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526日、英国のインデペンデント紙が、リビアのマハムーディ全人民委員会書記(首相)が国連の監視団を受け入れて停戦に応じると表明している旨報じた。
停戦を求めるリビアの動きは、ロシアやスペインを介して関係国にも伝えられ、アフリカ連合(AU)は、北大西洋条約機構(NATO)に対し、武力行使を停止することを要請している。
 
しかし、今のところ、525日にフランスのジュペ外相が語った方針通りに事態が進展しているように見える。
ジュペ外相は、フランスのアフリカ・中東地域に関する対外政策の目的は、地域の安定化であるとして、対リビア政策の目標はカッザーフィー指導者の退陣、その方法は軍事拠点の攻撃の精度を高めるなどの軍事介入の強化であり、実現までの日程は3か月以内であるとした。
その一方、NATO軍に加わる英・米には多少、柔軟な姿勢も見受けられる。
525日に英国を訪問したオバマ米大統領は、キャメロン首相との会談後の発言で、「カッザーフィー大佐が最終的に辞任を余儀なくされるところまで事態を運んできている。最終的な政権打倒過程は緩やかで、着実なものとなる」と述べている(ロイター通信5251048)。
現実的にも、26日、英国が攻撃型ヘリコプター「アパッチ」の前線投入を発表し、リビアへの軍事圧力は高まっている(なお、フランスのジュペ外相も23日に攻撃ヘリの投入を表明した)。
27日には、サルコジ仏大統領とオバマ大統領が会談し、カッザーフィー指導者の国外退去まで軍事作戦を継続することで意見の一致をみている。
 
この一連のNATOによる軍事介入は、見方によっては、リビア市民の保護を目的とした国連決議1973号を拡大解釈し、「カッザーフィー指導者とその息子たち」がリビア市民の脅威になるとまで評価しているとも受け取れる。
この点に鑑みれば、決議の目的と実施方法の整合性に矛盾が際立ってきたように見える。
リビアと歴史的、経済的に関係が深いイタリアでは、フラティニ外相がSISMI(情報・軍事保安庁)とともに、この問題を担当している。そのフラティニ外相は、カッザーフィー指導者の家族の中で出国した者が出ているとの情報を踏まえて、517日には、リビアにおけるイタリアの権益保持の官民会議を設置している。
この動きは、すでに暫定国民評議会のもとでの復興に意識を向けてのものだと言える(イタリアもフランス、カタールに次いで同評議会を承認している)。
 
このような状況では、カッザーフィー指導者の名誉ある国外退去、殺害、もしくは国家分断かは別にして、同政権の事実上の崩壊は時間の問題となりつつあるように思える。
ただ、その時、国際社会はイラク同様にリビアでも、平和構築と復興には厳しい課題があることを再度確認しておくべきである。まず手始めとして、「暫定国民評議会」がどのような人々によって運営され、その背後にどのような人的ネットワークがあるのかを確かめる必要があるだろう。
 

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