|
市民ケーン。1941年。オーソン・ウエルズの大傑作
オーソン・ウエルズ製作。監督。脚本。主演の独壇場である。
そして25歳という若さであった。まさに天才である。
冒頭、広大な館で新聞王と呼ばれた男が息を引き取る。
その時、最後の言葉がローズバット(バラの蕾)であった。
ではこのローズバットとは何を意味するのか。
一人の記者がその謎を追う。
この男の不幸は幼少時代から始まる。
愛する両親から引き離される。
この子が持っている物を注目して頂きたい
そして孤独な青春時代を送ることになるが。
類まれなる才能と実行力で
潰れかけた新聞社を立て直す。
そしてその勢いは止まらない。
紆余曲折を経て新聞王となる。
この男に出来ない事は無かった。
メディアを仕切っていたのだから。
しかしこの男はいつも孤独であった。
沢山の人たちに囲まれていながら孤独と戦っていた。
そのため愛人も作る。
その結果、妻子を失う事になる。
その愛人のために最大限努力もするが
その目論見は外れる。そしてその愛人も去る。
その長い孤独の終わりを告げる言葉であった
ローズバットとは何なのか。
これを調べていた男は遂にその意味する所を
知ることは出来なかった。
しかしこの映画を観ている人たちには
最後の最後その謎が解ける。
人はその幼児期に起こった事が
最後の時まで遠い記憶の中にある。
幼児期に受けたその大切な思い出が
最後の時に蘇るのかも知れない。
この孤独な人生を送った男も
最後にはその嬉しかった思い出に浸って
逝ったのかも知れない。
それはこの男が唯一満たされた
記憶だったのかも知れない。
この男は果たして幸せだったのか。
それは判らない。
しかしこのローズバットという言葉は
その至福の時を頭に浮かべながら逝ったのでは。
|

- >
- エンターテインメント
- >
- 映画
- >
- 洋画






