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2月23日付ル・モンド紙がフランスの世論調査を紹介した。内容はサルコジ大統領に対する国民の満足度についてである。結果は63%が不満と答え、同大統領就任以来最悪の数字となった。 要因の1つに、フランス製造業の業績悪化が続く中、現実的な改善策のない産業政策を表明し、しかもその政策実現のために大規模な国債を発行したことがあるようだ。 一方、2月25日に就任3周年を迎えた李韓国大統領は、就任当初こそ試行錯誤の中で求心力を失っていたが、党内基盤の整備を行い国民の信頼を回復、世界経済危機を切り抜けたことで「仕事をする大統領」という評価を勝ち取った。 両者の差は、世界の変化に自国のあり方を調和させられたかどうかによるものではないだろうか。 日本が世界に誇る歴史的人物の1人に北里柴三郎がいる。同氏が弟子や部下から尊敬されていたことは多くの書物で紹介されている。それは、北里自身が部下を信頼していたからだといわれている。そのことを裏付けるかのように、同氏は「任人勿疑、疑勿任人」(人を任ずるには疑うなかれ、疑うに人を任ずるなかれ)を座右の銘にしていたという。また、同氏の几帳面で向上心に満ちた素質や、人のために、世のためにという高い意識をもった仕事ぶりが、他者の心を惹きつけていたとも言われている。 李大統領にしても、北朝鮮の政治動向を薄氷を踏む思いでにらみつつ、より現実的に安全保障や雇用問題など国家再建に取り組んでいる必至な姿が、国民の心を動かしているのだろう。 トヨタ自動車が世界一になった背景には、几帳面で向上心を持つ社員による「人が喜ぶ車づくり」があった。同社の顧客はその姿に信頼を寄せていた。しかし、販売台数世界一への執着が優先課題を見誤らせ、今回の大失態を生んだ。 これらの事例から、現在の日本の各分野で起きている迷走の原因を見出すことができるのではないだろうか。特に政治分野での、一刻も早い現実を踏まえた必死な改善が求められている。
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2010年02月27日
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