烏兎怱怱

烏兎怱怱時は過ぎて、気が付けば

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福島のこと

一昨日、ネット上で十年以上会話を交わしている女性と、初めてお会いした。

彼女は会社を経営し、地域の発展にも尽力するという、とてもアクティブな女性だ。

参考になれば、と思い、黄金町のイベント会場を案内した。

その後、桜木町で食事をしながら、福島の原発被害地域のことに話が及んだ。

彼女の一番の目的は、私にその話をすることだったようだ。

それは、長年、地域で活動している、私の義兄にも関わりのあること、であったから。


一昨年の十一月、夫の郷里、福島県に行った折、義兄は柚の新しい品種づくりに取り組んでいた。

日の当たる南斜面にたわわに実る、黄金色の柚子の実を、好きなだけもいでいいよ、と言われた

横浜市民の私たち親子四人は、大喜びで、カゴいっぱいにその実をもいで、それだけではなく、

義兄が作った、たくさんの野菜と一緒に横浜に持ち帰り、幾日もその美味しさを楽しんだ。


義兄は若い頃、信州の農業学校に行き、そこで多くのことを学び、ふる里の町おこしの一躍を担い、

新しい野菜を作ることで、地域のブランド化を成したこ人でもある。

それは、七十の齢を超えても、怠ることなく続けられ、あの放射能が拡散され、

放射能の濃度を知らされるその日まで続いていた。


その野菜や果物や米は、四季折々に野や山で採った蕨や薇や木通やタラの芽や、

山蕗や、川べりに生える独活や、そんなものと一緒にダンボールに詰められ、宅配の人に託され

時には、義兄の運転するトラックの荷物になり、当たり前のように義兄の弟たちの家に、

隈なく配られるハズだった。


その義兄の家から相馬に向かう途中、牛肉の美味しい店があり、夫がふるさとに戻ると、松川浦の

市場と、そのレストランには必ず立ち寄る、というのが、私たち家族の長い習わしでもあった。

多分、義兄の目の前の景色は、今も同じように有り、土の匂いも、木々草花の芽も、同じように

芽吹き、実っていることだろうと思う。

義兄の手に、放射能度測量のための機械がある、ということを除けば、夫の許に嫁いで、初めて

行った、夫の郷里を見たその日と変わりない風景が今もあり続けていることだろう。


私は老婆心というやつで、どうにかならないのだろか、例えば、限界集落に集団で移住すれば、、

そんなことを漠然と考えていた。

石川県のその女性は、そのことを具体的に提案したいと、そう言う。

彼女の住む県には、肥沃な土地がありながら、住む人が無く、放置されたままの農地が有り、

その場所に、集団で移転してきてくれれば、と願っているのだとか。

そのために、福島から、若い職員を呼んで、お互いの気持ちをすり合わせる、という段階まで

行政の人と話し合おうと思っているとも。


彼女も、私も、一介の民間人に過ぎないし、いわゆる当事者でもない。

それでも、やっぱり、どうすれば、いろんなみんなが幸せになれるだろうか、と、そう思う。


集団で移転。

一番大切なのは、老若男女みんな一緒で、であり、

その場所で若い世代の人たちが職を得る、ということであり、少なくとも高校までの、

学校などの、公共施設が必要であり、、。

それは難しい事、なのだろうか。

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