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8月26日、イラク・イスラム最高評議会(SIIC)の議長アブドルアジズ・ハキム師が肺がんで入院中のイランの病院で死亡した。実は、私はSIIC(当時はイラク・イスラム革命最高評議会)の関係者がイランを拠点に反フセイン政権運動を行っていた時、同師に会っている。このニュースを聞いたとき、兄ムハンマド・バーキル・ハキム師の隣に座って兄の話に聞き入っていたアブドルアジズ・ハキム師の姿が思い出された。

療養生活を続けていた同師の政治的影響力は低下していた。しかし、来年1月の国民議会選挙を前に政党間の駆け引きが激しくなる中、SIICにとって中心的な指導者を失ったことは痛手である。

イラクでは24日、シーア派の統一会派「統一イラク同盟」が解散し、SIICを中心に新会派「イラク国民同盟」が結成されたばかりである。シーア派内の対立は、本年1月の地方選挙でも明らかであった。宗派を超えた「法治国家連合」を形成し選挙に望んだマリキ首相が圧勝したことが、イラクの1つの分岐点であっただろう。

現在の政局とハキム師の死去を鑑みれば、今後のイラク情勢の主要ポイントは次のようなものだろう。
1.イラクからの米軍戦闘部隊の撤退が予定通り進むかどうか。
2.ムクタダ・サドル師がどの程度までイランの支援を受けてイラク南部で影響力を示せるか。
3.北部のクルド、南部のシーア派によるイラク連邦化への動き
4.石油収入の分配方法
5.イラク治安部隊の強化の進展状況

国家の復興には治安、政治、経済の3分野を同時に動かす必要がある。かつてハキム兄弟にイランで会った時、経済の話を聞いた。その時、国家の財政については両師ともあまりビジョンを持っていないと感じた。フセイン崩壊後、アブドルアジズ・ハキムは石油収入の公平な分配を主張してきた。同師が考えていたイラクの姿が実現されるのかどうか。3分野ともまだまだ越えねばならないハードルは高い。

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