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「ヒート」 堂場瞬一

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日本男子マラソンの長期低迷傾向に歯止めをかけるため新設された「東海道マラソン」。あらゆるお膳立てがなされたレースは終盤、思いがけない展開を見せる−。世界最高記録をめぐる男たちの人間ドラマを描く。
 
日本陸上競技連盟競技規則第8部道路競走
「3.(略)コースの長さは種目の公式距離より短くてはいけない。」
さらに
「〔注〕ⅱ後日再計測した際にコースの距離が短かったということのないようにするため「コース短小防止ファクター」を取り入れて計測することが望ましい。自転車による計測の場合、このファクターは0.1%とし、各1kmの計測を1,001mとして測定する。」とある。
つまり実際は42.195といいながら42.195×1001=42.237km、42m長い距離を選手は走っている。
 
しかしながら、神奈川県庁の音無君は「四十二・一九五マイナス四十二メートルに合わせたい」
「ルール上、全体の距離の千分の一までの誤差は許されるんだよ」と言っている。
マイナスはできないだが、どうしましょう。
 
但しこのあと、国際陸上競技連盟公式計測員の資格を持つ人間が公式カウンターをつけた自転車でコースの測定をしているはずなので、彼の思惑はその時点でつぶれているはず。
 
だが、小説には書かれていない。
ゴールかスタート地点を当初計画から42+42=84mずらさなければいけない事態になるから大騒ぎになっていたと思うが、はぶいたのだろう。
全くこの当たりを無視して小説は虚構!といってしまえばそれまでだが、このへんは押さえておいてほしかった。
無視したとしたら、マラソン競技自体成り立たなくなってしまう。
せっかく世界最高新記録を目指すストーリーなのだから、ここでこけてほしくなかった。
せっかくがんばって走った彼らがお気の毒である。
 
なかなかのマラソン小説だったが、もうひとつ重箱の隅をつつくと、彼らがコースの距離を測るため、同僚からロードレーサーを借りているところ。
ロードレーサーはタイヤも細く、夜、道路上の危険物がはっきり目視できない状態で走らせるとすぐパンクする。
見えない段差に当たったりしたらフレームやタイヤがゆがむ。
自分だったら絶対に貸さない。
ママチャリみたいに安くない。
未経験者が夜の幹線道路を走ったら壊されるのがおちだし、自殺行為だ。
ここはサイクルメーターを買って、マウンテンバイクで走ってほしかった。
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脳腫瘍で亡くなった佐々木諒平くんと、彼のために一丸となって快進撃を続けた出雲商業サッカー部、最後まで支え続けた同級生との交流、家族の思いをつづったノンフィクション。2006年に発売された当時の内容の他に、佐々木家や出雲商業高校、同級生のその後を加筆した。
映画化決定。
 
はらだみずきの「サッカーボーイズ」シリーズと間違えそうだが、全く別もの。
鎮魂のノンフィクション。
家族の全力を尽くした看護、サッカー部の仲間、クラスの仲間たちの応援に涙が出る。
それにしても当時の島根医科大学の木を鼻でくくったような対応。
初期治療についてあらゆる可能性を検討していれば亡くならずにすんだかもしれないと思うと、当時の脳神経外科(当時は森竹浩三教授が科長、てんかんが専門だから手が出なかったのか)のレベルの自覚のないレベルの低さに腹が立つ。
かたや転院先の金沢大学は立派。
同じ国立大学病院だが、その温度差はすごい。
既設大学と新設医科大学の差か。
 

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のんびり走り続けるイラストレーター・たかぎなおこのマラソン生活も2年目に突入! 志摩スペイン村の大会から、おしゃれウエア探し、鹿児島県ヨロン島での2度目のフルマラソン完走までを漫画で綴ります。

今年2冊目はマラソン漫画。
今年もジョギング(マラソン?ランニング?)に軸足があるが、マラソンにまじめに取り組まれる記事やブログが多く、プレッシャーを感じてしまうのは、まじめペースにまきこまれているのではないかと思う。
しかしこの本は、マイペース。
あちこちの大会に参加し、前の晩飲んで食って、大丈夫?と心配してしまうくらいで、ほっと肩の力を抜いてくれる。

旅費も大変ではないかと思うが、独身女性だし、経費かもしれない。
自腹にしてもゆったりマラソン旅行はうらやましい。

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桂木エミ。横須賀基地のハイ・スクール10年生。日本流にいえば高校1年。カリフォルニアに生まれハワイで育った日系三世。母と生き別れ、米海軍第七艦隊に従軍するパイロットの父とふたり、日本へやってきて3年になる。野球を捨てた父の夢を承けて、エミは幼いころからボールを握ってきた。けれど、その父もやがて遠い処へ去ってゆく。エミは基地に別れを告げ、湘南の私立高校へと転入する。冒険の始まりだった。女子だけの不良野球チーム結成。目指すは甲子園。エミは1個のボールに賭ける。青春はいつも2アウト。涙は3缶目のビールで通り雨になる。心を吹きぬける爽やかな恋と冒険の物語、書下しでシリーズ開幕。

「電車で読む本」ならぬ「お風呂で読む本」2冊目。
これも図書館にあったリサイクル図書。
お金を出した本は風呂でぶよぶよにしたくないし、図書館の本は常識以前の問題だ。
内容はとても軽い。
タバコも吸うし、ハイネケンも軽く三本は行ける新米女子高生が女子野球部を立ち上げるまでのストーリーで、お風呂にぴったりの内容。
問題は、紹介文にも「書き下ろしでシリーズ開幕」というのにシリーズ物になっていないこと。野球物だからって「シリーズ開幕」はないだろう。せっかく立ち上げた女子野球部がどうなるか気になるところだというのに…。
単発だったら「ゲームセット」だろ。

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競泳メドレーリレーを舞台に死闘を繰り広げる男たちのドラマ 傑作スポーツ小説をラインナップする「堂場瞬一スポーツ小説コレクション」の第一弾は、特別書き下ろし競泳小説。自由形の日本記録を持つ矢沢大河は、前回の五輪のメドレーリレーでは僅差でメダルを逃し、雪辱を期している。そこに現れた高校3年生の小泉速人は新型水着を身につけて好記録を叩き出すが——個人競技におけるリレーとは何か、ツール(水着)とは何かを迫真の筆致で描く問題作。

上巻はつらい。
人間関係を拒否する者、最後のチャンスにかける者、悩むキャプテン、方針のない上司に振り回される部下などしんどい展開が続く。
下巻になると一つ一つが解決されていき、最後の400mメドレーリレーが盛り上がるのである。
若者達というにはむさくるしい30歳も含めての成長物語、かな。

ちょっとどうかと思ったのはオリンピックプールの深夜無断使用。
オリンピック会場のプールで自主練するのだが、それってあり?
防犯防災のため立ち入り禁止ではないの。
「まだ夜だから水温も上がっていない」といった意味の一文があったがそれもない。
50mプールの大量の水の水温は簡単に上がったり下がったりしないし、上げたり下げたりもできない。
一定水温を保つ管理をする。お風呂ではないのだ。

水泳が題材となっているので、水泳好きとしては期待していたが、具体的な練習内容など、もう一歩踏み込んでほしかった。
また詰めてほしかったな。

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