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7月14日の新華社が伝えたところでは、中国が本年3月からレバノン・イスラエル国境地帯で地雷除去作業を実施し、58点の地雷を処理したとしている。
このような戦後処理は、地味であるが、人々の日常生活を一日も早く回復するために必要な国際協力活動である。この事例は、中国が対外行動として、直接国益に結び付かない国際協力も実施していることを示している。
では、日本は資金協力以外で、国益を離れ、平和構築に寄与する国際協力をどれだけ行っているだろうか。
もちろん「国益」をどう定義するか、「平和構築」をどのような範囲で考えるかなどについて公議を要するため、そう簡単に答えることはできない。
しかし、概して、これまで日本政府の対外行動に関してはあまり報道されず、さらに国民レベルでの情報の共有化を図る意識も日本政府にはなかったと言えるのではないだろうか。
7月12日、国連のPKO局が会議を開催し、日本政府に南スーダンでの国連平和維持活動への自衛隊派遣を要請した。
また、経済政策ではあるが、トルコの天然資源相が7月14日、同国の原子力発電所建設に関して、日本側から7月中に明確なロードマップの提案があると語ったとロイター電で流れている。
この2つの日本の対外行動は、3.11大震災後の日本の対外政策を見るためのリトマス試験紙と言えるかもしれない。
南スーダンへの自衛隊派遣に関しては、①防衛庁が省に昇格し、本来任務として、国土防衛に加え国際貢献を視野に入れることになったが、自衛隊は平和構築における国際協力を行う覚悟をどこまで持っているか、②民主党政権は、国連の平和維持活動に参加する意思がどの程度あるのかなどの判断ができる。
一方、トルコの原子力発電所の建設については、トルコ政府との協議相手となっているのが東芝と東京電力のプロジェクトチームであることから、①日本の海外でのインフラ・プロジェクトにおいてメーカーが担当するハード面以外の運用面の海外進出能力(この場合は東京電力)を見きわめることができ、②同プロジェクトを日本政府がどれだけ支援するかを見ることで、海外での原子力発電プロジェクト事業(神経味成長戦略の1つ)における日本の受注競争力がわかる。
この2つの対外行動の中で、原子力発電事業に関しては、仮に日本が、菅首相が個人的発言として述べたように脱原子力発電に向かうのであれば、経営的に原子力発電事業にウェイトを移したメーカーは、日本国内の市場を失うだけでなく、国外で“自国が使用しないプラントを建設する”というハンデを抱えて国際的受注競争に挑まねばならないことになる。
また、日本国内では原子力発電分のエネルギー量(総エネルギー産出量の約3分の1)を、時間をかければ、省エネとエネルギー・シフトによりカバーしていくことは可能だろう。
しかし、世界全体として見れば、事はそう簡単ではない。
例えば、生活が急速に向上しているインド、中国などの新興国の電力需要は原発なしには対応が難しいだろう。
そうであれば、「技術大国」「ものづくり大国」の日本だからこそ、人々が安全に安心して使用できる原子力発電と新エネルギーの先端モデルの開発努力を続けなければならないのではないだろうか。
海外での原子力発電事業も、自衛隊の海外派遣も、日本の未来に大きくかかわることである。
このような重要な問題については、日本社会で多様な意見を出し合い、公議しながら未来像を描いていけないことが残念だ。
これは、現在の与野党の政治家だけの問題ではなく、陳情やコネの利用で地域や特定の集団の利益を誘導してきた社会慣習、そしてそれを肯定するような制度・法律を維持してきた国民にも責任があるのではないだろうか。
3.11大震災を経験した者として、そうした日本社会を変えるためにしっかりとした意識を持つことが大事だろう。
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日本の国際貢献は その国のためというよりも それを実行する企業のために 変わってしまったのが その国民に必要の無いものまで 押し付けているものがたくさんあります 貢献し感謝されるよりも
非難される声のほうが 大きくなっているのでは・・と思います。
いまの国会 9月までの復興対策のための臨時会ですが 被害が出てから半年ですよ 議論しないで現場対応をして欲しいですね
国会議員は活動してます・・・というポーズだけですね お粗末です
2011/7/19(火) 午前 0:21 [ コロン ]