中東地域情勢

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広島、長崎に原子爆弾が投下されてから68年が過ぎた。
長崎市長の田上富久氏は本日(89日)の平和宣言で、日本政府に被爆国としての原点に立ち返ることを求めた。
その中で、同市長は、今年4月にジュネーブで開催された核不拡散条約(NPT)再検討会議準備委員会で80カ国が賛同した核兵器の非人道性を訴える共同声明に日本が署名しなかったことに触れた。また、NPTに加盟せずに核兵器を保有しているインドへの日本の原子力協力はNPTを形骸化させるとも指摘した。
 
4月の共同声明に署名しないという、日本政府が取った政策選択の要因には次のようなことがあると考えられる。
1に、日本は米国と安全保障条約を締結し、その核の傘の下で安全安心を維持している。
2に、対中国戦略からインドとの関係強化が重要になっている。
こうした説明は、国益の観点からすれば一定の理解は得られるだろう。しかし、核兵器廃絶は地球規模の「平和」という国際公共財を追求する国際行動である。果たしてそれよりも国益を優先させた政策選択は、唯一の被爆国である日本にとってふさわしいものだったのだろうか。
 
仮に、国益優先は現実主義的意思決定だとすると、共同声明に署名しないことを補う核拡散防止に向けての外交政策が必要となる。
安倍首相は、長崎原爆の日の式典のあいさつで、昨年、日本が国連総会に核軍縮決議を提出し採択されたこと、来年広島で「軍縮・不拡散イニシアティブ」の外相会合を開催することなどに言及した。
これらの政策に加え、より具体的な行動、例えば中東地域における核開発問題に取り組む政策も重要ではないだろうか。
 
イランではロウハニ師が新大統領に就任したことで核開発問題の交渉の進展が期待されている。
しかし、85日付ウォールストリートジャーナルは、イラン西部のアラクに建設中の重水炉施設で来年夏までに核爆弾用のプルトニウムが抽出できると欧米諸国が分析していると報じた。また、米国のシンクタンク「科学国際安全保障研究所」(ISIS)は84日、イランが現在有している高濃縮ウラン(20%324㎏で、最短1ヶ月で原子爆弾1個を製造できるとの報告を発表している(1個を製造するためには濃縮20%であれば250㎏が必要)。
 
一方、ロウハニ大統領は、過酷な経済制裁を解除するために「見識と理性による外交」を提唱し、ハーメネイ最高指導者からの賛同も得ている。
被爆国である日本の対イラン政策として考えられることは、知日家であるロウハニ大統領に、核開発に関する情報の開示を行い、透明性を高め、国際社会と信頼を醸成するよう助言することだろう。また、核兵器の保有を望むイラン国内の保守的強硬派に対して、イラン市民が強い意思を示せるよう、広島、長崎の被爆体験を多元的に伝えることを目的とした文化交流事業を実施することも一つだろう。それにより、イランの政治指導者たちが、核兵器保有をはじめとする武力による勢力均衡ではなく、「国際協調」へと意識を向ける可能性も生まれる。その先に、ロウハニ大統領が湾岸地域の新国際秩序形成に参画し、中東の紛争地の1つに平和がもたらされる道が見えてくるかもしれない。
 
かつて、日本政府が対米配慮の外交を展開する中で、対イラン政策が日米対立の前線となったことがある。その反面、米国とイランのパイプ役として日本外交が機能したこともある。それは、日本が独自のエネルギーの安全保障政策として対イラン外交を堅持したことで、同国との信頼関係が構築された時代であった。
今日、日本政府は国際平和の観点から、唯一の被爆国という原点に立ち返り、「人類はいかなる状況においても核兵器を使うべきでない」「二度と、世界の誰にも被爆の経験をさせない」という立場で、交際社会とイランの仲介役を果たすべきではないだろうか。
そうした外交を、次世代を担うこどもたちに示すことが今の大人たちの責務ではないだろうか。
 

閉じる コメント(2)

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広島・長崎への原爆投下を「神の懲罰」と書いたのが反日韓国の嫌日紙「中央日報」である。

2013/8/9(金) 午後 10:00 [ nip**n_ka*ko ]

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被爆国日本としては 核開発不拡散廃絶を求めていくことは 当然のことだと思います この点に関してだけは 米国に対しても明確に主張すべきだと思います 主体性のない日本としては・・・(汗)

2013/8/11(日) 午後 2:09 [ コロン ]


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