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アレッ!? 超短編小説です。
今、何時だと時計を見た。
0時を回っている。
一服するかと。
席を立った。
高層階から見る夜景は美しい。
でも、これって皆仕事をしているって事だよな。
そんな事を考えながら
タバコに火を点けると。
『おい、外で吸ってくれ』
『煩せえな』
『一本ぐらい良いじゃねえか』と
窓ガラスに煙を吹きかける。
一瞬、夜景が幻想的に見える。
そしてガラスを通して。
俺の疲れた顔が見える。
確か大型連休とか聞いているが。
それは、よその国の話かと吹き出す。
煙で外はまた幻想的になる。
その繰り返しで。
また席に戻る。
『いつになったら』
『この仕事が終わるのかな』
『お前が死ぬ時までさ』と隣の奴が言った。
『確かにそうかも知れない』
『今日で何日目だ』
『もうそんな事覚えていない』と笑った。
それから何日か経った。
気がつくと。夜となっていた。
また一服と窓の前に立った。
何時もと変わらぬ綺麗な夜景である。
何時もよりハッキリ見える。
何かが違う。
やけにクリアである。
何も妨げるものが無い。
『アレッ!?』
『俺が映っていない』
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不可思議な小説
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