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この調子でいけば、デッキより先に相手のライフが尽きる。 「更に<インフェルノクインデーモン>で<ニードルワーム>を攻撃だ」 <インフェルノクインデーモン>は漆黒の炎を両手に溜めて放出。 ニードルワームに向けて放たれた。 勿論、通してもらえる訳がなかったが。 「そんな直線的な戦い方で我を倒せると思うなよ!速攻魔法、<皆既日蝕の書>を発動!」 魔法によって現れた本が開くと、フィールドは暗闇に包まれた。 同時にモンスターが全て裏側となった。 <皆既日蝕の書> 速攻魔法 フィールド上に表側表示で存在するモンスターを全て裏側守備表示にする。 このターンのエンドフェイズ時に相手フィールド上に 裏側守備表示で存在するモンスターを全て表側守備表示にし、 その枚数分だけ相手はデッキからカードをドローする。 「なんだ・・・フィールドが闇に?」 「ただのカードの効果だ。全てのモンスターは裏側となり、貴様のモンスターはエンドフェイズに表になる。そしてその枚数だけ貴様はカードをドローできる。羨ましい限りだなァ?」 ターンエンド。その宣言と共に、フィールドは再び明るくなった。 「チッ・・・2枚のカードをドロー」 「貴様のデッキは残り10枚。そしてこの<ニードルワーム>が再び表になれば、風前の灯という奴だ・・ヒャハハハ!」 空中の目と連動しているのか、右眼を痛そうに歪めながらも変に笑う。 「我のターン、ドロー!<ニードルワーム>を反転召喚!5枚のカードを墓地に送ってもらおう」 また5枚、カードが削られる。 流石のレミリアも冷や汗が流れる。 「更に<シールド・ワーム>を召喚!このカードは召喚した時、守備表示になる」 <シールド・ワーム> 効果モンスター 星4/地属性/昆虫族/攻 800/守2000 このカードは召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、守備表示になる。 さらに、自分フィールド上に表側表示で存在する 昆虫族モンスターの数だけ、相手のデッキの上からカードを墓地へ送る。 「このカードの効果は昆虫族モンスターの数だけデッキのカードを破壊する!まぁ2枚だが・・・その2枚が貴様を絶望の淵に追い詰める!カードを1枚伏せてターンエンドだ」 「絶望・・・ね。どちらがすることになるのかしら?<プリズンクインデーモン>の効果を<ランサー・デーモン>に使う!」 再び地獄の底から複数の手が現れ、<ランサー・デーモン>に暗黒の力を分け与える。 <ニードルワーム>の守備力では、この攻撃を受けたらライフが尽きる。 「忘れていた・・・。とでも思ったのかァ?カウンタートラップ<透破抜き>発動!コイツは手札か墓地で発動する効果を無効にして、ゲームから除外する!」 <透破抜き> カウンター罠 手札または墓地で発動する効果モンスターの 効果の発動を無効にしゲームから除外する。 刹那、黒い影が通り過ぎた。 地獄から伸びた手はその影に切り裂かれ、唸り声を上げながら消滅した。 「強化ができなかったか・・・まぁいい。バトルだ、<ランサー・デーモン>で伏せモンスター、<ニードルワーム>を攻撃!」 ハッとする幽幻魔眼。 即座に弾幕を張ろうとするが、遅い。 何故か紅い光を放つ槍――レミリアは攻撃名を“ハートブレイク”と叫んだ。 レミリアの力を纏った<ランサー・デーモン>の槍が、二つ目の瞳を貫いた。 「グッグアァァァァァァァァァ!!」 【魅魔 LP1800→800】 ――コツは掴んだ。やっぱり思った通りね。このモンスター達の力は、この世界の力とほぼ同じ。弾幕のように操れる! 「ふふっ無様ね。ターン終了」 「ふざけるな!!ふざけるなアァァァァ!!許すものか!我のターン!」 左手で顔を抑えながら、カードを引く幽幻魔眼。 頭上の瞳からは絶えず血が流れる。 「もう貴様の好きにさせてやるものか!儀式魔法発動!!」 「儀式・・・魔法!?」 二つの杯、その中央には金色に光る怪しい壺。 「手札の<カオスポッド>を儀式の生贄に捧げ、この儀式・・<イリュージョンの儀式>は完了する!降臨せよ、<サクリファイス>!!」 <イリュージョンの儀式> 儀式魔法 「サクリファイス」の降臨に必要。 フィールドか手札から、レベルが1以上になるようカードを生け贄に捧げなければならない。 <サクリファイス> 儀式・効果モンスター 星1/闇属性/魔法使い族/攻 0/守 0 相手モンスター1体を指定してこのカードに装備する。 (この効果は1ターンに1度しか使用できず、 同時に装備できるモンスターは1体のみ) このカードの攻撃力・守備力は装備したモンスターの数値になる。 戦闘によってこのカードが破壊される場合、 かわりに装備したモンスターが破壊され、 超過した戦闘ダメージは相手プレイヤーも受ける。 「なんだ・・・コイツはッ」 不気味な目、不気味な体。 何かに例えるのも難しいほどの謎のモンスターが降臨。 「サクリファイスの効果で貴様のモンスターを吸収する。ダークホール!!」 中心の穴、口にも見えるそれはブラックホールの様に周囲の空気が吸い込まれていく。 <ランサー・デーモン>は序所に吸い寄せられ、踏ん張ってはいたが勢いを増すダークホールに吸い込まれてしまった。 「クッ・・<ランサー・デーモン>が!?」 【サクリファイス ATK0→1600】 「更に魔法カード<シールドクラッシュ>発動。道を開けてもらおう!<インフェルノクインデーモン>を破壊する」 <シールドクラッシュ> 通常魔法 フィールド上に守備表示で存在するモンスター1体を選択して破壊する。 がら空きとなったレミリアに向けて、サクリファイスは闇の力を充填する。 「バトル。その技名も頂いていこう・・イリュージョン・ハートブレイク!!」 闇が槍を形作り、壁となるモンスターを失ったレミリアに容赦なく襲い掛かる。 「かはっ・・・」 その攻撃を受けたレミリアは吹き飛ばされ、壁に叩き付けられた。 【レミリア LP3800→2200】 「なめるなよ?貴様が出来て、この我が出来ないと思っていたのかァ!?」 痛みを堪え立ち上がり、元の位置へ戻るレミリア。 あくまで闇が槍の形をしていただけなので刺さることはなかったが、その衝撃は凄まじかった。 「雑魚の攻撃なんて効くと思ってるの?」 「何とでも言うがいい!貴様は直に敗北するのだ。<シールド・ワーム>の効果でデッキを1枚破壊し、更に永続魔法<暗黒の扉>を発動してターンエンドだ」 <暗黒の扉> 永続魔法 お互いのプレイヤーはバトルフェイズにモンスター1体でしか攻撃する事ができない。 お互いの合間に、闇に覆われた扉が出現した。 「私のターン。ドロー・・・・<デーモン・ソルジャー>を召喚」 <デーモン・ソルジャー> 通常モンスター 星4/闇属性/悪魔族/攻1900/守1500 デーモンの中でも精鋭だけを集めた部隊に所属する戦闘のエキスパート。 与えられた任務を確実にこなす事で有名。 ――削りきれるのか?デッキは後2枚。後2ターンで・・・。 「その程度のモンスターで何が出来る?言っておくが<暗黒の扉>はモンスター1体でしか攻撃ができない。注意するんだなァ!」 「チッ・・。<デーモン・ソルジャー>で<サクリファイス>を攻撃!」 <デーモン・ソルジャー>が斬りかかった瞬間、<サクリファイス>は羽を丸めで防御の姿勢を取る。 そしてそこに浮かび上がる影、それは<ランサー・デーモン>。 斬った・・。そう思ったが、吸収したモンスターを盾に<サクリファイス>は生きていた。 【レミリア LP2200→1900】 【魅魔 LP800→500】 「モンスターを盾にして生き残る。まさに貴様そっくりな卑しいモンスターね」 「挑発のつもりか?今更何を言った所で・・」 「本当のことを言ったつもり。ターンエンド」 あくまで冷静を保つが、レミリアも心の中では自分の運命に気づいていた。 ――負ける。 残り1枚。 ――次のドローで私のデッキは消える。 使えるカードは全て破壊された。手札は多くても何か出来るとは思えない。 デッキに残された1枚で何が出来る? 私は・・・フランの仇すら取れないの? 「だがその前に貴様は敗北するかもな!<サクリファイス>の効果で<デーモン・ソルジャー>を吸収するッ」 【サクリファイス ATK0→1900】 ライフジャストの攻撃力。 ――ごめんね、フラン。 【レミリア LP1900】 手札6枚
場:伏せカード×2、万魔殿―悪魔の巣窟― 【魅魔 LP500】 手札1枚 場:サクリファイス、シールド・ワーム、暗黒の扉 →next
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