社会・文化

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原油価格の高騰とともに、一時世界的に話題となった食糧危機に関して、世界経済が金融危機から景気後退局面に入ったことで注目度が低下している。確かに、食糧価格高騰の引き金となった原油価格上昇(7月7日に1バーレル147ドルをつけた)は止まり、現在では1バーレル50ドル台で推移している。
では、世界で食糧危機を生じさせた潜在的な問題は変化しているのだろうか。例えば、人口増加や地球規模の気温上昇、そして食のマナー(大量に廃棄される食品)などは、依然として改善されていない状況である。特に、世界が日本食に注目する中、日本は「食の安全」や「フードマイレージ」について世界に誇れる工夫ができているだろうか。
まず、「食の安全」についてであるが、11月15日、内閣府が「食糧・農業・農村の役割に関する世論調査」(9月実施、対象は成人5000人)を発表している。この調査によると、食料輸入に不安を持つ日本人が急増している(2006年28.7%、本年56.5%と倍増)。そして、国産品と輸入品のどちらを買うかとの質問では、国際89.0%、こだわらない10.1%、輸入品0.5%となっている。これだけ国民が食品の安全性や品質にこだわりはじめているのに、食糧自給率はカロリーベースで40%にとどまっている。ちなみにこの調査では、自給率を高めるべきだと93.4%が答えている。しかし、本格的取り組みにはなかなか至っていない。
次に、「フードマイレージ」についてはどうだろうか。自給率が低いのであれば、せめて食糧を運ぶ距離を短くできないだろうか。古いデータであるが、2001年のフードマイレージの国別比較では、日本は米国および韓国の3倍、英国およびドイツの5倍、フランスの9倍となっている。「地産地消」を唱える声は聞かれるものの、こちらも状況改善の大きな動きには至っていないのではないだろうか。
現在、日本政府は2015年度までに、食糧自給率を45%までに引き上げる目標を掲げている。これは、食の安全や環境問題(CO2の排出)の観点から見れば、とても十分とはいえない数字である。
根本的解決のためには、フェアートレードで見られるように、まず、生産地における生産共同体を、また消費地における消費者ネットワークをいかに形成していくかについて、工夫を重ねる必要がある。第2段階としては、国内外を問わず、相互信頼が生れる生産共同体と消費者ネットワークをリンケージさせることである。一方、日本国内では農業従事者の高齢化が進んでおり、耕作放棄地が増加している。この厳しい現実と向き合い、早急に新たな農業を創造していく必要がある。
「喉元過ぎれば暑さ忘れる」がちだが、「災いは忘れた頃にやってくる」のである。原油価格は需給バランスから見て、2015年までに上昇に向かうことは確かである。そのことを念頭に、日本の食糧問題に取り組む必要がある。

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