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国際テロ組織アルカイダのザワヒリ容疑者が68日、インターネット上にビデオ声明を出した。この声明のポイントは、(1)米国人への聖戦の継続を宣言したこと、(2)タリバンの指導者のオマル師に忠誠を誓うと述べていることである。
米国は今年7月からのアフガニスタン駐留米軍の撤退開始を前にして、具体的な内容(規模、時期など)を検討しており、今回のザワヒリ容疑者の発言が、米国の政策立案にどのように影響するのかが注目される。
 
64日、カブールでカルザイ大統領と会談したゲーツ米国防長官は、会談後の共同記者会見で、年末に向けてタリバンとの和解交渉を開始できる旨の発言を行った。
この交渉について米国側が前提としているのは、これまでと同様に、ある一定の軍事的圧力をタリバン勢力にかけ続けることができることであろう。例えば、63日にパキスタンのイスラム過激派組織ハルカトゥル・ジハード・イスラム(HUJI)の指導者イリヤス・カシミリを米軍の無人機の攻撃で殺害したよう成果を挙げられる環境の維持である。
したがって、仮に、ザワヒリ容疑者の発言が、ビンラディン容疑者の死後においてもアルカイダとタリバンの関係を保持することを確認したものであれば、米軍の撤退は米国民が求めているよりも小規模でゆっくりしたものになると考えられる。
 
ここで問われるのは、オバマ大統領の政策意思決定である。
その際に影響する要因としては、国内的には同政権への支持率が挙げられる。現在の支持率は49%で、1か月前のビンラディン殺害直後の56%よりも7ポイント下がっている(67日発表の、ワシントンポスト、ABCテレビの合同調査)。また、失業率の高止まり、ガソリンなど商品価格の上昇など米経済が改善されていない点も大きいと言える。
一方、国際的要因としては、まず「アラブの春」と形容される中東の政治変動の行方が不確実性を高めていることが挙げられるだろう。中でも、サレハ大統領がけがの治療のためサウジアラビアに出国したままとなっているイエメンについては、米軍は「アラビア半島のアルカイダ」(特にアンワル・アウラキ師の動向)への警戒感を強めている。2点目としては、米国内の物価に関係することだが、石油輸出国機構(OPEC)が増産を見送ったことで石油価格が高値で張り付く可能性が高まったことがある。3点目としては、シリアおよび北朝鮮との関係を深めるイランの動向が挙げられる。そのイランは68日、ウラン濃縮能力を高めるため中部ナタンズからコム近郊に濃縮施設を移すと表明している。さらに、パキスタンの政治動向も気になるところである。
 
アジア地域で、中国が海軍力を強化し影響力を着実に増していることに鑑みれば、オバマ政権にとって、アジア太平洋地域で確固たる影響力を保持し続けることは重要な戦略だと言えるだろう。
そのためにも、アフガニスタンおよびイラクでの米軍撤退を意味あるものにし、西アジア地域の安定化を図ることが必要となる。
69日にパネッタCIA長官(次期国防長官)が、アルカイダ勢力が依然としておよそ1000人いるとの見方を示したイラク情勢もにらみながら、オバマ大統領はアフガニスタンからの米軍撤退についてどのような意思決定をするのだろうか。それは、オバマ政権の今後のみならず、中期的な米国の対外政策の方向性にも影響を与える重要なものとなるだろう。
 

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