奥田英朗

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「家日和」 奥田英郎

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家庭内の「明るい隙間」を描く傑作短編集。ネットオークションにはまる専業主婦、会社が倒産し主夫となった夫、ロハスに凝る妻に辟易する小説家の夫……など。あたたかい視点で描く新しい家族の肖像。第20回柴田錬三郎賞受賞作。(鑑賞/益田ミリ)
 
今年21冊目。
どこかでマラソンにはまる妻の話があると読んで借りたが、ロハスにはまる話だった。なにと間違えたか。
6つの短編からなる。
ネットオークション、倒産による専業主夫、妻の別居から独り者になった男の部屋、内職する妻の妄想、夫の起業のたび才能が花開くイラストレーターの妻、ロハスにはまる妻の話。
専業主夫の「ここが青山」はあこがれてしまうな〜。
家事なら何でもやるし。
息子になんとかブロッコリーを食べさせようとするのだが、なかなか食べないと思いつめてヒステリーになるパターンが多いが、ゲーム感覚であっさりしていていい。
最後のロハスにはまる「妻と玄米ご飯」の夫である小説家は奥田さんがかなり入っていないかな。
ロハスに対する辛口のコメントは当然奥田さんの見方。ロハスにはまる人々をおちょくり小説にしたが結局没にする結末だが、実際に小説にしてしまう巧妙さに笑う。
巻末の「鑑賞」という解説の益田ミリさんの連続4コママンガの、ほめているような、いないような
 
ところにお得感あり。

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マドンナ

奥田英朗著
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部下に恋をする。息子がダンサーになりたいと言い出す。同い年の女性が上司になる−今、日本で一番大変なのは「課長さん」。注目の大薮春彦賞作家が、愛をこめて「課長さん」を描く短編集。

題名は『マドンナ』なれど主人公は40男の課長達です。
『ガール』の課長版かと思いきや『ガール』が2006年、『マドンナ』が2002年で『イン・ザ・プール』が同じ年に出版されています。
『ガール』の2匹目のどじょうかと思ったらこちらが先だったのですね。
『マドンナ』で使った手法が『ガール』で花咲いたと考える方がいいのかも。
登場する課長がワンパターンです。
ちょっとメタボでけんかっ早くて、家庭の面倒は奥さん任せで…。
高校生の息子への対応もステレオタイプ。ほかのタイプないの?と途中でちょっと飽きました。

『イン・ザ・プール』は傑作なのになあ…。
意外というか発見でした。

ガール

奥田英朗著
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きっとみんな焦ってるし、人生の半分はブルーだよ。既婚でも、独身でも、子供がいてもいなくても…。さ、いっちょ真面目に働きますか! キュートで強い、肚の据わったキャリアガールたちのお話を5つ、ご覧あれ。

「イン・ザ・プール」の作者はこんなものも書くのかと意外でした。

女性はほんとうにこんなことを考えているのか。
こんなふうに感じているのか。
男から見ていかにもありそうなキャリアガール達ですが、女性から見たらどうなのだろうと考えてしまいました。
なんだかパターン化しているというかステレオタイプというか。
楽しめるのですが、ちょっと余計な心配をしてしまうあたり、いまいちなのかもしれません。

サウスバウンド

奥田英朗著
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小学校六年生になった長男の僕の名前は二郎。父の名前は一郎。誰が聞いても「変わってる」と言う。父が会社員だったことはない。物心ついたときからたいてい家にいる。父親とはそういうものだと思っていたら、小学生になって級友ができ、ほかの家はそうではないらしいことを知った。父はどうやら国が嫌いらしい。むかし、過激派とかいうのをやっていて、税金なんか払わない、無理して学校に行く必要などないとかよく言っている。家族でどこかの南の島に移住する計画を立てているようなのだが…。型破りな父に翻弄される家族を、少年の視点から描いた、長編大傑作。

トヨエツ主演で映画になったそうですが、天然パーマに長身、プロレス大好きという点で私は椎名誠を思い浮かべておりました。

第一部の中野編でのお父さんの暴走が、第二部の西表島編でだんだんツボにはまっていくあたりで、お父さんは上原一郎と言う名の伊良部先生だったのかと気づくと、終わりまで止まりませんでした。
おかげで翌日の月曜日からやや寝不足気。

お勧め本です。

空中ブランコ

奥田英朗著
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内容(「BOOK」データベースより)
人間不信のサーカス団員、尖端恐怖症のやくざ、ノーコン病のプロ野球選手。困り果てた末に病院を訪ねてみれば…。ここはどこ?なんでこうなるの?怪作『イン・ザ・プール』から二年。トンデモ精神科医・伊良部が再び暴れ出す。

直木賞受賞作だけのことはあります。
『イン・ザ・プール』は心の準備ができていなくて、あれよあれよと言う間に、伊良部先生が駆け抜けていってしまいましたが、本書はがっちり受け止め、じっくり噛みしめることができたような気がします。
いやいや最高。
特に表題作が秀逸。
ラストは電車の中で笑いをこらえるのに涙が出ました。
その表題作が陽なら最後の「女流作家」は陰というか、伊良部シリーズにしてはちょっと異質かな。
伊良部先生ははた迷惑なだけで空回りの感あり。
患者を救ったのは看護婦(看護師ですね)のマユミの一言だし。

カバだか白いアザラシという伊良部先生の容貌ですが、本書の前に読んだ『「家族」はこわい』の精神科医、斎藤学(さとる)先生の顔写真にぴったりはまることではないですか。
まさかモデル?

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