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再々度の『アパートの鍵かします』。どうしても言いたい事。
暇なもので何十回も観ていると気がついた事がある。
私はこの男を真面目で紳士な男と書いたが。
この男もまともでは無い。
営業成績で上を狙ったのでは無く。
上司の不倫を助けるという姑息な手段で上を目指した。
女はこれで三回目であると告白している。
この女は女の武器を使ってやはり一流の男を
掴もうとしたとんでもない女である。
どちらも住む世界が違うのである。
上流の世界を望んだが。
所詮、下流の人間なのである。
主人公の男を愛せないのは前にも書いたが
同じ匂いを感じるからである。
まともに暮せばそこそこの
暮らしが出来る筈である。
この中で
女の義兄が義妹を心配して訪ねて来て。
その粗暴さから主人公を殴り倒すが。
この男こそがまともである。
そして隣人の医者が
男に人として目覚めろというような言葉を男に話すが。
二人共最後は人として目覚め本来の姿に戻り。
元の世界に戻ろうとして終わる。
この不倫というテーマは人間には普遍である。
このテーマを描きながら。
この監督は一つもラブシーンを描く事無く。
このテーマを描いた。
この中で唯一
これからラブシーンが始まりそうな所がほんの数秒ある。
これは良く観ていないと気がつかない。
クリスマス・イブにアパート内で
コート姿のまま不倫関係が上手くいかない事を
嘆いて女が泣くシーンがある。
上司は
これでクリスマスプレゼントを買ってくれと
100ドル札を渡す。
そして時間が無いと立ち上がる。
その時、
女は手袋を外して。
コートを脱ごうとする。
すると。上司が
今日はイブの準備があると帰ろうとする。
この時の女は明らかに
これから抱かれようとしていたのである。
脱ぎかけたコートを着なおし。
一緒に帰ろうと言った上司を
先に帰して自殺未遂をはかる。
これを考えると
女はこの時、本気で上司を愛して抱かれたかった。
しかし
上司にとってはお遊びの女である事に
気付くシーンである。
数秒でこれを描いたこの監督は凄い。
世の中の隅から隅まで知りきった男だから
出来た脚本であり。演出である。
これは見事である。
見落としてもシーンとしては流れる。
それを敢えて入れた所に
この監督の凄さをあらためて感じる。
そして
この私のくだらない話を最後まで
お読み頂いた皆様に感謝しております。
有難うございます。
注・
只今、体調不良のためコメント欄を閉じさせて頂きます。
何かございましたら。ゲストブックにお願いします。
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