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本年もブログを読んでくださり有り難うございました。
少し体調が回復してきましたので、新年早々にドバイを訪問し、中東の風を感じてきます。
さて、2010年の中東地域・イスラムについて、グローバルメディアの中心的話題は、アフガニスタン・パキスタン情勢と、欧米諸国でのイスラム過激派のテロ(テロ未遂)行為であった。また、イランの核開発阻止とそれに対応する経済制裁問題、イラン・北朝鮮関係も取り上げられることが多かった。
これらの問題は、ここ数年間継続しているものであり、グローバル化の中にあって、どのような観点で国際秩序を生成するかについて考える上で、本年も重要な課題を国際社会に投げかけてきた。
一方、東地中海地域では、イスラエル・パレスチナ交渉が再び停止してしまった。そこでは、①イスラエルの入植活動、②パレスチナ国家承認への動き、③パレスチナ自治政府のアッバス議長の進退問題が来年に持ち越された課題となった。
また、レバノンのヒズボラの動向も、ハリーリ元首相暗殺事件の国際特別法廷の判決に関連して注目されている。
次に、政治指導者の交代や民主化推進に関係するテーマとしては、サウジアラビアの後継者問題、エジプトの国民議会選挙と来年9月に予定されている大統領選挙の話題が目に付いた。
この両国は、親米的な政権である点、政治指導者層が高齢化している点、そして民主化改革のテンポがゆっくりである点が共通している。グローバルメディアから発信される民主化、自由化のメッセージを両国の国民がどのようにとらえ、どう政治意識に転嫁されるのか、興味深い。
それ以外で注目すべきものは、次のような項目である。中東地域の動向を考える上で、何かの参考になれば幸いである。
1.テロ関連: イエメン、ソマリアの国際テログループの動向
2.イラン: アハマディネジャド政権への国内の反発の動き、経済制裁動向と国内経済への影響
3.スーダン: 南部の独立を問う住民投票(2011年1月9日を予定)、ダルフール紛争の平和構築
4.イラク: マリキ政権の安定度と米軍撤退
5.GCC諸国: 安全保障問題、地域経済統合化の動きと産業分散、カタールの大統領選挙の試み(2011年3月予定)、オマーン議会選挙(2011年10月予定)
6.エネルギー: 原油価格上昇の動き、国境を超えた天然ガスパイプライン敷設の動向
7.東地中海: トルコの議会選挙(2011年6月予定)、シリア議会選挙(2回、2011年8月、もう1回は未定)
なお。2010年は、国際関係から見れば、中国の中東地域に対する対外政策の動きが目に付いた年であった。2011年も、中国の資源外交を中心とした対外政策は継続するだろう。
一方、米国は2011年、イラク、アフガニスタンでの駐留兵力を削減する。
これらのことが、中東地域での米中のパワーバランスにどのような影響をもたらすのかも注目点である。
最後に、皆様のご多幸をお祈り申し上げ、本年のブログを終えたいと思います。
水口章
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2008年に水口先生にお世話に津田でお世話になったものです。
あけましておめでとうございます。
今エジプトで通訳をしているのですが エジプトの国民議会選挙における多くの不正で、国民は失望というより「やはり・・・」と言う感じで脱力感が感じられます。
アイマン・ヌール氏と先日話す機会があったのですが、来年は立候補はするけれど、落選は分かっているといっていました。
やはり エジプトに民主化はまだまだ訪れないのでしょうか・・・。
2011/1/11(火) 午後 7:22 [ U ]