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美しいローファー。美しいものはより美しくなり。最高の物となる(笑)。
40年近く前になる。
美しいローファーが欲しかった。
そして足入れの良い物が。
当時、雑誌に特集が組まれた。
その中で。
コレ!と思う物があった。
イギリスの品でグレソン?
実は名前を思い出せない。
グレン&サンかも知れない。
それはともかく
その靴は美しかった。
茶色と言うよりボルドー色をした靴だった。
つま先がだだっ広くなく。
美しい丸みがあった。
そして足入れも良さそうだった。
しかし値段もすこぶる良かった。
この靴が欲しい。
確か5万前後していた。
当時の5万は破格であった。
それでもその金を何とか作って行った。
渋谷の道玄坂を登って右側である。
ちょいと外れた所でホテル街に
なろうとする近くである。
そこに小さな店はあった。
その店の名前がミウラ&サンズ。
この名前もサンかも知れない。
後にシップスとなる店である。
そこへ行った。買う覚悟で。
その靴はあった。
実物もやはり美しかった。
冷や汗が出てくる。
その場で10分以上固まった。
考える。その時間は長かった。
もちろん店員の方は出て来ない。
私のような男が買うと思っていない(笑)。
それが救いでもある。
何を考えていたかというと。
この美しい靴に俺の足を入れたら、
確実にこの美しいラインは崩れる。
歩くたびにその美しいつま先の間に皺がよる。
そして買う事が出来なった。
おそらく買っても
枕元に飾って見ているだけとなる。
手に入れる事が出来なかった物は
年を重ねる度により美しくなる。
そして私の中では最高の物となる(笑)。
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エッセイ ファッションなど。
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理想とするものの前で固まる。煩悩が人一倍強い私にもこのような経験はたくさんあります。
しかしきょうのエッセイはそんな俗人の上を行く何か至高なる精神を感じます。
例え手に入れることが出来なくても、その思い出が一生自分の心の中に輝き続けるならば却って手に入れなかったほうが徳と心得る。
ここに自ら道を開いた不あがりさんの哲学を感じました。
私も是非そのような心にあやかりたいと思います。
きょうも大変いいお話を聞かせて頂きありがとうございます。MN
2013/10/16(水) 午前 5:18
ミック様へ
そう言って頂けると有難い。未だにあの靴を越えたものは無い。そしていつかは買えると思っていたのですが。その時以来見ていない。あの時買っていればと時たま思います。が、しかし、買っていてもおそらく履けなかったと思います。それほど美しかった。それが年を重ねるごとに美しくなる。実はもうその形は思い出せない。その記憶の中で美しいとなる。人の記憶とは本当に不思議なものです。いつもこちらの心に響くコメントを頂き感謝しております。そしてナイスまで頂き有難うございます。
2013/10/16(水) 午前 5:34
アアイアウ様へ
ナイスを頂き感謝しております。
有難うございます。
2013/10/16(水) 午前 11:01
靴というものは不思議なもので。どういうわけか気に入ったものほど、サイズが合わない、足幅が合わないなどの理由で泣く泣く見送ったことが何度もあります。都会で仕事をしていた時は靴へのこだわりもありましたが、田舎に戻ってからは丈夫で長持ち!に尽きます。これからのシーズンはゴム長靴が必須!です(笑)
美しい靴への憧れは不あがりさん同様に美しい記憶の中で。。。ナイス!
2013/10/16(水) 午前 11:30
平太様へ
私も靴は色々探しましたが。仕事用にやっと見つけた靴が10数年後に製造中止となり。それから興味が失せました。その前にこの靴に惚れ込みましたが。結局私の足には合わない。いやこの靴を履いたら靴に申し訳ないと思い諦めました。その想いが未だに残っていて。その記憶の中では最高の靴となる(笑)。今はコンバースのスニーカーにお世話になっている次第です。このあたりが情けないのですが。これを履くともう革靴は履けなくなります(笑)。ナイス&コメント有難うございます。
2013/10/16(水) 午前 11:54
不あがり様
この靴のために お金を貯めたのに 長考の末あきらめたんですね。
あきらめるものと あきらめてはいけない物があります。その選択だったんじゃないですか?
いくら綺麗なドレスだって トドが来てはいけませんものね。
しかし 思い出だけが綺麗になっていくのは くやしいですね。
実際今見たら こんなんだったけ?と思うはずです。
2013/10/16(水) 午後 0:05 [ 茶キチ ]
茶キチ様へ
良い事を仰る。その場所まで本気で買いに行っていました。そこで何故か固まる。私が履く事でこの靴の悲惨な姿が見えたからです。諦めるのは辛かったですよ。そして記憶の中では最高の靴となる。しかし今この靴が現れたら、おそらくこんな靴だったかとなるかと思います。この場合逃がした魚は大きいという感覚ですかね(笑)。有難うございます。
2013/10/16(水) 午後 0:19
不あがりさんの気持ち、判るようで、ほんとは判んない我っちかも。
というのも、物欲のない我っちながら、取材用のドタ靴、脚に馴染んできたところで底の張り替えをします。それでほんとに自分の靴になるんですね。で、2度目の底の張り替えをします。その後は上革がくたびれて、つぎの靴を求めます。
こうして、取材用だけでいまは4足目です。1年チョイ前に会社を譲って取材行もほとんどナシの状態ですから、5足目は買うこともないでしょうね。
ということで、我っちは履きながら好きになっていく靴が好きです。
2013/10/16(水) 午後 11:10 [ 海比古 ]
時の移り変わりに応じ、興味関心も大きく変わっていきます。確かに、もし改めて実物を見る機会があれば、「あれ?こんなんだっけ?」と思うことがあるかもしれません。しかし、その時に迷いに迷った記憶・思いだけはしっかりと残ります。いや、むしろどんどん増幅されていきますよね。これが、もし買っていたら、今はもうこの靴のことなど、忘れてしまっていたかもしれません。買わなかったことによって、この靴は、不あがりさんの「伝説の靴」になりましたね!
2013/10/16(水) 午後 11:11 [ noki ]
海比古様へ
この靴は憧れの靴だと思います。私は愛用の靴には数十年付き合って貰いました。プレーン・トウのゴムラー巻きの
靴です。履きやすく。動きやすい。それでいて冠婚葬祭OKでした。価格も安く最初が6800円で。製造中止と再発売を繰り返し。その度に価格が上がり。最後は15000円前後までになったと記憶しています。ラバーゴムですから履き潰す事になり。半年に一回はその靴を買いに行く。決まって黒と茶を買います。仕舞には私の顔を見ると『品物揃っております』となりました。その靴もついに生産中止となりました。それ以来。この靴に変わりスニーカーとなりました。一度スニーカーの味を覚えるともう革靴は履けなくなり。今靴箱には愛用の靴であった茶色がそっと寝ています。おそらく履く機会は無いかと思います。憧れの靴は履かないから良かったのかなとも思います。有難うございます。
2013/10/17(木) 午前 0:20
noki様へ
仰る通りかと思います。靴は消耗品であるにもかかわらず。この靴は憧れの靴でもありました。いつかはこんな靴が履いてみたい。そしてその願いは叶わず、憧れの靴となりました。私の中では美しい靴となり。それがどんどん膨らみ理想の靴となったようです。今この靴と同じ物を見たとしたら、アレ!?こんな靴だっけとなると思います(笑)。手に入れることが出来なかったから美しい靴になる。そして伝説の靴になるですか。確かに。ナイス&コメント有難うございます。
2013/10/17(木) 午前 0:28
不あがりさん
グレンですか知りませんでした。それでも文章からは高級感が
伝わります。若い時に憧れた物って記憶に良く残っています。
私の若い頃憧れたローファーと言えばコールハーンでした。
憧れましたか買えずじまいでした。最近デパートでまた見かけます。
懐かしく見ています。
2013/10/17(木) 午後 8:11 [ ことじ ]
ことじ様へ
コールハーン。懐かしい名前です。この靴は、このミウラ&サンズが、シップスとなってからこの店が紹介します。実は私、買っています。グローブ・レザーのデッキシューズのようなスリップ・オンです。ソールがサンドウィッチ・ソールと言って。白いソールを挟んであり。これが洒落ていて買いました。可愛い靴でしたが。履き潰してしまいました。それ以来このソールの靴を見ていません。可哀想な事をしたものです。このブランドは有名で高価な靴を作っています。私のは安かった物です。今デパートで売っていますか。高いでしょうね。私に知り合いが10万近く出して買っていました。とても私には買えません(涙)。有難うございます。
2013/10/17(木) 午後 9:30