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日本政府がスーダン南部で平和維持活動を行っている「国連スーダン派遣団」(UNMIS)への自衛隊派遣を検討しているとの報道が流れている。このスーダンのダルフール問題への中国の対応を不満として、2月12日、映画監督のスティーブン・スピルバーグ氏が北京オリンピックの芸術顧問を辞任した。ダルフール問題では、同地方のアフリカ系住民に対するアラブ系遊牧民の殺害行為などをスーダン政府が阻止しないばかりか、同政府の一部の人々の犯罪への関与が行われているとの指摘もある。国際社会はこのスーダン政府を中国が支持し続けていることに懸念を抱いているのである。
ダルフールへは、2008年の1月1日までに国連とアフリカ連合(AU)の合同平和維持部隊(2万6000人)が展開することになっていた。しかし、現在、現地入りしている兵士は9000人である。その理由の一つは、スーダン政府が他国の平和維持部隊の入国を阻止しているからだといわれている。この問題に関し、スーダン政府と強い経済関係を持っている中国が同政府に圧力をかけることを期待している人々は多い。 しかし、近年の急速な経済成長により石油輸入国(輸入依存度42.1%)となっている中国は、スーダンとも原油開発のパートナーとなっており、国際社会の要求に応えることが難しい状況にある。中国はエネルギーの安全保障のため、スーダン以外にもイラク、中央アジア、イランなど政治リスクの高い国との関係を深めている。 ここで注目すべきは、中国のエネルギー構成である。その第1位は石炭で、次に石油、水力、天然ガスとなっているが、その石炭価格がこのところ上昇している。こうしたことから、今後も中国が経済成長を持続させるためには、何としてもエネルギーの確保が必要なのである(「水」の確保も同様に重要課題である)。現在の中国にとって、もちろんオリンピックは大切である。しかし、それ以上にエネルギーが重要というのが本音ではないだろうか。 |
エネルギー問題
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