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幼少のころに見れば、それだけで豊かな人間に育つに違いない。
昨年末DVD化された『赤い風船』
赤い風船が街灯に引っかかっているのを見つけた少年パスカル。
街灯によじ登って風船を手に取り、そのまま風船と一緒に登校し、家にまで連れて帰る。
窓から放り出されてもパスカルから離れない風船。
いつしか風船はパスカルの友達になり、彼の行く先々に付いて来るようになった。
そんなパスカルと風船の仲を妬んだいたずらっ子たちが風船をものにしようと追いかけてきて・・・。
今まで観た中で、いちばん温かく、無垢な作品だった。
筋書きは、少年と不思議な風船の出会いと、友情と、別れが描かれるだけ。
小説化したらきっと面白くない。
だけど、これは素敵な物語。
つまり、画と音でしか語ることができない、素敵な物語。
パリのくすんだ灰色の街並を、赤い風船が本当に生きているように飛び回る。
CGなど全く無い1953年に製作されたとは思えない、どんなCG映像よりも、わくわくする映像!
説明的な台詞がないのも素晴らしい。映像や演出や音楽が、映画における言葉だと思うから。
きっとまた折にふれて観るよ。
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