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8月5日、北朝鮮はクリントン元米大統領の訪問を受け、3月17日に中朝国境付近で身柄を拘束した2人の米国人女性ジャーナリストの特別恩赦を行った。この2人の女性ジャーナリストには、6月8日に不法国境出入罪で有罪の判決が出ており、12年の重労働が科せられていた。

今回の釈放劇は、米国と2国間交渉を模索している北朝鮮が、米国の大物の訪朝による問題解決というシナリオを書いたとしても不思議ではない。8月4日、5日とハワイで開催される北朝鮮の核問題を協議する会議や、オバマ米大統領の48歳の誕生日(4日)というタイミングがそのことを物語っているように思う。

この秘密交渉は、報道によるとニューヨークの国連代表部を通じて進められてきたという。公開情報資料を振り返れば、訪朝する人物として、2人の女性記者所属メディアのオーナーでもあるゴア元副大統領(クリントン政権下)、ニューメキシコ州知事のリチャードソン氏(元国連大使、北朝鮮とのパイプを有する)などの名前が挙がっていた。クリントン元大統領の訪問となったのは、金正日総書記の健康問題や経済問題、食糧問題などを抱えている北朝鮮側が、体制の磐石振りを国民に示す必要から、より高い地位の人物の訪朝を望んだためだと考えられる。一方、米国は、米中戦略・経済対話などを通じて朝鮮半島の安定化について協議した上で、北朝鮮の現体制における政権移譲がソフトランディングすることを落としどころとしたと思われる。

その中、7月31日に、イラク・イラン国境地域でイランによる3人の米国人の身柄拘束事件が発生した(8月1日にイラン・テレビが報道)。8月3日、クリントン米国務長官がイランに対し一刻も早く3人を米国に帰還させるよう求めている。おそらく、米国は北朝鮮で収監されていた2人の女性ジャーナリストの釈放とともに、イランに圧力をかける意図もあって、アフリカなどで人道支援を行っているクリントン元大統領を訪朝させる決断をしたのだろう。しかし、米政府は、表面的には公式関与を否定し、核問題協議、国交正常化交渉はあくまでも多国間協議の場で行うとの姿勢を示している。これらのことを踏まえると、金正日・クリントン会談では、北朝鮮の現体制をどう支援するかについて、具体的内容(中国支援、国際機関や人道支援団体の援助、経済封鎖の緩和など)が協議されたであろうと十分考えられる。

この一連の出来事で分かることは、先にブログでも書いたが、米国の東アジア戦略において、中国の果たす役割が政治的にも経済的にも大きくなっていることである。そして、米国は、北朝鮮の核、ミサイル技術に関しては拡散しなければ条件次第で保有を認めることを考えているのではないだろうか。一方、イランの核開発に関しては、米国は同盟国イスラエルの脅威や湾岸アラブ産油国の安全保障上、認めることはかなり難しいだろう。その意味で、米国は、イランが身柄を拘束している3人の米国人は政治的交渉のカードにはならないとの立場を貫くと思われる。3人がイラン側国境内に侵入したことは意図せぬ過失である。したがって彼らの人権は守られるべきであり、送還を求めるとの主張を国際的に訴えていくと考えられる。

北朝鮮は、偶然にもイランで同様の米国人の身柄拘束事件が起きた事で、国際社会からイランと同一視され、圧力がかかる前に、米国による送還要請に対応したのではないだろうか。果たして、イランは米国の要請にどのような回答を出すのか、2期目ニ入ったアフマディネジャド政権の動向が注目される。

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