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世界各地でクリスマスイヴを迎えようとしている人々がいる。
12月15日にバグダードで静かな式典をもって米軍の「自由イラク作戦」は公式に終了し、18日に最終の部隊がクウェートに出国し、イラクからの撤退が完了した。このイラク駐留米軍兵士も家族のもとでのクリスマスを迎えようとしている。
その一方、ひと時の幸せに水を差すかのように、米軍第4師団には「2012年夏にアフガニスタンに駐留する」との伝達がなされた。
オバマ米大統領は、アフガニスタンでの米軍の展開について、2012年末までに3万3000人を撤退させ、2014年末までに残り6万8000人も撤退させる計画を示している。
しかし、アフガニスタンでのタリバン勢力の抵抗が継続する中、北大西洋条約機構(NATO)軍のヘリによる空爆でパキスタン兵24人が死亡する事件が起き、これまでも関係が悪化していた米国・パキスタン関係は最悪の状況となっている。さらに、同事件に関する米国側調査報告に対し、パキスタンは異なる見解を示している。
このため、(1)国際治安部隊(ISAF)への補給路がパキスタンによって遮断されており、再開のめどが立っていない、(2)パキスタンのザルダリ政権とギラニ陸軍参謀長を中心とする軍との対立が表面化している。
こうした状況に鑑みれば、ISAFのアレン司令官が2016年までの軍事力維持に言及し始めているように、2014年に完全撤退することは難しくなり始めている。
2001年の9.11米国同時多発テロ事件を契機として、同年10月に開始したアフガニスタンでの武力行使から11年が過ぎた。今後も数年間は、アフガニスタンでクリスマスを迎える兵士と、その安全を祈る家族を米国は抱えることになる。
先日逝去したチェコのハベル元大統領は、かつて、幸せになるための手段として市民は「自由」を求めたと語ったと聞いた。米軍の兵士たちは、アフガニスタンの戦場で、何を願いながらクリスマスイヴを過ごすのだろうか。
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2011年12月24日
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