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127日、チュニジアのガンヌーシ首相はテレビで、暫定政権のうち前政権から留任していた外相、内相、国防相などをはじめとする5閣僚を交代させる閣僚人事を発表した。
この改造を、首相府前で5日間、野営を続けていた抗議グループは完成と拍手を持って受け入れた。
また、今回の抗議活動の中心的役割を担ったと言われているチュニジア労働総同盟(UGTT)も、この改造を評価している。
チュニジアの今後の動向のポイントはガンヌーシ首相の退任問題であるが、大統領選挙まで続投を容認する声が出始めている。
 
チュニジア情勢は初期の政権打倒までを1期とすると、いよいよ新体制づくりという次の段階に入り始めたと言ってよいだろう。この段階では、与党であった立憲民主連合(RCD)の独裁体制をどう変化させるかが大きな課題となる。現在のところ、その課題に取り組むアクターはまだ出そろっていないようだ。
 
さて、このチュニジア政変が飛び火したエジプトでは、本日の金曜礼拝(イスラムの集団礼拝日)に合わせて、予定を早めてエルバラダイ氏(元IAEA事務局長)が昨日(127日)、ウィーンから帰国した。同氏は昨年2月に市民運動「変革のための国民協会」を結成したが、同氏を暗殺する動きがあり、出国し欧州に滞在していた。同氏の帰国は、その意味では死を覚悟して変革の先頭に立つことになる。
また、注目されていたムスリム同胞団も本日の抗議活動を支援する旨を表明した。
 
市民の集結場所となるモスク、教会などの情報がインターネット上で広報されているとも伝えられており、花を手にして政府庁舎を占拠しようとの呼びかけがなされているとも報じられている。
このようなスタイルの抗議活動とは別に、AFP通信によると、シェククウェイドではロケット弾による警察署への攻撃があり、消防署が火炎瓶で襲撃されている。
 
こうしてみると、抗議活動は様々なグループが「政権打倒」という方向に向かって動いている感がある。この点では、UGTTという市民運動の中核が存在しているチュニジアの反体制行動とは少々違いがあるようだ。
もう1つ、チュニジアと異なる点は、抗議行動への治安機関の対応である。
チュニジアでは、大統領親衛隊以外の軍がベンアリ大統領に距離を置いた。一方のエジプトでは、軍が既得権益者として体制を守る側におり、市民との衝突が過激化する恐れがある。
この軍事力や警察力をもってすれば、ムバーラク政権はここ数日続いている市民抗議活動を鎮圧できるかもしれない。
しかし、政局は本日をもって、大きくムバーラク大統領とその親族の排除に動き始めたと思われる。そして、次期大統領選挙は、自由で公正なものへと一歩踏み出したと言えそうだ。

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