成は難しくなっている。こうした状況を憂慮し、アラブ連盟のムーサ事務局長が組織改革を提唱しているが、なかなか進展していない。同会議では、時に各国の利害対立が表面化し、「アラブ」という民族意識の低下が指摘されている。例えば、レバノン問題でのシリアとサウジ、国境問題でのカタルとサウジ間などの溝は深いといわれている。こうして見ると、アラブ首脳会議は、むしろ国民国家の相互関係の調整の場となりつつあると言えるかもしれない。
今回の首脳会議の焦点である中東和平問題について、パレスチナ自治政府のアブ・アムル外相は27日、「アラブとイスラエル間にある60年間に及ぶ対立関係を終結させるときがきた」と述べ、この首脳会議での団結を訴えた。しかし、今回も、開催前にライス米国務長官と事前協議を行ったアラブ・カルテット(エジプト、サウジ、ヨルダン、アラブ首長国連邦)と多くのアラブ諸国では、2002年のベイルートでのアラブ首脳会議のアブドゥッラー・イニシアチブに対する温度差がある。アラブ・カルテットは、イスラエルのオルメルト首相から「大きな痛みを伴う譲歩」を引き出そうとしている。また、シリアは、2002年に米国とイスラエルに否定された同イニシアチブを、両国に受け入れさせたいと考えている。しかし、両国が受け入れることは難しいだろう。このため、サウジやエジプトは、パキスタン大統領やトルコ首相、マレーシア首相を巻き込み、イスラム諸国としてのまとまりで、米国への圧力を高め、事態を打開しようとしている。
一方、こうしたサウジやエジプトなどの思惑とは違う意識を持っているのが、リビアとヒズボラではないだろうか。彼らは、アラブ・カルテットは米国に動かされていると見ているようだ。日頃、米国の一方主義や民主化政策に厳しい中東諸国ではあるが、米国の力がなければイスラエルを動かせないとの認識はある。このように、アラブ諸国の国益が対立する中ではあるが、少なくとも、パレスチナ国家建設を目的として、「領土と和平の交換」という共通認識に立つことはできるだろう。そして、何とかパレスチナの対イスラエル武装闘争を押さえ込むこともまた重要である。それは、中東和平プロセスを進展させ、平和という共通利益を得る最低条件だろう。

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