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6月1日、韓国の李大統領は国民に向けてラジオ演説を行った。その中で同大統領は、北朝鮮による軍事的挑発に対して「脅しには堂々と立ち向かう」と強い姿勢を示した。一方、韓国の主要メディアは、北朝鮮が新たにミサイルを発射基地に運搬しているとの報道を流している。また、韓国紙の東亜日報は、北緒戦がミサイルを発射するとすれば6月16日の米韓首脳会談の時期ではないかとの観測記事を掲載している。

何故、北朝鮮はこれまでにも増して強硬なのだろうか。その答えは、金正日総書記の心の奥が読めない限り推測の域を出ない。こうした時こそ、アナリストは公開情報資料をきちんと収集、整理し、客観的分析を試みるという「基本」に立ち戻ることが必要となる。そして、誤認や思い込みをできる限り排除するよう努めねばならない。さらに、起きる可能性がある事象についてシナリオを書き上げ、その蓋然性を分析するというステップを踏む。しかし、それでも判断者(この場合は金正日総書記)の意思をつかむのは至難の業である。

そうしたことを認識した上で、現在の北朝鮮に関する状況をエスカレートさせない方法は見つかるだろうか。1990年の湾岸危機において行われた国連事務総長の仲介努力や米国自身の特使派遣が参考になるかもしれない。それというのも、特使が金正日総書記と直接話すことで、北朝鮮側の本音、不満の対象がわずかでも掴める可能性があるからである。

これまでのところ、主要メディアは北朝鮮の強硬姿勢の主要因について概ね次の要因報じている。
1.金正日総書記の健康悪化
2.金正日氏の義弟と軍が暴走気味に動いているため、国内に威信を示し体制を引き締めようとしている
3.後継者(三男と言われている)に対する忠誠競争が起きている
4.世界経済の悪化の影響にともない、援助を引き出そうとしている
5.国連の対応への対抗処置
これらのいくつかを含め複合的要因が働いていると考えられる。

今後注目すべきは、北朝鮮に拘束されている米国の2人のテレビ関係者の裁判が近く開かれる(6月4日ころ)こともあり、米国が大物政治家(ゴア元副大統領など)を特使として派遣するかどうかである。

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