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親の離婚後に会う孫と祖父、元不良の教え子と定年間近の老教師、捨て犬を見つけたOLと大学生…。この世はいろんなデートで溢れてる。待ち合わせのワクワクする気持ちや別れる時の切なさを描く。『小説すばる』掲載を書籍化。 |
瀬尾まいこ
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僕は捨て子だ。その証拠に母さんは僕にへその緒を見せてくれない。代わりに卵の殻を見せて、僕を卵で産んだなんて言う。それでも、母さんは誰よりも僕を愛してくれる。「親子」の強く確かな絆を描く表題作。家庭の事情から、二人きりで暮らすことになった異母姉弟。初めて会う二人はぎくしゃくしていたが、やがて心を触れ合わせていく(「7’s blood」)。優しい気持ちになれる感動の作品集。 |
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大阪の下町にある中華料理店・戸村飯店の二人の息子は、性格も見た目もまるで正反対。東京、大阪と離れてくらす兄弟が再会をきっかけに人生を見つめ直していく。一番大切なことは近すぎて見えないもの。単純でバカでかっこわるいけどかっこいい男子の姿を見事に描いた、瀬尾まいこ・渾身の一作。 |
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アクシデントで夢をあきらめ、傷ついた心を抱え、国語教師としてある高校に赴任したヒロイン清(きよ)。彼女が学校の図書館で出会ったひとりの男の子、垣内君。どこからでも海の見える明るい高校で、瑞々しい物語が始まる…。 さきに読んだ長嶋有『ぼくは落ち着きがない』も図書館が舞台の小説で、ちらちら比べていました。 本書には図書部がなく、長嶋作品ではライバルだった文芸部が本書では図書館を部室代わりに使用していて、図書館全体の本の並び替えまでしています。 司書もおらず、部員も三年生の男の子がひとりだけで愛読書は川端康成。 寂しい雰囲気が濃厚な図書館と言うよりも図書室です。 題名の神様もキーパーソンになるわけでもなく、淡々とした1年間の部活のお話、といったところです。 活発な高校生を描いた長嶋作品とは対照的ですが、こちらも良い。
落ち着いた気持ちになるにはいいかも。 |
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父さんが自殺を失敗したときも、母さんが家を出たときも、朝は普通にやってきた。そして、その悲しい出来事のあとも…。とても切なくて、ちょっとおかしくてあたたまる、心にふわりと響く長編小説。 「温室デイズ」の全然温室ではないテーマに比べると温室のような暖かいお話です。 家族の愛は無償で深い。 ほんとうにそうですよね。 が、最後になってどうしてこういう展開になるわけ? なぜ大浦くんをこういうかたちで舞台から退場させなければならなかったのか? 他の展開はなかったのでしょうか。 また、大浦くんのおかあさんの態度もやさしすぎのような気がしました。
彼がアルバイトを始めた動機が「彼女へのクリスマスプレゼントは肉体労働をして稼いだ金でなければ価値がない」と考えてのもの。 そのアルバイトでああいった結果になってしまったのですから、わだかまりはなかったのかな。 普通なら八つ当たりくらいしそうな気もしますが。 |

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