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5月12日午後2時半頃、中国の四川省を震源とするマグニチュード7.8の大地震が起きた。現在のところ死者は1万人以上に達している。中国での近年における地震被害としては、1976年の河北省で発生し24万人の死者を出した唐山地震に次ぐ被害となっている。 この地震当日の朝、大学の1限目(9時から)の国際協力概論の講義で、リスクの種類について話し、自然災害についても言及した。具体的には「NGO元年」ともいわれるようになった阪神・淡路大震災を事例に挙げて、救助行動を起こすことの意味について説明した。今回の講義でこのテーマについて取り上げたのは、現在、国際問題となっているミャンマーでのモンスーン災害に対する国際社会の支援活動と同国政府との意識のギャップについて認識してもらった上で、“保護する責任”や“国際介入”について考えてもらうことが目的であった。 その数時間後に中国でこのような大地震が起き大きな被害が出るとは、出席していた学生たちはもちろん想像もしなかっただろう(ちなみに、5月5日、四川省で大量のカエルの移動が確認されており、地元住民は訝しがっていたとの報道がある)。本学には700人近い外国人留学生が在籍しており、そのうち中国からの学生が多数を占めている。この学生たちがどのような気持ちで母国の被害のニュースを見ているのかと思うと胸がいっぱいになる。一刻も早く、一人でも多くの方が救出されることを願わないではいられない。 一方、リスク論から見て気になることがある。中国では唐山地震以来、一般住宅でもM5程度の耐震強度が求められるようになった。しかし、現実には規定を無視した建築物が多数であったと報じられている。さらに防災意識も低く、防災教育もいきわたっていなかったという。「天災は人災になり得る」としばしば言われる。現在は救出作業がなりより重要であるが、リスク論を取り入れた予防政策の策定も今後の課題であろう。 ミャンマーならびに中国の被災者の皆様に心より御悔み申し上げます。
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2008年05月13日
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