北方謙三

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「抱影」 北方謙三

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赤レンガ倉庫。関内のバー。外国人娼婦たち。港町の裏表を見つめてきた硲冬樹は、人妻の響子から死期が近いことを聞かされる。硲は彼女の裸身に、だれも目にすることはない作品を刻みつけることを決意し…。

熱狂的なファンのいる抽象画画家であり、生きていくためのバー経営が成功し5軒の店を持つ。
優秀な片腕となる部下もいる。
何不自由ないおじさんが悩んだ末に…というたわいない話なのに、北方謙三だとどうしてこんなに格好いいのだろう。
歴史小説で語らせたいと思ってしまうせりふ多数。
逆にハードボイルドで語らせていたから、歴史小説で熱い言葉で語らせられたのか。
また北方謙三の歴史小説を読みたくなった。
画家志望の女の子の処女を破ってあげる場面は野坂昭如の「妄想老人日記」とよく似ていた。
小説家ってこういうの好きなんだろうな。

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(上巻)
播磨の悪党の首魁には大きすぎる夢だった。おのが手で天下を決したい―楠木正成と出会った日から、大望が胸に宿った。軍資金を蓄え兵を鍛えて時を待ち、遂に兵を挙げた。目指すは京。倒幕を掲げた播磨の義軍は一路六波羅へと攻め上る。寡兵を率いて敗北を知らず、建武動乱の行方を決した男―赤松円心則村を通して描く渾身の太平記。
(下巻)
苦闘の末、倒幕はかなった。だが恩賞と官位の亡者が跋扈する建武の新政に、明日があるとは思えなかった。乱がある―播磨に帰った円心は、悪党の誇りを胸にじっと待つ。そして再び、おのが手で天下を決する時はきた。足利尊氏を追って播磨に殺到する新田の大軍を、わずかな手勢でくい止めるのだ。赤松円心則村を通して描く渾身の太平記。

北方太平記もだんだん疲れてきました。
あと残すは、「道誉なり」だけになりましたが、つらいなあ。
なぜかというと、北方太平記は小説ごとに設定が違うので、トータルでひとつの世界として楽しめないから。
海堂尊ワールドと比較すること自体、レベルが違うといわれそうな気がしますが、出来事を共通化していただけると、一つのできことについてあちら側とこちら側での見方の違いを知ることができ、理解が深まるのですが、北方太平記では小説ごとにリセットされているので、あちらの小説であったことがこちらの小説にないことへのストレスや、同一人物でも微妙に違う性格の設定へのストレスなど積もり積もって、いらいらが溜まってきています。
それぞれ独立した小説として楽しめばいいといわれればそのとおりなのですが、そういうふうに楽しめないので困っています。

いろいろ文句を並べましたが、赤松円心の行き方はいいですね。
北方太平記で共通してあしざまに書かれているのは後醍醐天皇。
これまで歴史の教科書での印象がひっくりかえりました。

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建武の新政で後醍醐天皇により十六歳の若さで陸奥守に任じられた北畠顕家は奥州に下向、政治機構を整え、住民を掌握し、見事な成果をあげた。また、足利尊氏の反逆に際し、東海道を進撃、尊氏を敗走させる。しかし、勢力を回復した足利方の豪族に叛かれ苦境に立ち、さらに吉野へ逃れた後醍醐帝の命で、尊氏追討の軍を再び起こすが…。一瞬の閃光のように輝いた若き貴公子の短い、力強い生涯。柴田錬三郎賞受賞作。

解説を読むと「武王の門」に続く時代小説第2弾だったそうですが、舞台は「楠木正成」と時は同じ。
「楠木正成」も読まねばならぬと、そちらも後から読みましたが、ブログでは順番が逆になってしまいました。
「破軍の星」は主人公の顕家が16歳と若いせいか、小説自体も溌剌としています。
奥州から京都に攻め上るときの疾走感は最高です。
南北朝時代の青春ものです。
北方太平記も残るは「道誉なり」「悪党の裔」。
これも読まないと北方太平記は完結しません。

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(上巻)
ときは鎌倉末期。幕府の命数すでに無く、乱世到来の兆しのなか、大志を胸にじっと身を伏せ力を蓄える男がひとり。その名は楠木正成―。街道を抑え流通を掌握しつつ雌伏を続けた一介の悪党は、倒幕の機熟するにおよんで草莽のなかから立ち上がり、寡兵を率いて強大な六波羅軍に戦いを挑む。己が自由なる魂を守り抜くために!北方「南北朝」の集大成たる渾身の歴史巨篇。

(下巻)
潰えれば、死。壮絶なる覚悟を抱き決起した楠木一党は、正成の巧みな用兵により畿内各地で幕府の大軍を翻弄。ついには赤松円心、足利高氏らとともに京を奪還し、ここに後醍醐帝の建武新政が成就する。しかし―。大志を貫くも、苛酷な運命によって死地へと赴かざるを得なかった悪党・楠木正成の峻烈な生き様を迫力の筆致で描く歴史巨篇。

「破軍の星」に北畠顕家が赴任先の奥州で、京都にいたころの楠木正成と交流を思い出す場面があったため、本書にそのあたりのことが書いてるかと楽しみにしていたのですが、北畠顕家が足利尊氏を討ちに欧州から攻め上ってきたときが初対面として書かれていました。
本書のほうが後から書かれた作品なので、整合性がとれるはずなのに、なぜ合わせなかったのでしょう。
登場人物も重複していますし、見方自体は一致しています。
なぜ、そこだけ整合性をとらなかったのでしょうね。
正成の死の前で作品は結ばれているため、さらっと爽快な気持ちで終わることができ、いい作品であることは間違いないと思うのですが、せっかくの北方謙太平記の一冊なのですから、きっちり合わせて欲しかったです。

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「兄上は、まだ四十年しか生きておられない」「おまえは、もう二十年も生きた」必殺ゆえ禁忌の剣とされた日向流を継ぐ兄・景一郎と弟・森之助。二人は森之助が二十を迎えた年に斬り合う約束を結んでいた。宿命の対決を前に、兄弟の暮らす薬草園を付け狙う勢力が現れ、日向流に関わるものすべてが巻き込まれてゆく―。ようやく死ぬことができるのだ。それも、剣によって死ぬことができる。剣豪小説の最高峰!日向景一郎シリーズ、ついに完結。

「風樹の剣」に驚き、「降魔の剣」「絶影の剣」「鬼哭の剣」まで続けて読んだのが7年前。
ハードボイルド剣豪小説もこれで完結かと思うともったいなく、じっくり読ませていただきました。そのせいかどうか、一週間もかかってしまいました。
相変わらずのスーパマン景一郎に加え、森之助も景一郎ばりの手だれに成長しており、強すぎる感もあります。
今回ちょっと気になったのは、「活路」とねたがかぶっていること。
それが作品の質を落とすものではありませんが、「阿芙蓉」をめぐる「土井利位」と「水野忠邦」の抗争がからむところが一緒。
土井と水野の抗争を境界線にしたあっち側とこっち側の異次元同時進行小説のような印象です。
「活路」と併せて読まれても良いかもしれません。
あとですね。梁山泊ではないですが、手だれが集まりすぎでは。ロバート・B・パーカーの「ポットショットの銃弾」なども思い出してしまいました。

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