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前回に続いてイコライザーを考えます。
上の回路はグラフィックEQによく用いられる周波数指定の部分です。
各CRの値を設定することでブーストまたカットする周波数が決まります。
で、ネットであちこち調べてみたところ、DGB Studioさんに計算プログラムがありました。
いやもうホントに助かりました。神と呼ばせてください。スゴいです。
エクセルで平方根を反映させるのに結構苦労したんですけど。
DGBさんを読んで気が付いたのですが、たしかにQ値も検討しなければなりませんね。
周波数のことばかり気にしていたので勉強になりました。
Qについて簡単に説明します。
上のグラフ(A) (B)は、どちらも800Hzを中心周波数として15dBブーストしたものですが
(A)のようにQが鋭い場合と(B)のように緩やかな場合とでは音が違ってしまいます。
このQをもっと鋭くするとワウのような独特なサウンドになりますし
逆になだらかすぎるカーブでは全体が持ち上がってしまってEQの意味を成しません。
別項の【半止めワウ】なんかがQを極端に鋭くした例です。
では具体的に各CRの値を決めていきたいと思いますが
とりあえず指標がほしいので市販製品などの作例を見てみましょう。
Electro-Harmonixの古い10バンドEQから500Hz部分を抜き出してみました。
公称500Hzですが、計算値では493Hzになりました。
Qは2.54と出ました。想像ではもっと高いと思っていたのですが。
Ibanez GE9の500Hzです。
エレハモに比べてC1が大きく、C2は逆に小さいです。
2つのコンデンサに容量差が大きいほどQは小さくなります。
計算値でもその傾向は顕著に表れ1.44。
自作人間おなじみ、GGGさんの6バンドEQから500Hz部分です。
C1が0.1uFと、かなり小さくなっていますが
R1・R2の抵抗値は逆に大きくなっています。
BOSS GE-7の400Hzです。
このEQには500Hzがなかったので、この作例に限り400Hzを扱います。
C1・C2はどちらも大きいほど周波数が下がる傾向にあります。
この回路も400Hzということで、C2が0.015uFと大きめな値を採用しています。
Qは今回の作例では最も大きい3.71と出ました。
ネット上で見つけたオーディオ向けEQの500Hzです。
周波数は計算値で498Hzと、公称値とかなり近い値に。
この辺にオーディオ機器の精密さが出ているのかもしれません。
R2は今回の作例中、最も小さい68kΩでした。
上記の作例以外にもいくつかの回路図を見ました。
それらを含めた作例から各CRの値を参考にすると
(R1) 220Ω〜1kΩ
(R2) 51kΩ〜220kΩ
(C1) 0.1uF〜1uF
(C2) 0.001uF〜0.022uF
各値を上記の範囲に収めることで正常に動作しそうです。
あくまで500Hz近辺の話ですが。
Q値は 1.4〜3.7 の間で違和感のない音が出そうです。
他の周波数も含めた数値では、BOSS GE-7の800HzがQ4.07と最も高い値でした。
次は回路全体の形を決めます。
つづく
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