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9月26日、国連安保理で欧米がミャンマーに対する制裁措置の検討を要請した。しかし、中国とロシアが制裁は時期尚早として、これを否定した。9月28日には、ウラン濃縮を続けているイランに対し国連安保理決議を遵守させるための追加制裁を課す問題について、中国とロシアの外相は“交渉による解決”を国連総会の演説で主張した。イランの核開発問題については、常任理事国5カ国およびドイツのコミットメント・グループが28日にニューヨークで協議を行い、11月の国際原子力機構(IAEA)の報告を参考にして再検討を行うことで合意をみた。
こうした、中国とロシアの足並みをそろえた外交は、2002年から2003年のイラクを取り巻く国連協議でも見られ、この問題では、これにフランスが加わっていた。9月27日付ワシントン・ポスト電子版( http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2007/09/26/AR2007092602414.html?sid=ST2007092602485 )が、当時の国際状況をうかがい知ることができる記事を流した。スペインのEl Pais紙が26日付でスクープした、2003年2月のブッシュ米大統領とアスナール・スペイン首相との会談メモについて紹介した記事だ。
その中では、エジプトがイラクのサッダーム・フセイン大統領(当時)と交渉を行い、同大統領から10億ドルと大量破壊兵器に関する情報の持ち出しを条件に亡命してもよいとの感触を得ていたことが紹介されている。しかし、今回この記事で注目したいのは、アスナール首相が対イラク武力行使は避けるべきであり、仮に武力行使をする際には安保理決議が必要だと強調したことに対し、ブッシュ大統領は、われわれにとってもそれが最良だが、「(現状は)中国の水攻めのようだ」と述べていることだ。ここでの表現は比喩であるとも受け取れるが(というのも、同記事ではブッシュ大統領の苛立ちは特にシラク・フランス大統領に向けられていたと伝えているからだ)、以下に中国の安保理での対応を考えてみる。
一般に、中国は“外交交渉”“平和解決”を主張することが多い。しかし、スーダンのダルフール問題、今回のミャンマー問題、また当時のイラク問題においても、悪政の下で苦しむ人々に対し国際社会はどのような救済活動が可能かの問には、向き合わない傾向がある。このことを多くの国際メディアは、「資源外交による歪み」として解説している。果たして、中国のこうした態度は単にそれだけが理由だろうか。
中国は、かつて西欧列強に領土を一時的に占領されても独立を保ち、その生態環境において文化的意味体系を継承してきた。そして、これまで、国内の動向をにらみながら、西洋的価値、西洋的秩序を自文化の中で読み替える作業を進めてきた。国際社会が安保理常任理事国としての中国に求める対応と、中国自身が描いている中国像のギャップはこうした歴史的、社会的事情があるだろう。
こうしてみると、国連という場において、世界が大国と認めるようになった中国と米国は今後も、同床異夢の関係であり続けることが予想される。こうした状況が続き、現在のイランの核問題でも、2002年から2003年に国連がイラク問題と同様な道を歩んでいくのかどうか、気になるところである。

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