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以下のクリーニングキットが日本の皆様の間で話題になっていましたので、これについて簡単にレポートいたします。結論を先に言って申し訳ありませんが、現行の日本の銃刀法下ではこのようなキットは必要ないものだと思われます。

http://www.otisgun.com/pc_product_detail.asp?key=B2620C31B5D94E769AC021087302D2A0

"The 211 was designed for the gun enthusiast that demands quality. With the Deluxe Rifle/Pistol Cleaning System, you can clean and maintain all of your rifles and pistols from .17 caliber to .45 caliber."
*簡訳(この「デラックス・ライフル・ピストルクリーニングシステム」があれば、17口径から45口径までの全てのライフルやピストルのクリーニングができる。)

ここで言う17口径というのはARやAPの.177(4.5ミリ)口径ではなく、最近人気が出てきた17 Hornady Magnum Rimfire(17 HMR)のことです。これは22マグナムをネックダウンした超高速リムファイヤー弾ですが、日本在住の射手の方には法律上縁の無いものです。

"This kit contains three Memory-Flex® cleaning rods: a 30” flexible rod, an 8” flexible rod, and a 34” small caliber flexible rod, as well as seven bore brushes: .22, .25, .27, .30, .35, .38, and .40 caliber."
*簡訳(このキットは、22、25、27、30、35、38、40口径用の七つのブラシと共に、30インチの「メモリー・フレックス(登録商標)」が三本、8インチが一本、小口径用34インチが一本含まれている。)

これを読んでお分かりのように、このキットは様々な口径のライフルやピストルを所有している射手で、口径ごとにクリーニングロッドを揃えるのが面倒だという方をまず対象にしていると言えます。また「メモリー・フレックス(登録商標)」という名前から推測すると、形状記憶合金か何かを使用した弾力のあるロッドであると思われます。(サイトの写真で円形に巻いてあるのがそれです。)

Also included are two brass slotted tips, two obstruction removers to help clean out any obstructions that may occur in your barrel, and a bore reflector/flag safety. With two .5oz. tubes of Otis O85® Ultra Bore® Solvent, you can now clean, lubricate and protect your firearms twice as many times.
簡訳(また、溝入りの真鍮製先部が二つ、銃身内の障害物除去用具が二つ、薬室安全旗が含まれている。5オンスの「オーティス・ウルトラボアソルベント(登録商標)」も二つ入っている等々。)

結論として、このクリーニングキットは、日本在住の射手の方々には用の無いものだと言っていいでしょう。法律上七種類もの、しかも45口径のような大口径銃を所持できませんからね。アメリカでこのようなクリーニングキットが売れるのは、口径の異なった銃を多数所持している射手が多いというよりも、実は銃を分解して掃除するのを非常に面倒がる人が大勢いるからなんです。実際この種のクリーニングキットの謳い文句の一つに、「分解せずに自動拳銃の掃除が薬室側からできる。」となっています。つまり、分解することなく排きょう口から柔軟性をもったロッドを差し入れて銃身を掃除するというわけです。

私は、自動拳銃を射撃した後には必ず通常分解を行って銃身(もしくは銃身がついたレシーバー)をきちんと取り外し、薬室側から一般的な洗い矢(クリーニングロッド)を通して掃除します。ロッドは小口径ピストル用が一本、中・大口径ピストル用が一本、小口径ライフル専用が一本、ライフル・ショットガン兼用が一本の計四本所有しており、掃除する際は銃によって使い分けて、慎重の上にも慎重を期しています。分解を面倒がって掃除しなかったり、精度大きく左右するクラウンを無視して銃口側からロッドを突っ込んでごしごし擦ったり、分解せずにエジェクションポートから柔軟性のあるロッドを突っ込んで銃身だけを掃除して済ませるということは、あまりお勧めできないようですよ。例外として、「ボアスネーク」と呼ばれるひも状クリーニング用具はなかなかのすぐれもので、薬室側から入れて銃身側に引き抜くと、一発でお掃除完了となります。これはひもなので、薬室などを傷つけることもありません。

最後に、このクリーニングキットをAP用として見た場合どうかということですが、使えない、そして使ってはいけないと思われます。まず第一に、付属しているボアブラシの一番小さいものが22口径用であるということ。つまり銃身を通らないはずです!更には、一般の銃とは比較の対象にすらならない程の超精密機械であるAPの超精密銃身に、この手の弾力のある(つまりぐにゃぐにゃした)ロッドを、たとえ薬室側から押し込んだとしても、変なところに当たって傷なんかがつきそうで、銃身や薬室を傷めてしまいそうな気がします。エアガンの掃除には、通常のクリーニングペレットで十二分だというのが一般的な意見のようです。

以上、ご参考まで。

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