|
久しぶりに親友が訪ねて来る。一年ぶりである。そして今年も終わった。
昨日の午後9時頃、ドアを叩いている音がする。俺んちか!?
こんな時間にと思うが。出てみる。
そこには一年ぶりとなる親友が立っていた。
そして彼はコンビニ袋を差し出す。
何の躊躇も無く受け取る私である。
『おお!久しぶりだなあ』
『悪い!本当に申し訳ない』と頭を下げる
『お前、勘弁してくれよ。頭を下げるのは俺の方だぞ!』
そう言うと。また深々と頭を下げる。
『お前、酔っ払っているな。まあ入れよ』
『いや、今日は遅いから』
『まあ、良いじゃねえか』
『いや、いや』と譲らない。
『じゃあ。ちょいと外へ出よう』
『いや、もう遅いから』と押し返す。
仕方なくドアを大きく開けて話をする。
寒い!
『今日来たのは。忘年会!やろう!』
『それは良いけど。いつ?』
それには答えず
『どこが良い。』
ここでまた押し問答が続く。
『俺、肉が食べられない。酒飲む所で良いよ。』
『いや、それでは。お前が・・』
『それじゃ寿司が食いたい』
『お前、寿司食べたっけ?』
『体調が悪くなると酢飯が食べたくなる』
『判った。それなら、俺に任せてくれ・・・』
となり忘年会の約束をする。
が、しかし、
この男いつものように日付指定なしである。
昨日は確か20日である。
東京から来る男である。
31日は家族で紅白歌合戦を
観るのを楽しみにしている男である。
となると10日しか無い。
私は懐の都合で25日以降と伝えた。
これタイト過ぎる。
おそらく来ないであろう。
彼は本当に心優しい男であるが。
約束を守った事が無い。
それが彼の欠点でもあり。
味である。
一時間以上の時間をかけて
私の所にお土産まで持って来る男である。
そのくらいは大目に見るのが当たり前である。
一つ驚いた事がある。
この男が泣いたのである。
初めて見た。
ドアの前で押し問答している時であった。
『今年も辛かったけど。何とかここまで来た。
お前が来てくれて本当に嬉しい』
『悪い』と言って大粒の涙を流した。
声も出なかった。
そして私の手を握り。
『悪かったな』とまた謝る。
これには参った。
『お前に謝るのは俺の方だぜ。お前が米を送ってくれたから
俺は今生きている。そして奥様がその米を送ってくれた。
これほど有難い事はない。そんな奥さんいないぞ。
奥様にもくれぐれも宜しく伝えて・・』と言った所で。
言葉を止められた。そして硬く手を握った。
握力の無くなった私は手が痛かった。
『お前、体に気をつけてくれよな』
『お前もな』と言って帰って行った。
今年もこれで終わったと思った。
追伸。
毎度恐縮ですが。PC私と共に不調です。
コメント頂いてもリコメ出来ない可能性大です。
その失礼を何卒お許しください。
|

- >
- 芸術と人文
- >
- 文学
- >
- ノンフィクション、エッセイ







ことじ様へ
ことじ様が仰る通りなのです。おそらく私の生きている顔を見て納得したようなのです。『家に入れよ』と何度も言ったのですが。この男一度言ったら聞きません(笑)。寒い中をドアを全開放して話していました。私が外へ出ようとするとそれは止められる。面白い光景だったと思います。有難うございます。
2013/12/22(日) 午後 7:35
12月22日午後7時13分様へ
私は大昔、男の友情を忘れるなよと何人にも言いましたが。この男だけですかね。何十年経っても高校の時と変わらない喋りでいます。決して上から目線ではない。お互い歳取りましたが。話し方は大昔と全く変わらない。そのあたりが良いなあと思っています。心が落ち着く。有難うございます。
2013/12/22(日) 午後 7:40
ミック様へ
私はその不あがりという名の通り。世の中の溢れ者です。そんな中、彼だけは昔と全く変わらない。それが有難い。殆どの人から私は嫌われている男です。それがこの男だけ変わらない。ミック様も私の事をそんな気持ちで見て頂く。それこそが本当に有難い。これからも見捨てる事無く何卒宜しくお願いします。ナイス&コメント有難うございます。
2013/12/22(日) 午後 7:45
何か 上手く言えないのですが
感動的な光景ですね。
このようなお友達 いいですね。胸が熱くなりました。
2013/12/22(日) 午後 7:53 [ つや姫日記 ]
つや姫日記様へ
この男はホント良いヤツですよ。この男のお陰で私も生きている。何というか。恩着せがましくしない。それでいながらこちらを気遣う。なかなか会える男では無いと思います。私は幸せ者だなと感じる時でもありました。しかしこの男の涙には驚きました。コイツが泣くのを初めて見ました。これに未だに驚いている私がいます。ナイス&コメント有難うございます。
2013/12/22(日) 午後 7:58
会話の端々から、おふたりに共通の過去の出来事を想像してしまいました。
切れない縁。人生のなかで、そうそうにあるもんではないですが、強い絆を感じました。感銘。
2013/12/22(日) 午後 9:35 [ 海比古 ]
海比古様へ
これホント不思議なのです。高校時代からいつも一緒という訳ではないのです。朝なんとなく顔を合わせ。帰り道が同じなので一緒に帰る。どこかへ行く約束をしてもこの男ですから破る。その度に私は激怒する。それでも何となく付き合いがあり。卒業してからも何となく続き。社会人になって暫くすると。私の勤めている所へ今の奥様となる人を連れて来る。そして数年後結婚。それから付き合いが疎遠となります。それでも何年かに一度は訪ねて来る。実は私はコイツの家知りません。行った事が無いのです。娘さん二人いますが。見たのは長女が生まれて間もない頃です。奥様とは数十年ぶりに会いましたが。顔を忘れていたのにもかかわらず。見た瞬間、変わっていないなと感じた次第です。私のような男に奥様も何十年来の友達のように接してくれます。それが有難い。これが縁であり絆なのですかね。有難うございます。
2013/12/22(日) 午後 10:01
お米を送ってくださった、あのご友人ですね。実に素晴らしい関係です。こういう、金では替えられない友人との出会い、本当に大切だと思います。つくづくそう思います。ナイス!!!
2013/12/23(月) 午前 0:51 [ noki ]
noki様へ
そうです。米を送ってくれる男です。この男、大金持ちでも何でもありません。築地の魚河岸で働いている男です。漁師の子です。ですから生活もそれほど豊かでは無い筈です。お嬢様は二人いて嫁に行かせなければいけない時です。俺の事は心配するなと言っているのですが。でも来てくれると本当に有難い。この男に心底感謝しております。ナイス&コメント有難うございます。
2013/12/23(月) 午前 1:22
Pada様へ
ナイスを頂き感謝しております。
有難うございます。
2013/12/23(月) 午前 6:25
不あがりさんと親友の方との友情に似た様な関係が
私の主人とその親友の方にもありました。
やはり、毎日の様に会って居たようですが、就職で、住む
土地が離れてから、年に一度、会うだけになりました。
しかし、その方の事を良く話題にしていましたから、
私も同じ様に親しみを感じたものでした。
肝臓癌で、若くして亡くなられて、その6年後、主人も若く
して 亡くなりました・・・。
時々二人を思い出します・・。 似た物同士に見えました。
2013/12/23(月) 午前 9:36
アアイアウ様へ
私はアアイアウ様のご主人が親友の髭を剃っている話をお聞きしております。この男なら私の髭も剃ってくれるのではと考えた事があります。この男の奥様も良く出来た方で。私は考えると数えるほどしかお会いしていないのに。お会いすると昔からの友人のような接し方をして頂きます。それが有難い。おそらくこの男が私の良い所というか。そんな所は無いのですが。話をしてくれているのではと思います。私はそんな人に好かれるような男でもありませんし。そんな生き方もしていません。この男を見ると人はこんなに優しくなれるものなのかと思う時があります。ただただそれに感謝する。今の私にはそれしか出来ません。ナイス&コメント有難うございます。
2013/12/23(月) 午後 4:58
ioh*adb*a*les様へ
いつもナイスを頂き感謝しております。
有難うございます。
2013/12/23(月) 午後 4:59
ろば様へ
ナイスを頂き感謝しております。
有難うございます。
2013/12/23(月) 午後 6:44
こんばんは。
そうでしたか。。
朋有り遠方より来たる
でしたか。
また、たのしからずや、でしたね。。
ポチ(^-^)
2013/12/23(月) 午後 7:51
みやまつり様へ
ホント一時間以上かけて来るのです。それが有難い。この男の欠点はとにかく突然来る。昔、『お前。俺がいなかったらどうする』『また、来れば良いじゃん』という男です。でもこの意外性が楽しみでもあります。有難うございます。
2013/12/23(月) 午後 8:20
おはようございます。
年賀状の締め切りまで後一日になりました。
一応は摺ってはいるんですが、一言書きが中々出てきません!
やはり偶には合ってないと遠くに行ってしまいますね。
2013/12/24(火) 午前 7:19 [ pada ]
Pada様へ
ああ!私、まだ年賀状買っていません。今年は後手に後手に回っています(笑)。明日には何とか買いに行きたい。これ以上世間様から見放されると生きてはいけません(爆)。この男が来てくれるお陰で私は生きているようなものです。それが本当に有難いし感謝しています。ナイス&コメント有難うございます。
2013/12/24(火) 午前 7:38
不あがりさん
コメントを読み返して「アアイアウ様へ」で、あらためて感激しました。
似たようなケースが我っちにもありまして“後から参加”の、クラスメイトの奥さんが、とってもうちとけて話に加わってくれたんです。
無意識、自然体、てな対応ができれば、後からいろんなことが見えてきますね。
2013/12/24(火) 午後 10:07 [ 海比古 ]
海比古様へ
再度のコメントに感謝しております。
これ本当に有難い事です。私と親友の男とは何十年の付き合いがあります。しかし奥様とは殆ど無い訳です。この男にはもちろん感謝です。しかしこの奥様にはもっと感謝となります。それは私がどんな男か奥様には判らない筈なのです。いくら旦那が褒めた男でもです。この男が私の事をどんな人間か話してはいると思いますが。それでも尚不安があると思います。それを長年お付き合いがある友人のように接してくれます。尚且つ、先日送って頂いたお米は奥様が送ってくれたものです。これには本当に頭が下がります。食べるのが勿体無いとまで思いました。ようやく今月になり頂く事になりました。本当に感謝です。有難うございます。
2013/12/24(火) 午後 10:20