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暫くすると、“消えた三名”の内のOKさんとHSさんがSAに到着した。 「さっきのPA出た後、KWさんがエラいスピードで走り出して、ほんで川之江JCTを高知方面に分岐していったのが見えた。 だから、彼の後を追ってボクらも高知道に入ったけど、道を間違えてることに気がついて、途中で降りてUターンして帰って来た。 けどKWさんは、そのまま徳島道方面に分岐して行ったみたいだ・・・」 イチビって走ったKW閣下は、さっきの川之江JCTで“ボクが勘違いそうになった通り”に分岐を間違えて、高知方面からまた更に徳島方面に行ってしまったらしい。 「あ〜あ、まだまだ続くのか〜このドタバタは〜! それにしても、これだけよくハプニングが次から次へと続くもんだ・・・」 さあどうしよう?・・・皆で相談していると、KW閣下から電話が入る。 「徳島道に入って随分走ったところで、道を間違えていることにやっと気が付いた。 今から戻るから、善通寺ICの降りたところ辺りで待っていてくれへんか。」 と言う。 「こちらに戻らずにもっと進んで、徳島道の井川池田ICを降りて、そこから国道を北上する方が絶対早いよ。」 ボクは彼にそうアドバイスするが、この辺りを不案内なこともあって彼は戻りたいと主張する。 「じゃぁ、善通寺IC下で待ってるから・・・」 もうこれ以上の混乱は御免だからと、彼の意見に素直に従うことにした。 実は、今回の団ボツーには“Bプラン”というのがあって、それは土曜日から参加出来ない人のために考えた“二日目だけ参加”プランというものであった。 具体的には、今朝のフェリーで和歌山から徳島に渡り、徳島道を走って井川池田ICで降りて、そこから国道を北上し山下うどんで合流し、後は一緒に帰る、というプランだ。 それで来ると“一緒に讃岐うどんを食べられます”というのが狙いだったので、その距離感がボクの頭の中にあった。 だからこそ、さっきKWクンに具体的な説明が出来たのだが、彼はボクの話を全く聞き入れてくれないことを残念に思った。 待ち合わせの善通寺ICは、このSAから直ぐの場所。 彼が戻るとしたら相当な時間がかかることだろう。 もう一度トイレに行く等してゆっくりと時間を使って、さぁ〜いざ出発しよう!とした矢先、KWクンから再び電話がかかる。 「やっぱ、お前の言う通り井川池田から登るわ〜。 ここは何処か判らん! 直ぐに出る。」 それだけ言うと、一方的に電話が切れた。 いつもながら全く難儀なやつだが、良い方向に事態が変化したのでまぁ良しとしよう!(笑) 取り敢えず、我々も善通寺ICに向かうため直ぐにSAを出発する。 直ぐに善通寺ICに到着し、IC下で待機するが交通量も多く危険なため、山下うどんに近い交差点まで南に移動する。 だが、冷静になって考えると、丁度今はお昼時だ。 そして、これまた今が秋の行楽シーズン、真っ只中だ。 となると、山下うどんは当然混んでいることが予想される。 また、実は別の不安材料がボクの中にあった。 それは、今日午後5時からの地元の講演会に出席しなければならない、ということ。 「うどんを喰ったら、スマンがボク先に帰るからな〜ぁ」 もちろん団ボメンバーにはそう伝えて了解して貰っていたが、ここで皆がKWクンを待って、それから全員で山下うどんに行くとなると、大幅に時間がロスするのは目に見えている。 だから、GWに既に食べているから最悪ボクがうどん食べられなくてもいいや、と思って他のメンバーを先に山下うどんに行って貰い、僕は一人国道に残ってKWクンの到着を待つことにした。 この時点で時計は12時半を示していた。 「山下うどん、やっぱり混んでます。 皆並んでます!」 伝令をお願いしていたKSさんがそれをボクに伝えに来てくれた。 「KWクンのさっき電話くれた場所がよく判らないから、30分は待つかもな〜? ボクはここで待つからKSさんも先に食べておいて。」 二人でそんな話をしていた矢先、山下うどんに居るメンバーから電話が入る。 「KWさん、今こっちに着きましたよ〜!」 ・・・何だと〜〜〜〜! それならそうと、先に言ってくれよKW〜〜〜ぁ! 全くもって、手のかかる閣下である(笑) 少しばかり釈然としないところもあるが、まぁこれで全員揃って讃岐うどんが食べられるからもう忘れることにしよう。 ボクとKSさんも山下うどんに急いだ。 結構なお客の数で、店内に入るのに待ち、オーダーを通すのに待ち、うどんを食べるのに待った。 今日食べたものは、前回好評だった“醤油”と、初めて食べる“カレー”。 自分で大根をおろして、生姜をのっけるシンプルな“醤油”は、これぞ“正に讃岐うどん”と言うべき味で、最高だ! そして、ちょっと邪道かもしれないが、“カレー”もまた格別であった(笑) 喰った、喰ったで、お店を出たのは、午後1時半頃だった。 講演会はちょっとくらい遅れてもいいから、時間的には充分余裕がある。 皆で善通寺ICまで戻り、急ぐボクはそこから一人先に帰ることにした。 「じゃっ、皆さん! また和歌山で!」 走り出して直ぐ、今までの鬱憤を晴らすかのようにボクは爆走した! 走って、走って、走って・・・ 抜いて、抜いて、抜いて・・・ 結局、和歌山ICに到着したのは、丁度4時だった。 自宅に着き、シャワーを浴び、お茶とお菓子を頂いて尚、余裕で講演会に間に合った。 後から連絡があって、団ボ本隊も全員無事に5時半頃和歌山ICに到着したとのことで、時間的にもほぼ計画通りに進んだようだ。 それに今回の長距離ツーリングがとても楽しかったので、また連れて行って欲しいとか、NS(ボク)さんにはプランニングからリード役までいろいろとお世話になって本当にありがとうとか、みんなからお礼のメールも頂いた。 まぁ、本当にいろいろあった(ありすぎじゃい!)ツーリングだったが、交通事故や違反もなく、全員無事に帰れたことで(例え、個人的な想いはいろいろあったとしても・・・)良しとしよう! 以上、これが「団塊ボーイズ 第一回ロング・ツーリング」の顛末である(笑) 全十話、これにて完了です。 永々とお付き合い頂き、感謝致します。 ・・・がしかし、話はこれだけで終わらない。 ボクの中で“これだけで終われないこと”が、あったからだ。 それは、ボクの“帰路の内容”について、である。 先にも言ったように善通寺を出発する際、時間的な余裕は充分にあった。 にも関わらず、皆と別れて直ぐに・・・気がつけばボクは、目一杯スロットルを捻っていた。 善通寺ICから和歌山ICまでは、約270kmの距離がある。 それを2時間20分前後で走破した。 しかも途中でGAS補給もし、高松道は片側一車線で追い越し難い高速道路だ。 それに、神戸周辺ではいつもの大渋滞に巻き込まれ、かなりの時間を無駄にした。 ・・・にも、関わらずである。 「一体ボクは、走れるところでは、何km/h平均で走って来たのだろうか・・・?」 冷静になって考えると、空恐ろしいものがあった。 「このままで良いのか? お前は本当にそれで良いのか?」 もやもやっとしたものが、心の底で広がっていくのをボクは感じた・・・。
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団塊ボーイズ
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詳細
2008年8月〜
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松山道(高速道路)を走って、昨日来た道を途中まで戻り、川之江JCTで高松道に入る。 途中、高松道の善通寺ICで一旦降りて“山下うどん”で昼を取って、また善通寺ICから高松道に戻り、淡路島を経由、湾岸線にて神戸、大阪を経て和歌山に帰る。 今日はそういうルートだ。 「往路のようには、ならないように・・・」 松山城を出る際、OKさんからは何も言われていなかったボクだが、GAS補給のことは常に気にしながら走行していた。 「え〜と、昨日GAS補給をしてから何キロ走ったっけな〜? SAのガソリンスタンドから松山ICまでが大体33kmだったよなぁ。 松山ICからホテル、それで今日、ホテルから松山城を通って松山ICまでで大体10kmやから、〆て40km強ってとこか? 「走行可能距離が最大150km」ってOKさんが言ってたから、まぁ〜あと100キロとは言わんけど80キロくらいは問題ないかな〜?」 あれこれ考えながら走っていると、松山道に乗って少し走ったところで“10km先SA”という看板が見えた。 直ぐにオドメーター(積算走行距離計)に目を落とし、何km辺りでSAがやってくるかの目処をつける。 「一応、SAに寄ってみるか?」 実は、この時はそう思っていた。 まぁ、それほど固い決意ではなかったけれど・・・(笑) 暫くそのまま走行する。 通常なら、この後“5km先SA”とか、“2km先SA”とかの煩いぐらいの案内看板があって、SAが段々と近づいているのが判るものだ。 しかし、それがここでは一向に出てこない・・・。 「見間違いだったのかなぁ・・・?」 段々と半信半疑になって来た。 「メーターからすると、後3〜4km先かなぁ〜?」 そう思った矢先だった。 ぼう〜っと前方を見ながら走っていると、直ぐ目の前に“SA”の看板が急に飛び込ん出来た! 「えっ!?何で? ちょっと距離おかしいやん!? それにこの看板、なんで急にあるんのん?」 そう思っているうちに、方向指示器を出すタイミングを逸してSAに入り損ねてしまった。 「しかし・・・まぁいいっか? まだ充分走れる距離だし。 それにもう少し先にSAがあった筈だし・・・」 この時は直ぐ先にSAがあると、まだそう信じていた。 (筆者注:その3=SA入口の登りきったところで手を振る先発隊、参照) 松山道を走って一時間ほど経ったころ、ミラーに写っているヘッドライトの数が少ないことに気がついて、慌ててPAに入る。 今日は“昨日の反省”を踏まえ、ここまで殆ど飛ばすことなく、一団となってツーリングをしてきた筈なのに、何で?、どうして?、居なくなった・・・? 「ボクの後ろに居たKSさんらが、途中のICで降りていったみたい・・・」 OKさんが、それを見ていたらしい。 「GAS補給しに降りたん違うかな?」 誰かが、そう付け加えた。 「え〜まじ〜!? また逸れたん!? 高速乗ってまだ100kmも走ってないよ〜!?」 ボクはこの時点で、“事前に皆に送った全体プランが、殆どと言っていいほどちゃんと見てもらっていなかった”ということにやっと気づいた。 だが、ここでそんなことを思っても、もう遅い! 後は、この事態をどう乗り切るかだ。 またかいな・・・(泪) PAに入ってOKさんはガソリン残量を気にし始めているし、逸れた連中がここに立ち寄るかどうかも判らない。 だから、取り敢えずここは二手に別れて、一手はこの次にあるSAに行って貰い、一手はこのPAに残り、ここか、そこか、どちらかで逸れた連中を捕まえようと考えた。 KWクン、OKさん、HSさんらの三名が、次のSA目指して出発する。 「上手く行くように・・・」 祈る思いで彼等を見送る。 10分ほどして、逸れた連中が一団となってPAに到着した。 聞くと、やはりガソリン残量が心配になって、一旦ICから外に出てGAS補給をして来たようだ。 「何故それを高速に入る前に言わんのだ・・・」 何れにせよ、これで一安心だ。 今度は、今度こそは、バラケないように細心の注意を払いながら、先にあるSAを目指して出発する。 「あ〜良かった良かった。 後は、讃岐うどんに直行するだけだ!」 そう思いながら松山道を走っていると、直ぐに川之江JCTに到達した。 高速道路は、川之江JCTで松山道が終わり、ここから香川道と高知道とに別れる。 しかし、目の前の道路標示が“高松方面”、“高知方面”、“徳島方面”などとなっていて、ボクを一瞬混乱させる。 「えっ!? 何処に行ったらいい?」 ボクは一瞬考え、選択するのを躊躇った。 しかしこの時、丁度さっきのPAで「バラケないように細心の注意で・・・」と思って、安全運転で走っていたことが功を奏す。 つまり比較的ゆっくりと走っていたため、一瞬躊躇するものの選択するのに充分な時間的余裕があったのだ。 「あ〜、良かった〜。 焦って高知道に入ってしまうところだった〜!」 心の中でそう思いながら、間違わずに正しく高松道に分岐し、そして直ぐにあったSAに入った。 入って、先発の三人と合流する。 ・・・その筈だったが、辺りを見回しても誰も居ない! 「何で・・・?」 (この旅、何回目の「何で・・・?」だろうか?(笑)) とにかく居ないものは居ない。 「一体、奴等は何処に行ったんだろう・・・」 どうすることも出来ず、力なく我々は暫くそこで“消えた三名”を待つことにした。 この先、旅はどうなるのか・・・?
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茶玻瑠を出て、道後温泉本館から松山城までの道順は、そう難しくはない。 来た道を戻るような形で道後公園脇の電車道まで出て、その後電車道に沿って暫く走ると右手に案内看板が見えてくる。 それに従って右折すると直ぐに松山城の登り口に到着する。 松山城に上るには三つの方法(徒歩とリフトとロープウェー)がある。 もちろん徒歩は無料、その他は有料であり、リフトとロープウェーは共通券で往復500円だ。 登り口に到着したものの、付近にバイクの適当な駐車場が見つからないので、どこか駐車場はないかと尋ねてみる。 すると、このタクシーの待機場所を使っても良いと係の人に言って貰ったので、ありがたく駐車させて頂く。 松山城は、思ったよりかなり高いところに建っている。 だから、当然皆リフトか何かを利用して登るものだと思っていたら、気が付けば券売機の前に立っていたのは、ボクとKW閣下だけだった(笑) 取り敢えず往復券を買って、ロープウェーよりもリフトの方が気持ちも良かろう、ということでリフトを選ぶ。 途中、徒歩組を頭上から追い越したり、後から出発したロープウェーに追い越されたりしながら終点に着く。 そこからお城に向かって歩いていると、丁度登ってきた徒歩組と一緒になった。 手前の公園(広場?)で皆で写真を撮ったりしながら、城内に入る。 入って直ぐ、場内を案内している若者二人に遭遇し、ここの歴史を話して貰ったり集合写真を撮って貰ったりした。 ・・・ここまでは順調だった。 ボクを含む数名が、暫くその若者の話に聞き入っていると、気がつけば何名かの姿が消えていた! 「ありゃ、何処いった?」 慌てて後を追い天守閣に入るが、どの櫓を覗いても、どの階に登っても見つけられない。 「またバラケちゃったよ・・・とほほほ。」 途中からはもう諦めて、自分たちだけでお城見学を楽しむことにする(笑) 「松山城と和歌山城は、よく似ていると思わんか?」 お城を見学しながら、ボクはそんな話をした。 それは、以前にもそう思ったことがあるからだ。 それは、今から遡ること約三十年前。 高校三年の春に初めて一人旅をした時、ここ松山に立ち寄った際に感じたことだ。 その当時、未だ桜が残っていたお堀端。 その手前、お堀に沿って曲がって行く路面電車。 その背後、こんもりとした緑の上に高くそびえ立つ天守閣。 特に、和歌山市の中心地、汀丁(みぎわちょう)の交差点から見上げる和歌山城の風景に本当によく似ていて驚いた。 そして今回、初めて登った松山城の天守閣から見える風景もまた和歌山城から見える風景とよく似ていると、ボクは思った。 西に広がる大海原、南には所々に小さな山が市街地に点在し、東は大きな山脈が迫っている。 「よく似てるよね? 和歌山城から見る風景に・・・」 ボクがそう言うと、隣にいたKSさんも頷いていた。 天守閣からの眺望を暫く眺めた後、他のメンバーの行方を探しつつ、ゆっくりと見学しながらお城を出る。 ・・・が、結局は会えず仕舞いだった。 お城から出たところにある公園の土産物屋を覗くが、居ない。 携帯電話に何度も電話するが、出ない。 「奴等も大人だから、勝手にお城を降りたのかもよ?」 やや呆れながら、こちらもさっさと降りることにした。 降りてバイクのところまで戻って来ると・・・結局、誰も居なかった。 仕方がないので暫くここで待つ・・・ 五分ほどして、皆が降りてきた(笑) 「先にお城に入ったから、ゆっくりと見ながら追いつくのを待っとったんやで〜」 はぐれた連中は、何処かの櫓で時間調整をしながら我々を待ってくれていたようだが、我々の方がその櫓を見過ごしたらしく、途中で出会うことが出来なかったようだ。 それにしてもなぁ・・・。 いろいろあったが、お城見学も済んだ。 さぁ〜、これで道後ともお別れだ〜。 団ボは、一団となって松山ICを目指した。 でもよくよく考えてみると、この松山城での一件が、この後のドタバタを暗示していたような気がする。
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風呂上りに本館の前で“ええ歳のオッサン達”が突っ立てると、当然“その方面”の方からのお声もかかる。 メンバーの一人が見知らぬオバハンから声をかけられた。 情報によると、どうやら“楽しいところ”は本館奥の山手にあるらしい(笑) 当然、真面目な団ボ達はそんな誘惑には目もくれず(?)・・・真っ直ぐと本館前のアーケード街に入り、吸い込まれるように”とある喫茶店”に入った。 「・・・しっかし、なんでここで茶店(サテン)やねん?」 きっと誰もが、そう思っただろう。 だが、リーダーである閣下の命令には逆らえない。 リーダーが行きたい処・・・それが団ボの進むべき道なのだ!(笑) そう、茶店はKWクンが今日一番行きたかった場所だった。 最初のフェリーの中で「途中、雰囲気のいいお店があったら絶対に寄ろう〜な」と皆にしきりと声をかけていたくらいだ。 しかし、先を急ぐ旅ゆえ、今回その声は完全に無視されていた(笑) でも、さすが茶店好きのKW閣下だけのことはある・・・そこは、なかなか雰囲気のいいお店だった。 店内に入って席に案内されるとこれまたお洒落な作りのメニューが渡される。 皆でオーダーを通した後、KWクンはそのメニューをこっそりとカメラに収めていた。 KWクン・・・あれ、次の店のヒントになりましたか〜?(笑) そこで小一時間ほどまったりしただろうか? マッサージの予約もあるからとお店を後にして、来た方向とは逆の道後公園方面に進み、アーケード街を抜け、これまた最近出来た風な時計台や足湯場をかすめて本館横を通って宿に戻る。 ここまで来ると、皆かなりお疲れのご様子。 さあ、後はぐっすりと眠るだけ・・・そう、ぐっすりとね〜(笑) 部屋に帰って暫くすると、時間通りにマッサージ嬢・・・でなくてオジさんがやって来てHGさんを揉み始める。 布団の並びは、マッサージをして貰う都合上、入口付近にHGさん、その次に布団に倒れこんだKSさん、その隣が常に控えめなHTさん、そして一番奥がボクである。 実はこの時点で、ボクはボクなりにちょっと気を遣って一番奥の場所を選んだ。 というのも、お酒を飲むとよく妻にイビキをかくと言われるからだ。 だから、出来るだけ迷惑をかけないようにと思って奥の布団を選んだというわけだ。 まぁ、今日は皆も疲れているからそんなのは関係ないかもしれないが・・・(笑) 10時過ぎ、布団に倒れこんで直ぐにKSさんが眠りに落ちた。 その後、マッサージを終えたHGさんが眠りに落ちる。 その横で、時間的に早いことも手伝って、HTさんとボクはなかなか眠れないでいる。 暫くすると、HGさんがイビキをかきだした。 「なん〜だ、イビキかくや〜ん!」 ボクは心の中でちょっとホッとする(笑) こっちも疲れているので早々に床に就こうとするが、興奮しているのか、枕が合わないのか、なかなか寝付けない。 同じくまだ床に就けないでいるHTさんと 昔のバイクの話などして時間を潰した。 暫くすると、KSさんが寝言を言い出した。 「ボク、寝言を言うらしいんですよ〜」 寝る前にそう言っていたが、それは本当だった。 神経を集中して聞いていると、ちゃんと会話になっているのが判る。 結構ハッキリと話しているので、何とか理解しようとするがそこは寝言。 ところどころがフニャフニャフニャ〜となって聞き取れない! くそっ〜(笑) 「皆、それぞれ癖あるな〜」 二人で笑ったりしてちょっと安心した後、ボクも眠りに落ちた・・・。 9月28日(日曜日) 翌朝、目覚めると既に皆が布団から起きて、着替えていた。 今日の出発は遅いのでボクは布団の中でゴロゴロとしていると、KSさんの姿がいつになっても見えないことに気がついた。 他の二人に聞いてみるが、二人が起きた時には既に彼の姿はなかったという。 暫くしても帰って来ないので、朝風呂にでも行ったんだろうな〜ということになった。 ただこの時、話をしていて何故か二人がヨソヨソしい感じがした・・・何故ダロウ〜? 時間になって、朝食を戴く。 「旅館の朝食って旨いよな〜」 な〜んて言いながら、皆四十代と思えないほどよく御代わりをする姿に驚く。 ・・・ボクは一膳しか食べないというのに(笑) その後バイクウェアに着替えて出発の準備を済ませ、一階カフェテリアで宿泊プランに入っていた(ということをHGさんが交渉して認めさせた!)モーニングコーヒーを戴くことにする。 そのコーヒーを待っているときだった。 横に座ったHTさんが不意に言った。 「NSさん(ボク)のイビキ、もの凄かったわな〜〜〜〜!」 写真を撮っていたボクが驚いて顔を上げると、相部屋の一同が大きく頷いていた。 「気持ちよ〜寝てるのに、朝早よから起こされたわ〜〜〜! まぁ、お陰で朝から散歩にも行けたけどね〜〜〜!」 朝から姿が見えなかったKSさんが続いた。 「奥さん、一緒に寝ててよう我慢出来んのやな〜〜〜?」 一番遠くで寝ていたHGさんも口を揃えた。 ・・・朝から感じた“ヨソヨソしさ”はこれだったのね!? 後から悔やんでももう遅い、というものだ。 最早弁解の余地はない、相部屋の皆にただ素直に頭を下げるボク。 「次回からは・・・独りで寝ますから・・・ごめんなさい」 そう言うのが精一杯だった。 「良かった〜! 喫煙組は平和に寝ましたよ〜(笑)」 落ち込むボクに破顔一笑のKW閣下のこの一言が、トドメを刺す。 嗚呼っ・・・(哀) “惨劇の一夜”を過ごし(笑)睡眠不足気味のメンバーを抱えつつ、団ボ一行は帰途につく。 後は松山城に上がり、途中讃岐でうどんを食べるだけだ。 まぁ〜ここまでこれだけいろいろあったから、もう〜トラブルもないだろう。 お城を見た後、松山ICから高速道路に乗ってさえしまえば、後は“ほぼ一本道”・・・間違いようもない。 そう確信して“茶玻瑠”を後にしたボクだった。 ・・・しかし、この後“団ボ 第一回ロング・ツーリング”は、この旅最大のピンチに遭遇する!(笑) 果たして、団ボの運命や如何に!?
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とにかくお宿に着いたら、先ずは風呂だ!温泉だ! そして、その後は酒だ!飯だ! ん? 何か”大切なもの”を忘れてないかって? ・・・そういえば館内を移動中、一度「その時!」が訪れたことがあった。 あれは確か風呂を終えて、宴会場に向かう途中だった。 途中の階でエレベーターが止まったかと思うと、ドアが開いて“若い女性グループ”が乗り込もうとして来たのだ。 一瞬、皆が固まった! ・・・無理して詰めれば全員乗り込める。 ボクは「その時が来た!」と直感した(笑) だが次の瞬間、静かにドアが閉まりエレベーターが動き始める。 誰かが“閉ボタン”を押したんだ! 誰だ!? 誰だ!? 誰だ!? ボクはしっかりと犯人を見抜いていた(笑) 「今のん、その時なん違うん?」 ボクはソイツに向かって言ってやった。 「ええっ!? あっあ〜そうか!?」 ボタンを押した奴は、急に焦りだす。 だが、もう遅い! 時は戻っちゃくれないぜ(笑) 誰がボタンを押したのか・・・今でもハッキリと覚えているが“閣下の名誉”のために、ボクは敢えてその名を伏せよう・・・(笑) そんなこんなで楽しく“野郎だけの宴会”が始まる。 実は、ボクは“HGさんさし回しの若いコンパニオンさん”がサプライズで登場するって、ずっと信じてたんですよ〜〜〜(嘘) 因みに、宴会場入り口の看板はちゃんと書き換えられていました・・・さすがはHGさんだ!(笑) ひと風呂浴びて、酒も飲んで、飯も喰った。 それでは・・・と歓楽街に繰り出すことになった。 働き盛りの野郎の集団・・・目的はもちろんお姉ちゃん・・・じゃなくて道後温泉本館である。 おおっ、健康的! “茶玻瑠”を出て隣の“旅庵 浪六”の前を通り、坂道を下ると直ぐそこが“道後温泉本館”の裏手になる。 それを左手からぐるっと回ると直ぐに正面入口が現れる。 ボクは知らなかったが、ここは「千と千尋」の湯屋のモチーフとなったところなんだそうだ。 今までも何度か来たことがあるが、「千と千尋」を見ても、ボクはそう閃かなかったけど(笑) それにしてもこの周辺はすっかり変わってしまった。 以前はもっと風景が自然で、作られていていない”昔ながらの風情”があった。 例えば、今のように道路がきれいに整備されてなかったし、この周辺もただの“ひなびた旅館街”だった。 さっき前を通った“旅庵 浪六”だって、六年程前に泊めて貰った時には名前もただの“浪六旅館”だったし、玄関にバイクを入れさせてくれたり、たった三人の旅だったにもかかわらず空いてるからといって二部屋ぶち抜きで使わせてくれたりと、とても家庭的で本当に“居心地の良い旅館”だった。 しかし、今は立て替えられて当時の倍近い料金を取る今日的な個性を持つ“凡庸な旅館”に変貌してしまい、返って味を無くしてしまったような気がする。 実は、今回の旅行を計画した際、ボクは真っ先にこの“浪六旅館”を探した。 立て替えられたことは知っていたが、もし以前の旅館の延長にあるならば今回も是非泊めて貰らおうと思っていたのだ。 それほど“以前の浪六旅館””は、ボクにとって印象深い旅館だったという訳だ。 道後温泉本館前もとても綺麗になった。 以前はクルマが往来していたところが、完全に出来なくなっている。 その代わりに裏の通りが整備され、クルマはそちらを通るようになっていた。 「六年前はこの本館の正面にバイクを停めて、写真撮ったな〜」 そんな昔話をしながら、本館に入って一階のみお風呂を味わった。 そうそう・・・脱衣場にあったロッカーが有料(百円)だったので「これ高いな〜!」なんて話しながら裸になったら、後ろの方で「こっち、金いらんよ。」との声が・・・。 慌てて振り返り後ろのロッカーを見て、また振り返って自分のロッカーを見る・・・ “使用料百円”と書いているのは“カギのしっかりした目の前のロッカー”だけだ!(笑) 道理でここだけ妙に空いている訳だ! 「やられた・・・、百円返せ〜!」 たかが百円だが、されど百円・・・随分損した気がした(笑) 道後温泉本館にこれから行かれるみなさん〜! 脱衣場では慌てて裸にならないで、無料のロッカーか、百円のロッカーか、良〜く吟味してからご使用下さ〜い(笑) 道後温泉訪問記念の本館入浴を済ませた後、さぁ〜次は何をしようか?ということになった。 皆がどうしようか?どうしようか?と言っている隙に、取り敢えずボクだけは“風呂上りの一本”を味わう。 「いよかんソフト、おいひ〜れ〜!」(笑)
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