不あがり

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ラブホ貯金

ラブホ貯金
 
 
あれから二人は隠れ家で取り留めの無い話をしていたが。
現実的な話もしていた。お互い稼ぎが悪い。
 
女はそれは良いが
少し工夫をしようというのである。
流石女である。
 
先ず、無駄使いを極力避ける。
 
例えば
二人でここへ来る以外はあまり来ない事。
そうすればラブホ代も出る。
 
女いわく『ラブホ貯金』である。
 
確かに私は休みになると一日3回はこの店に来ていた。
 
明けの朝、そして一寝入りして昼に。
そして夜寝る前に来て〆ていた。
 
それを一回にすれば。二回分が浮く。
その分は二人でここで粘っていようという事である。
 
そして支払いであるが。
 
私はこれは譲れない。
と断固拒否していたが。
 
この女の考えはこうだ
『アナタの分を私が奢る』
『私の分をアナタが奢る』
『これでどう』
 
思わず納得したが。
これ考えてみると割り勘である。
 
物の考え方でそうなる物かと感心した。
 
その余った金をラブホ貯金とする。
この女の考えである。
 
しかしそのお陰であっという間に
ラブホ貯金が目標額を達成した。
 
これはもう行かざるを得ない。
 
この女はそのホテルも捜していた。
 
 
私の家からも近い。
ママの所に行く時に必ずその横を通っていた。
 
『こんな所利用するヤツがいるのか』
 
利用する事となった。
 
真昼間である。
 
 
二人は流石にこの時の足取りは速く。
スムーズであった。
 
あっという間の二時間であった。
 
 
 
そこを出ると私の後ろで
 
『ああ、スッキリした』と伸びをした。
 
思わず振り返った。
 
『アナタだって同じでしょ』
『ああ』
 
『だったらそんな顔しないの』
『ホントにスッキリしたんだもん』
 
『さっき泣いていたじゃないか』
『それはアナタと一緒になれたから』
 
『意地悪』
『これで心も体も一緒になれたね』
 
『嬉しい!』と言って。
 
ポシェットからサングラスを出した。
 
 
私の腕を強引に引っ張るようにして
 
『隠れ家行こう』
 
そこから殆んど直線で5分とかからない。
 
とうとう私の隠れ家ではなく。
私たちの隠れ家となった。
 
『お腹空かない?』
『ああ』
 
『何か腹持ちの良い物ないかな』
『アナタ知っている』
 
『牛丼は』
『ああ、それ良い』
 
『そこ行こう』
と腕を引っ張った。
 
隠れ家の前のビルの一階である。
 
 
支払いはお互いがチケットを買う
 
『アナタ何食べる』
『牛丼の大盛り』
 
『私も同じのにしよう』
 
先ず女が大盛りの金を払う。
 
そのチケットを私に渡す。
そして私が買い。
そのチケットを女に渡す。
 
一緒にカウンターに座る。
 
 
『食べた事あるのか』
『初めて』
 
『口に合うと良いけどなあ』
『アナタが食べる物なら何でも合うわ』
 
その言葉通りに美味しそうに食べる。
 
『ああ、美味しかった』
と声を上げた。
 
 
外へ出て 
『有難うな。ご馳走様』
『私こそご馳走様』
 
 
隠れ家へ向かう。
いつもの端の席に座り。
カフェオレをふたつ。
 
全てラブホ貯金の残りで賄った。
 
『今度またいこうね』
『気持ち良かったあ』
 
嬉しそうに笑った。
 
 
 
 
 
 
 

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