不あがり

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小説。久しぶり。

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我が登場人物の足跡を辿る。
 
格好良い書き出しとなっておりますが。
何の事は無い。
 
月に一回出るか出ないかの私が
病院に行かなくてはならなくなり。
外へ出ただけの話である。
 
世間を狭く渡っている
私の登場人物は
この辺りを生きている。
 
先ず、家から出て高架線の下を通り。
 
馴染みのトンカツ屋の前を嫌でも通る。
私がこの店に行けない代わりに
登場人物がここで食事を取る。
羨ましい限りである。
 
そして駅に着き
東口から西口に抜ける通路を歩くと。
 
そこは西口の方からこちらに向かって
主人公に女が手を振っている通路となる。
 
そして西口側に来る。
 
その右側にファーストフード店がある(マックでは無い)。
その先のエスカレーターを下に下りる私であるが。
 
それを上に上がると。
主人公たち二人の隠れ家へ行くことになる。
主人公が座る席は本当に隅にあり。
周りから見えない席である。
 
二人はそこでカフェオレにハムトースト。
ピザトーストを注文して楽しそうに半分ずつ食べて
イチャツイテいる筈である。
コノヤロウである。
 
そのエスカレーターに乗らずに
そのまま西口に出ると長い歩道橋になる。
 
この先で男と女が取っ組み合いになり。
その少し手前に二人で話し合う
大きな四角い石のベンチがある。
 
その先の階段を下りて右に行き。
少し歩いた左側にマックがある。
私はこの数年行っていない。
 
主人公はここで一人食事を取る。
それが今の私にはちょいと羨ましい。
 
そんな事を考えながら
エスカレーターの降りきると。
 
真ん前が。
ラブホの帰りに二人が寄った牛丼屋となる。
楽しそうな食事をしている筈である。
 
それを横目に見て右に行く。
私は足を引きずりながら病院に向かう。
 
そのまま真っ直ぐ行けば嫌でも
ラブホにぶち当たるが
 
私はその手前を左に曲がり脇道に入り
その道の突き当たりの右側に歯医者がある。
 
その日はこの病院を通過する。
因みにこの通りが西口の本道であり表通りとなる。
 
後ろに向かうとマックにぶつかる。
表通りが嫌いな私はその直ぐ先を
左に曲がり脇道に入る。
 
また少し歩いてその突き当たりを
右に曲がって少し歩いて。
通りにぶち当たった所で左に曲がって
右側の病院に通い薬を貰う。
 
この通りを曲がらずに
そのまま真っ直ぐにこの細い道を歩くと
嫌でも美容室のママの店に辿り着く事になる。
彼女は実在です。
 
その美容院から主人公二人が。
女は男の手に摑まり
裏へ裏へ横へ横へと逆に歩いていた道である。
 
もしこの二人に私が会っていたら。
『楽しそうだね・・』とイチャモンをつけて
主人公に張り倒されて病院に
行けなくなっていたと思う(笑)。
 
如何であろうか。作品に出て来た登場人物の
動きがお判りになられたであろうか。
 
私は彼等のその動きを見ながら書いている。
彼等の動きやセリフは彼等に任せている。
そんな感じである。
 
 
今頃どうしているのであろうか。
そんな事を考える。
 
しかし彼等に会うことは無かった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
登場人物成り行き物語『了』とさせて頂きます。有難うございました。
 
 
『個人情報』を書き終えてから。
実は次も何度か書いておりましたが。
どれもツマラナイ。
 
何度も読み返している内に
これは終わりで良いのでは。
 
主人公の
『でもあれで俺も救われた』
『有難うな』
この言葉に尽きるのでは。
 
 
今まで
この登場人物たちの動きに合わせて書いておりましたが。
いや書かされておりましたが。
今はもうそれが無い。
 
動いてくれなくなった事に気づきました。
登場人物たちから『もう終わりだよ』
引導を渡されたようです。
 
言葉も浮かばなくなりました。
それにしても話が良く纏まったなと
それにあらためて驚いております。
 
映画監督スタンリー・キューブリックが
 
『誰でも一本目は作れるんだよ。それは誰しも頭の中で想い描いた映像がある。
本当の監督の実力は二本目で決まる・・・』
 
 
おそらく私の中で頭に浮かんだ一本かと思います。
 
ですからこれで終わりとなります。
短いようで長い文章を読んで頂き感謝しております。
有難うございます。
 
 
 
 
 

個人情報

個人情報
 
 
翌日、二人は
隠れ家でカフェオレ二つ。
ハムトースト。ピザトーストを
食べていた。
半分ずつ。
いつもの端の席で。
 
『昨日さ。ママにお礼に行ってたんだ』
『ああ、そうか』
 
『あの人には世話になりっぱなしだな』
『俺も顔を出さなきゃいけないな』
 
『俺の悪い癖だ』
『世話になっていながら・・』
 
『で、ママどうしてた』
『凄く喜んでいたわ』
 
『有り難いな』
 
『ねえ、ママとはどうやって知り合ったの』
『それは個人情報』
 
『何よ。それ』
『個人情報』
 
『意地悪』
『色々あってな』
 
『どう考えてもアナタと結びつかないんだもん』
『だろう』
 
『俺も不思議に思っている』
『何となく気があった』
 
『俺、あの人に命救われている』
『え!そうなの』
 
『ああ』
『あの人の方に足を向けて寝られない』
 
『それ何よ』
『どんな事。教えてよ』
 
『私たち夫婦よ。ねえ』
『それはママの立会いでだろう』
 
『意地悪』
『ゴメン』
 
『でも俺はお前に惚れているぜ』
『私もよ』
 
『だろう』
『それで良いじゃないか』
 
『何かはぐらかされてる』
『知らない事で良い事もある』
 
『そういう事ないか』
『今はさ』
 
『とにかくママに感謝だな』
『こうやっているのはママのお陰だ』
 
『千切れた赤い糸をママが結んでくれた』
『確かにそうね』
 
『私、今でも信じられない』
『俺もだよ』
 
『夢を見ているみたいだ』
『こんな事ってあるのか』
 
『それが不思議でならない』
 
 
『で、お前はどうしてママと知りあったんだ』
『個人情報』
 
『切り返しか』
『上手いな』
 
『まあ良いさ』
『俺はお前といるだけで満足さ』
 
『あとは何も要らない』
 
『ホント』
『ああ、ホントさ』
 
『それだけで私も幸せよ』
『あとは何も要らない』
 
『ラブホ貯金作ったろ』
『もう意地悪』
 
『でもあれで俺も救われた』
『有難うな』
 
 
 
 
 
 
 

アンタしかいない

アンタしかいない
 
 
その日の夜。女は現れた。
 
『閉店だよ』
『あら、アンタ、どうした』
 
『とうとう結ばれた』
と抱きついた。
 
『そりゃ良かったね』
頷くだけで泣き続けた。
 
優しく背を叩いた。
 
 
 
『どう済んだかな』
『はい、ゴメンなさい』
 
『ホッとしたよ』
『あれからどうなるかと思ったよ』
 
『私の前で小芝居して行ったろ』
『知ってたのですか』
 
『当たり前だよ』
『何年女やっていると思っているの』
 
『あの口付けだけは本物と思ってさ』
 
 
『あの男がアンタを抱いたのか』
 
 
『実はね。アンタの事より』
『あの男が心配だったんだよ』
 
『粋がっちゃいるけど』
『実はそんなに女を知らない』
 
『おそらくアンタに袖にされてから』
『女とは付き合っちゃいないよ』
 
『私はね、あの男に女の子を随分紹介したんだ』
『それと無くね』
 
『この子を家まで送っておくれねと言ってさ』
『あの男はちゃんと家の前まで送り届けて』
 
『そのまま何にもしないで帰る男さ』
 
『アンタを見て。その気持ちが判ったけどね』
 
 
 
『アンタがさ』
『サングラスをかけて来た時は驚いたよ』
 
『あの男はね』
 
『アンタに袖にされて』
『女を忘れようとした』
 
『そして忘れたんだよ』
『アンタと出会うまで』
 
 
『アンタと出会って驚いたと思うよ』
 
『あの男を見て感じないかい』
 
『あまり喋らないだろう』
『心を閉ざしてしまったのさ』
 
 
『だからサングラスをかけている』
 
『あれはね』
『あの男なりにバリアを築いているんだよ』
 
『そのバリアの片割れをアンタにあげた』
 
 
『そのサングラスは』
『あの男の心であり命でもある』
 
『あの男が少し心を開き始めたってことなんだよ』
 
 
 
『おかしな言い方をするけど』
『アンタに体を許した』
 
『これはあの男にとって』
『大変な事なんだよ』
 
『もちろん、アンタにとってもだけどね』
 
 
 
『こんな嬉しい事は無いよ』
『有難うね』
 
 
『あの男を頼むよ』
 
『あの男を生かすも殺すも』
 
『アンタしかいないんだよ』
 
 
 
 
 
 
 

ラブホ貯金

ラブホ貯金
 
 
あれから二人は隠れ家で取り留めの無い話をしていたが。
現実的な話もしていた。お互い稼ぎが悪い。
 
女はそれは良いが
少し工夫をしようというのである。
流石女である。
 
先ず、無駄使いを極力避ける。
 
例えば
二人でここへ来る以外はあまり来ない事。
そうすればラブホ代も出る。
 
女いわく『ラブホ貯金』である。
 
確かに私は休みになると一日3回はこの店に来ていた。
 
明けの朝、そして一寝入りして昼に。
そして夜寝る前に来て〆ていた。
 
それを一回にすれば。二回分が浮く。
その分は二人でここで粘っていようという事である。
 
そして支払いであるが。
 
私はこれは譲れない。
と断固拒否していたが。
 
この女の考えはこうだ
『アナタの分を私が奢る』
『私の分をアナタが奢る』
『これでどう』
 
思わず納得したが。
これ考えてみると割り勘である。
 
物の考え方でそうなる物かと感心した。
 
その余った金をラブホ貯金とする。
この女の考えである。
 
しかしそのお陰であっという間に
ラブホ貯金が目標額を達成した。
 
これはもう行かざるを得ない。
 
この女はそのホテルも捜していた。
 
 
私の家からも近い。
ママの所に行く時に必ずその横を通っていた。
 
『こんな所利用するヤツがいるのか』
 
利用する事となった。
 
真昼間である。
 
 
二人は流石にこの時の足取りは速く。
スムーズであった。
 
あっという間の二時間であった。
 
 
 
そこを出ると私の後ろで
 
『ああ、スッキリした』と伸びをした。
 
思わず振り返った。
 
『アナタだって同じでしょ』
『ああ』
 
『だったらそんな顔しないの』
『ホントにスッキリしたんだもん』
 
『さっき泣いていたじゃないか』
『それはアナタと一緒になれたから』
 
『意地悪』
『これで心も体も一緒になれたね』
 
『嬉しい!』と言って。
 
ポシェットからサングラスを出した。
 
 
私の腕を強引に引っ張るようにして
 
『隠れ家行こう』
 
そこから殆んど直線で5分とかからない。
 
とうとう私の隠れ家ではなく。
私たちの隠れ家となった。
 
『お腹空かない?』
『ああ』
 
『何か腹持ちの良い物ないかな』
『アナタ知っている』
 
『牛丼は』
『ああ、それ良い』
 
『そこ行こう』
と腕を引っ張った。
 
隠れ家の前のビルの一階である。
 
 
支払いはお互いがチケットを買う
 
『アナタ何食べる』
『牛丼の大盛り』
 
『私も同じのにしよう』
 
先ず女が大盛りの金を払う。
 
そのチケットを私に渡す。
そして私が買い。
そのチケットを女に渡す。
 
一緒にカウンターに座る。
 
 
『食べた事あるのか』
『初めて』
 
『口に合うと良いけどなあ』
『アナタが食べる物なら何でも合うわ』
 
その言葉通りに美味しそうに食べる。
 
『ああ、美味しかった』
と声を上げた。
 
 
外へ出て 
『有難うな。ご馳走様』
『私こそご馳走様』
 
 
隠れ家へ向かう。
いつもの端の席に座り。
カフェオレをふたつ。
 
全てラブホ貯金の残りで賄った。
 
『今度またいこうね』
『気持ち良かったあ』
 
嬉しそうに笑った。
 
 
 
 
 
 
 

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