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日本では沖縄の米軍普天間基地の移設問題をめぐって、鳩山首相が動き始めている。
この基地移設問題について4月29日付日本経済新聞に元米国防省日本部長のジェームズ・アワー氏のインタビューが掲載された。同氏は、この問題の解決は現状維持(普天間のまま)か現行案の二者択一しかないとしつつも、現行案の修正は可能であると語っている。
同氏はまた、日米同盟の深化についても触れ、日本の集団自衛権の不行使が問題の一つであると指摘している。
安全保障問題に関連して、最近、気になる報道があった。それは、北朝鮮が人民軍創設記念(建軍節)行事の軍事訓練でソウルを直接攻撃できる長射程砲のデモンストレーションを行った、というものである。
ここで、ある状況を仮定してシミュレーションをしてみよう。
2009年11月、北朝鮮の警備艇が無断で韓国領に入り韓国海軍と海戦となったことがある(北朝鮮の敗戦)。このことも踏まえて考えてみよう。
仮に、韓国の哨戒艦「天安」の沈没事件と北朝鮮とが結びつくような状況証拠が浮かび上がったとする。その場合、もちろん李政権は慎重に対応するだろうが、韓国内の保守勢力が好戦的な言動を行い、何かのきっかけで南北間で軍事衝突が起き、米軍が巻き込まれたと仮定する。その場合、鳩山政権はどのような対応をするだろうか。
4月23日付フィナンシャル・タイムズが、「朝鮮半島の緊張」という記事で北朝鮮の政権交代問題や末期的な経済状況について書いている。
現実にそうだとすれば、米軍が沖縄に駐留させている海兵隊部隊を一体的に運用できる体制を維持する重要性は増しているといえる。
また、日本としては韓国軍、駐留米軍の後方支援体制をどのように整えるのかという選択の準備をしておかねばならないだろう。
北朝鮮の動向や中国海軍の最近の行動に鑑みても、日本政府は現実をしっかり分析し、最大多数の安全保障を最優先すべきではないだろうか。
沖縄から米軍基地の一部をグアムに移転することは日米間ですでに合意されている。今後は、いつ、どれだけ、という手順を詰めていく段階へと進むはずであった。
それが、普天間問題が進まぬ中で、先述の記事のように、日本社会を二分するであろう集団的自衛権問題についての発言が知日家米国人から出たことの重大さを十分認識すべきだろう。
「現実から奇妙に遊離」(loopy)している場合ではないのである。
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2010年04月29日
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