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福島原発2号炉の水温が20度ほど上がったという
再臨界はないと言いながらホウ酸注入を始めることの不気味さ
そもそも、原子炉内部どころか
格納容器の中さえまともに確認できない状態で
どうして”冷温停止”を宣言できたのか
帰郷を促す自治体も登場しているけれど
安全であるとは誰も保証しえず
危険の可能性のある地域での
生活の決断を迫られる方々のことを思うと
きりきりと心が痛む
福島原発周辺のミミズの放射能を測定したら
1万ベクレルが計測されたという
つまりは、その土地は明らかに
放射能に汚染されているということであり
そのミミズを食する鳥や、その他の生物には
放射能は確実に濃縮されて蓄積されていくことになる
徐染、徐染と言うけれど
放射能は消えるわけではなく
居場所を変えるだけ
変えた場所でどんな可能性があるのかは
少し考えればわかること
様々な生き物を通して
それは循環し、濃縮され
数十年、数百年,数千年の間
この地球のどこかをめぐっているということ
ところで、
国連科学委員会は
地球における被曝の最大の危険性は
原発施設ではなく
ウラニウム鉱山から排出された鉱滓であると指摘しているらしい
つまりは原発の設計や施行、設備、処理の安全性以前のところで
人間は放射性物質をコントロールできていないということ
入口から出口まで、誰も対策を持ちえていないものを
どうして”実用化”してしまったのか
ドキュメンタリー「イエロー・ケーキ」の中で
ウラン採掘会社の経営者がインタビューに答える光景が強烈である。
処理方法も見つからずボタ山と化した鉱滓瓦礫
そしてウラニウムの精製の過程で排出される
汚染された泥土の池
その危険性の指摘に対しては言葉を濁し
新しい鉱脈の発見を喜んで答える
「この新しい鉱脈の発見で,わが社の株主とわが社は
莫大な利益を得ることができる」、と。
旧ソ連の核兵器生産を支えた東ドイツのウラン鉱山
ナミビアでは被曝の危険性を感じながらも
ようやく得られた生活を守るために働く黒人女性の姿がある
オーストラリアでは、先祖伝来の土地を汚すなと
闘いに立ち上がったアボリジニの女性リーダーと
支援者の姿がある。
ひとたび大地から引き剥がされたウラニウムは
その瞬間から数万年にわたりこの地球を
汚染し続けるのだ
人間がその作業を止めないかぎり
それは拡大し、蓄積し続けるということなのだ
孫子の代にツケをまわすな!と
この国の総理は眦(まなじり)を決して国会で答弁をするけれど
間違いなく孫子の代にツケを回す原発については、
そのための不退転の決意は聞こえてこない
この核エネルギーでもっとも恩恵を蒙っている関係者ではなく
それとは遠くの位置で、生活を営んでいた人々が
なぜ長期にわたる避難の生活を強いられ
そしていま、何の保証もないままに
この汚された大地に戻るか否かの決断を迫られなければならないのか
それほどに核エネルギーに対する確信を抱き、
かつまた、人類の未来がそこにあると説くのであるならば
その確信を抱く人々こそ
いまいる場所を避難されている方々に明け渡し
代りに福島の大地での生活にすすむべきではないのか
寒風の吹き込む仮設住宅の人々、
長期にわたる避難の生活を強いられている人々
彼らだけに決断を迫るような今のありようは
何とも納得できないものと言うほかない
決断を迫られるべきは、
なによりもこのことで莫大な利益をむさぼってきた
”原子力村”の人々ではないだろうか
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無題
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久々に思い出したコスタ・ガブラスの名前。
ネットで検索したらいろいろ忘れていたタイトルがありました。
「告白」に「戒厳令」、「Z]と併せて
コスタ・ガブラスの三部作と言うそうな。
昔は確かにこういう”骨のある”作品が
たくさんあったようにおもうんだけど
と言うことは、いまはあまり見当たらないということか
映画は、”おもしろい”と言うことが大切だと思うけれど
”おもしろい”の中身はいろいろ
笑える
泣かせる
考えさせる
怖がらせる
...
おもしろさの中身が、
このところ少し偏ってはいないのかなあ
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昨日、コスタ・ガブラス監督の「Z]を見た。
ギリシャが舞台なのだけれど
野党の国会議員が
警察、憲兵隊上層部の謀略で暗殺される
国家機構が絡むこの暗殺は
単なる交通事故として闇に葬られそうになるのだけれど
ひとりの予審判事の粘り強い調査の中で
これが事故ではなく、事件であることが明らかになっていく
調査がいよいよ核心をつき始めたところで
驚くべきことに検事総長が介入をしてくる
検事総長の言い分は”犯人”達が所属する
極右組織の言い分と重なる
予審判事もここまでやられては
撤退せざるを得ないだろうと思うのだが
彼は躊躇を見せず
淡々と事実に切り込んでいく
おりしも国会議員選挙が間近に迫る中
このスキャンダルにより
政権は野党にとって替わられることが
ほぼ確実な情勢となる
コスタ・ガブラスは、ここからが容赦ない。
映画のラストではナレーションで
その後の動きを読み上げていく
軍事クーデターが引き起こされ
事件の首謀者達は
あるいは刑を軽減され
あるいは不起訴となったことを伝える
ちょうどTBSの「運命の人」を
見ているところだったので
なにやら絵空事のようには受け止められなかった
主演の国会議員役をイブ・モンタンが演じていた。
その妻を演じていたのは、マリア・カラス。
なんちゅう贅沢な配役か!
見始めたら途中でやめられなくなり、
見終わったのは午前3時。
おかげで寝不足だい!
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目が覚める
あたりが暗い
まだ時間が早いのかな、と時計を見る
いつもの時間通り。
耳を澄ます
いつもと違って音が聞こえてこない
”あーっ”と出した声は
何かに吸い込まれるように遠ざかる
豪雪の朝の記憶
冬になると
それまでになく灰色の雲が
重苦しいほどに降りてくる
そのうちに”ゴロゴロ””ゴロゴロ”と鳴り始める
”あー、雪下ろしだ”と母
それからあまり時間もおかずに
必ず雪が降り始めた
いつのことだったか
朝起きてみると
家の中が薄暗く
障子戸が雪の重みで開かなくなっていた
玄関に飛び出してみると
玄関のガラス戸の上まで
積み重なった雪がガラス越しに見えた
玄関の戸はもちろん開きやしない
急いで裏口に廻るけれど
戸はびくともしない
いったいどうなるのだろう、
とひとつ部屋に集まる家族
時折聞こえる家のきしみが不安を募らせる
やがて聞こえてくる人の声
そしてスコップで雪を掻く音
ザクッ、ドサ、ザク、ドサ...
どんどんと近づく音
やがて玄関前に音は到達し
大きな声が聞こえる
”おーい、大丈夫かー!”
戸を開けると
汗まみれの真っ赤な顔が幾つも並ぶ
いつもはちょっと怖い目の近所の男衆たち
”助かりましたて。”
しきりに頭を下げる母の横で
なんだかはしゃいでいる私がいた
町内の男衆は
雪と一緒に
私の胸を押しつぶそうとしていた
孤立感をも吹き飛ばしてくれた
豪雪の報を耳にして思う
地域社会のつながりが希薄になり
限界集落が広がる
私の田舎の人々のことを
雪は怖い
怖い雪があるのだ
遠い昔の新潟の記憶。
※ 日本映画をしきりに見るようになった学生時代。
雪のシーンがいつも不満だった。
大体において雪はシンシンと静かに振り落ちてくる。
暗い夜空から真っ白な花びらが散るように
そんな雪もある。
でもその雪国に住んでいる側にとって見れば、
やさしい雪の印象は
ほんのわずかなものだ。
横殴りに吹き付けてくる雪。
次には地面から吹き上げてくる雪。
一面前が見えなくなるように振り落ちるぼた雪
テレビでアナウンサーの方が”ボタン雪”といっていたけれど
そんなきれいなモンじゃない。
湿り気を帯びた”ボタ雪”。
新藤兼人監督の「竹山ひとり旅]を見たとき
初めて雪をちゃんと撮ってくれている人がいると思ったもんだ
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25日夜、「イエロー・ケーキ」の試写会が終わって事務所に向かう途中に
在京の高校同期の友人から電話が入った。
「おまえ、NHKのニュースを見たか?」
笑いで言葉が途切れる
「なんだよ?」
「Sがさ、出てたよ!」
Sとはやはり高校同期で新潟市の今では一等地の大地主である。
一瞬何か事件でも起こしたのかと思ったのだが
「どうした?」
「あいつさ、車を側溝に落としちゃってさ、
そのまま車の中で4時間も雪の中に閉じ込められてたんだってよ!」
とりあえずは一安心である。
彼の笑いは止まらない。
「しかし、市内なんだし、GSだってコンビニだって近くにあるだろうし
あいつは何で助けを呼びに行かなかったんだろうなあ」
そこで彼の笑い声はいっそう高まった
「あいつさ、NHKのカメラに向かってさ、”側溝におちちゃってさ”って言ってやんの」
さあ、もう彼の笑いは止まらない。
何しろSのなまりは仲間内でもピカイチ。
テレビのカメラが来たって言うんで彼も気張ったのだろう
朴訥そうな顔で舌をかみそうなSの顔が浮かぶ。
さて、それから1時間もせずに電話がくるわくるわ!
新潟から、東京から、「おい、9時のNHKのニュース見たか!」
まあ、全国放送NHkの威力はすごい!
実際に雪に降り込められている方たちの大変さを思うと
笑ってばかりはいれないけれど
なんだか昔の仲間たちの姿が
急に身近に感じられるこの一週間でした。
そうそう、一番遠くから電話をよこしたのは仙台の友人
よくよく聞けば彼が一番最初にNHKの報道に気づいて
新潟の友人たちに電話をいれたとのこと
確かにうちの高校はこんなことで悪乗りする学校でした...。
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