米国を見る目

[ リスト ]

2月7日、米大統領選挙の予備選の一つの山場といわれた「スーパーチューズディ」が終わった。その結果、米国の次期政治指導者は、マケイン氏(共和党)、オバマ氏(民主党)、クリントン氏(民主党)の3人に絞られつつあるようだ。
しかし今回、民主・共和両陣営とも大統領候補者が完全には絞られなかったは、今後も続く選挙戦で資金や人的資源に問題も出てくるだろう(クリントン氏は500万ドルを借り入れたことを公表した)。また、各候補者が支持基盤の強化や相手の支持者の切り崩しに力を入れることで、その後の米国社会における亀裂が広がり深まることも考えられる。例えば、「本来の保守とは何か」という根本的な議論が問われ始めている。その結果、共和党内において民主党寄りの政策も持ち合わせているマケイン氏は、福音派などの保守勢力の支持を集約しきれていない。
社会全体が複雑化しており、西欧的な二項対立論よりも、むしろ東洋的な因果関係論の観点で社会現象の全体像を捕らえることが求められはじめている。重要となるのは「何故そのことに拘っているのか」を考えることである。その例が、米国のイラク政策である。民主党は、2009年度会計(2007年10月〜2008年9月)における国防費が5154億ドル(前年比7.5%)となり、イラク・アフガニスタンでのテロとの戦いが財政的にも足枷となっていると指摘している。また、イラク戦争以後の国際社会における反米感情は高まっている。こうした現在の米国を取り巻く内外の状況を考慮すれば、イラクからの早期撤退という判断をすることが打倒であろう。
しかし、2月5日に発表された国際戦略研究所(IISS)の2008年版の「ミリタリー・バランス」では、イラクが米軍の支援なしで治安維持を行えるようになるには相当長い時間が掛かると指摘している。また、アフガニスタンでもNATO諸国との新たな増派問題が生じている。さらにはパキスタンの政情不安によって、イスラム過激派のタリバンが同国での活動を活発化させている。こうした国際社会がおかれている厳しい現実を見ると、米国は自国のみの事情で、そう簡単にイラクから撤退できるとも思えない。
来年1月、新政権がスタートしたとしても、重要ポストの議会承認や新政策立案には半年程度の時間を要する。つまり現在のように、米国の大統領候補が絞られていないことで、国際社会が米国の状況をうかがいつつ諸問題を先送りする恐れが強い。そのことで、国際社会での秩序の空白が生まれる可能性もある。ブッシュ政権をこれまで以上に早期にレームダックにさせたこともそれに拍車をかけているのかもしれない。多極化時代とはいえ、国際社会での米国の存在感はまだまだ大きい。

.
cigvi2006
cigvi2006
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

過去の記事一覧

検索 検索

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
お米、お肉などの好きなお礼品を選べる
毎日人気ランキング更新中!
ふるさと納税サイト『さとふる』
11/30まで5周年記念キャンペーン中!
Amazonギフト券1000円分当たる!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事