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米国では、新たな国家安全保障戦略がまとめられたり、ベーカー元国務長官、ハミルトン元下院議員が共同議長の「イラク・スタディー・グループ」(ホワイトハウスや議会に提言する組織、メンバー10人)が設立されるなど、イラン、イラクにおける政策立案が、より重要度を増しつつある。しかし、UAEのドバイ・ポーツ・ワールド(DPW)の米港湾施設管理問題同様、議会は、下院の委員会で、ブッシュ政権が反対の意向を示した(14日)法案を可決し、政府との不協和音を示している。同法案は、3月15日、「イラン自由支援法」として国際関係委員会を37対3で通過した。その目的は、イランのエネルギー開発に打撃を与えることで、同国の核開発を阻止することだと伝えられている。その内容は、イランのエネルギー産業に2000万ドル以上投資している全ての企業や国家に対し、米国の支援や融資等を禁止する経済制裁を課すというものである。これは、96年成立のイラン・リビア制裁法(ILSA、2001年8月に5年間の延長)を、イラン対応として強化したものと報じられている。 |
米国を見る目
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3月8日、米国下院歳出委員会は、ドバイ・ポーツ・ワールド(UAEの国営企業、DPW)が米国の6港湾施設の管理を行うことを阻止する決議を賛成多数で可決した(賛成62、反対2)。本件は、今後、下院本会議および上院の審議を受けるが、法案通過後、ブッシュ大統領が初の拒否権を発動する可能性がある。DPWの港湾管理問題は、米国の主要6港(ニューヨーク、ニュージャージー、フィラデルフィア、ボルチモア、マイアミ、ニューオリンズ)の管理を行っていたイギリスのペニンシュラ&オリエンタル・スチーム・ナビゲーション社(P&Q)がDPWの子会社に買収されたことから始まる。本買収は、国土安全保障省、国務省、国防総省、財務省、FBIをメンバーとする米連邦外国投資委員会が承認していた。しかし、イスラエルのエルサレム・ポスト紙が、DPWの親会社に当たるドバイの港湾関税自由貿易公社がイスラエル製品のボイコット(アラブ・ボイコット)を行っていると報じたことで、米マスメディア、上下両院議員からこの問題への非難が高まった。2月26日、DPWは、議会の懸念を取り除くためとの理由で、45日間の追加審査の申請を自ら行っている。 |
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明日、中国で第10回全国人民代表大会が開催される。今回は年率8%前後の経済成長を目標とする第11次五カ年計画が採択される。先般、米国防総合大学の中国アナリストであるサンダース博士とフロスト博士の話を聞く機会があった。両氏とも中国の将来は不確実性が高いと指摘した上で、米中関係は友好的であるとの評価を行った。日本では、米中関係が対立しているという前提で見る傾向がある(そうあって欲しいとの願望か?)。しかし、両博士や米国のチャイナ・ロビー、ロッキードをはじめとする米国企業の対中国認識は、どうも“対立”というものではない。 |
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国際協力や国際秩序形成を考えるとき、”誰が、誰と”という主体が問題となる。本年のブッシュ政権の一般教書演説には「われわれは世界の圧制の終焉を目指す」との文言があり、シリア、イラン、北朝鮮(非民主国家)等にすむ人々への自由を拡大する旨が語られている。 |




