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スペインの強豪サッカークラブ、レアル・マドリードに移籍した久保建英がトップチームのプレシーズンマッチに出場した。3ヶ月前、急転直下で日本代表に招集されて議論が勃発したかと思えば、コパ・アメリカを経て、レアル・マドリードへと旅立ってしまった。世界中のサッカーファンの多くは、久保建英がレアルのベンチにすら座ることなくローンに出されて、気が付けば2部のチームでキャリアを終えている未来を想像している。日本のサッカーファンも大半が懐疑的である。


レアル・マドリードが欲しているのは上手い選手ではない。国際舞台に出場して強さを発揮できる選手を求めている。国内のタイトルを獲得すると同時にUEFAチャンピオンズリーグのタイトルも狙う。どちらか1つのタイトルを失っても失敗と見なされる世界で唯一のチームがレアル・マドリードである。FCバルセロナはそこまでの強豪ではない。FCバルセロナが強くなったのはシャビが登場してからで、それまではチャンピオンズリーグで優勝争いを演じるチームでは無かった。レアル・マドリード、ユベントス、バイエルン・ミュンヘン、アヤックスなどで王者の風格を見せつけた者こそが真のチャンピオンと見なされる。


久保建英に要求されていることも同じである。「チームを強くしてくれ」というのはではなく、「国際タイトルをすべて獲得してくれ」と言っているのだ。レアルマドリードでプレーしている大半の選手はワールドカップやEUROで活躍している選手である。ワールドカップを沸かせる選手はそれだけで世界中に向けた宣伝になる。「レアルで活躍してワールドカップでも活躍してくれ」とフロレンティーノ・ペレス会長は言っている。ブラジルで青田買いした選手と違い、久保建英は日本代表で磨かれていくので「ワールドカップで活躍する」という条件を満たせる。2020年のワールドカップでスペインと対戦することになればスペインを粉砕するかもしれない。FIFAのあのアホ会長にスペインとやらせてくれと前もってリクエストしておく。


レアルBに入って他のクラブを転々とする選手は戦術理解度が低いことが失敗する要因である。戦術理解度が高ければ他のクラブにローンに出されても出先で定着できるはず。3回も4回も異なるクラブにローンされている選手はどのチームからも使えないと判断されている。久保建英の戦術理解度はここ1年間で大幅に上昇している。もう少し五輪代表で磨きを掛けたいところなのだが基本的なことは理解できている。レアルのトップチームを率いているジネディーヌ・ジダン監督が要求する戦術にもフィットする。ただテクニックがあるだけのヴィシニウスと同じにしてはいけない。


久保建英はパスを受けてボールをキープしてドリブルで仕掛ける一連の動作がメッシと似ている。メッシほどの爆発的なスピードは無いもののボールを持って勝負できる強さはある。レアルマドリードTVのインタビューでは「試合前にエデン・アザールのプレー動画を見ている」とコメントしている。エデン・アザールもボールを持てば勝負する選手だ。ウイングとトップ下のどちらでもプレーできることも共通項になる。それに加えて、アザールと久保建英は戦術理解度でメッシに勝っている。戦術理解度が上がるとポジショニングが良くなる。組織と連動して動く中で適切なポジショニングを学ぶことができる。バルセロナから放り出された時点での久保建英はポジショニングが酷かった。1年間で試合の流れに入る癖を付けさせて、U-19アジア選手権に出場したU-19日本代表にはA代表でやっているサッカーを踏襲させ、その中で久保建英のポジショニングも矯正させている。


バルセロナはパスを受けるための動きを教える。バルサのポジショニングはパスを受けるためのポジショニングなのでトータルで考えるとポジショニングは悪い。ピッチ上でのチームはフォーメーションが複雑な動きをする。ずっとボールを回しているだけの状況を作るには本物のワールドクラスを使って相手を圧倒しないと不可能だ。バルサのサッカーはワールドクラスのシャビに依存したパスワークに過ぎない。そのワールドクラスもろとも破壊するサッカーを日本代表で作っている。2020年以降になれば日本代表とバルセロナで対戦してもバルサは十分倒せるようになっている。日本代表にワールドクラスが増えてくると戦術レベルはさらに上がる。日本代表はあらゆる状況に対応できるようチームを作り変えたので最近の国際大会では負けなくなった。基本を叩き込むだけでも世界を倒せる。バルサは特定のスタイルに特化した教え方なので、適合性の高い一部の選手だけがバルサにフィットするのであって、バルサで学んでも全ての選手が上手くは成れない。日本代表でやっている強化プランの方が幅広い選手をレベルアップさせられる。久保建英はバルサ仕込みのテクニックはあったが、使い物になったのはこの1年間においてだ。それまではJリーグでもパッとしなかった。



レアルが獲得した若手を見てもテクニックはあるが戦術を理解できていない。ヴィシニウスは日本代表に放り込んで1年も磨くと使い物になるが、いきなりレアルのトップチームでやらせても使い物にならない。レアルのトップチームは完成された強者だけが振る舞える場所であり、完成していない足が速いだけの選手やテクニックだけの選手ではレアル・マドリードが受けるプレッシャーにも耐えられない。王者として振る舞うことだけがレアルで認められる唯一の条件で、ヴィシニウスは世界中からプレッシャーを掛けられる中で、手探りで王者になるための道を見つけなくてはならない。ここが久保建英と違うところで、久保建英は日本代表に帰還するたびに私から王者の帝王学を学ぶことができる。そして日本代表はすでにスペインよりも強くなっている。今戦えば負けると解っているから向こうもやりたがらない。久保建英はもう少しだけポジショニングを矯正したい。日本代表でプレーする内に矯正が進むので2年後には今よりも上手くなっている。レアルにもフィットできるようになっている。フィットしてもそれだけでは認められない。国際タイトルを全て強奪するぐらいのことをやってのけないと王者とは見なされない。


ユベントス、バイエルン・ミュンヘン、アヤックスなども王者であって強豪のワンランク上を行くチーム。これらのスペシャルなクラブに移籍したい選手は求められているものが違うということを理解しなければならない。レアルは選手を使い捨てているのではなく、そもそも使えない選手が捨てられている。他所に移った選手はたまたま自分にフィットするチームで活躍できている。フィットしていないチームに移ると消えている。戦術理解度が低く、スキルだけで勝負してきた選手は皆、そのようなキャリアになっている。どうしても監督と合う合わないという話になってくる。基本戦術をしっかり学ばせてポジショニングに柔軟性を持たせてやると大半の監督の要求にはこたえられるようになる。


リオネル・メッシのポジショングは固い。アザールやグリーズマンのポジショニングは柔らかい。後者は試合の流れの中で組織を補完するポジショニングに成っている。今求められているワールドクラスはアザールやグリーズマンのようなタイプである。マラドーナとメッシを同時に起用しても上手くいくか解らないが、アザールとグリーズマンは同時に起用しても機能する。久保建英のポジショニングをもう少し柔軟性に富んだものにすることでアザールとの共演が可能になる。



ヨーロッパのサッカー関係者が一番驚いているのは、日本代表だけ、どの年代のチームを見ても組織的に完成度が高い、という点である。その強さの秘訣を世界が垣間見るのは4年後だ。




閉じる コメント(13)

素晴らしい観察力、勉強になりました、また読ませていただきたいです

2019/7/22(月) 午前 5:38 [ クリリン ]

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> クリリンさん
世界中のサッカー関係者に11人のメッシと11人の長谷部誠のどちらが強いか回答させると、ほぼほぼ11人の長谷部の方が強いと答えるでしょう。メッシも守備をするようにはなったけれど、カバーリングはできていない。11人の長谷部はバルサのサッカーもできるし、レアルのサッカーもできる。

2019/7/22(月) 午後 0:34 [ カシミヤ15% ]

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>カシミヤさん

>久保建英がレアルのベンチにすら座ることなくローンに出されて、
>気が付けば2部のチームでキャリアを終えている未来を想像している。
>日本のサッカーファンも大半が懐疑的である。

香川も四柱推命通りにプレミアに移籍した年に
見るからに運気が地味になったことがショックで久保君も少し心配です
香川の胃洗浄のニュースは未だに不可解ですね
あれはドーピングなのかカルト教徒の仕業なのか

>久保建英の戦術理解度はここ1年間で大幅に上昇している
>バルセロナから放り出された時点での久保建英はポジショニングが酷かった。

そこは確かに見落とされてます、彼はバルサ育ちと皆が思い込んでいますが
彼が日本へ帰国した当時のプレイは年齢を考えても正直物足りなかったと記憶しています
日本国内で本格的にポジショニングを習得したのなら日本はこれから一流選手を
量産体制に入るということでしょうか?もちろん彼自身の聡明さも考慮しないといけませんが

2019/7/22(月) 午後 5:22 [ ロレーヌの真珠 ]

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承前

>2020年のワールドカップでスペインと対戦することになればスペインを粉砕するかもしれない。
>2020年以降になれば日本代表とバルセロナで対戦してもバルサは十分倒せるようになっている

五輪でですか、フル代表でですか?にわかには信じられません、そこまで日本は進んでいますか?
私がまだまだ要素を見落としているのですね

>リオネル・メッシのポジショングは固い。アザールやグリーズマンのポジショニングは柔らかい

今の御時世、パンディエラはもう無理ですよね、苦労してでも
色んなクラブで色んな戦術を習得しないとトップには立てないですよね
むしろバルサだけで今の立場が成立してるメッシとバルサはそういう意味でも凄いなと

2019/7/22(月) 午後 5:23 [ ロレーヌの真珠 ]

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承前

>ヨーロッパのサッカー関係者が一番驚いているのは、
>日本代表だけ、どの年代のチームを見ても組織的に完成度が高い、という点である。

これも嬉しいのですが本当でしょうか?
イニエスタがJを経験した感想として組織的な守備が出来てないと言っていますし
footballistaが生んだtwitter戦術クラスタ達も要約すると
日本の選手達は味方の位置を把握してそれを利用するプレイが下手とよく議論になります
守備のタスクを成立させながら攻撃の準備も同時に成立させるポジショニングが
まだまだ稚拙なのではないでしょうか?
個人的には乾がメンディリバルに教わり習得したプレッシングを日本の育成年代でも
見たいなと思っているのですが(4-4-2ですから色々応用が効くでしょうし)
カシミヤさんから見れば周回遅れの考え方でしょうか?

2019/7/22(月) 午後 5:25 [ ロレーヌの真珠 ]

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> ロレーヌの真珠さん
久保建英の攻撃面の動きはバルサ仕込みで、パス&ゴーでパスを出した後もリターンを受けやすいポジションに移動しています。バルサのカンテラを出てきた選手はパス&ゴーを徹底できています。攻撃時はそれでいいとして、膠着した状況や守勢に回った状況でのポジショニングには難がありました。試合がアップダウンする中で1人浮いてしまう。15歳で飛び級でU-17日本代表に加わった時点ではそんな印象でした。

久保建英でも父親でも良いから、守備をするよう言い聞かせろと伝えてくれと話して、久保建英の弱点を修正するべく取り組ませています。サッカー関係者やメディア関係者も見ているので、何かしら話が行くだろうから早い段階で矯正させました。

2019/7/22(月) 午後 6:54 [ カシミヤ15% ]

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> ロレーヌの真珠さん
日本は今の時点でFIFAランク20位以内のレベルに達しています。テクニックに加えて戦術眼も良くなってきて、集中して戦う選手も増えて、一流の選手の条件を兼ね備えはじめたことで海外のクラブが若い選手を狙っています。U-20ワールドカップでもトゥーロンでも海外クラブのスカウトが日本の試合に殺到しています。コパアメリカでも。チームとして強さを発揮しつつ、個人のテクニックでも光るものを見せているので、4年前や8年前よりも評価は上がっています。日本代表のファンが世界的に増えていて日本代表の情報が報じられる頻度も上がりました。コパ・アメリカに日本代表が出場するというころでペイパービューの契約も増えたみたいです。南米サッカー連盟とブラジルサッカー協会はホクホクです。

他の国の若手はテクニックと個人センスだけなので戦術上の動きを要求されると実力を出し切れなくなる。ブラジルからJリーグに来る助っ人でも戦術眼のある無しで決まりますから。レオ・シルバのような頭の良い選手で無いと今のJリーグでは通用しない。

2019/7/22(月) 午後 7:10 [ カシミヤ15% ]

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> ロレーヌの真珠さん
スペインのA代表とガチで勝負しても勝てるようになっています。今ならば勝てる確率も高い。シャビのいるスペインを倒すことが目標でもあるので、シャビのいないレベルの落ちたスペインはもう倒せるようになっています。あらゆる世代でスペインとの試合が無いので証明できない。

バルサは笛に助けられているので何とも。世界トップレベルの選手がいることは確かなので強いことも間違いない。スペイン自体が昔から超攻撃的で強く、そこに超一流の選手が加わってパスワークも強化されているのがバルサ。ポゼッションはシャビがいて成せる業と言わずにいられませんが、シャビが引退した今でもパスワークは世界のトップレベル。日本代表もテクニックが優れているのでバルサのようなパスサッカーは可能です。パス以外の部分が出来ていないだけです。そこを指示してやるとポゼッションサッカーはできますよ。

2019/7/22(月) 午後 7:21 [ カシミヤ15% ]

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> ロレーヌの真珠さん
Jリーグはようやく組織的にまとまったチームが出てくるようになっただけで、全チームが完成度が高い訳ではありません。創価学会が経営母体のクラブはまとまりがないです。鳥栖の試合を見ると選手がバラバラです。個人が頑張って走り回っているだけ。組織的にスペースを消したり、カバーしたり、連動して動けていません。ただ一生懸命走って守っているだけなので、一カ所に選手が集まり過ぎてしまうシーンが多い。4人も5人も寄せてもゴールを決められてしまう。守備を機能させられないから万年下位クラブになっています。酷いチームを見ると本当に酷い。そこは海外のクラブでも見かけます。、

強いチームは組織で動けるようになってきて、90分間通じて高い集中力を発揮しています。以前に比べて、そういうチームは確実に増えています。戦術的にも組織的にも完成度の高いチームと戦うことで選手は思い切ったプレーの必要性を痛感することになります。対戦相手のレベルが高ければ、選手も思い切ったプレーを織り交ぜるしかない。それを一時的にするのではなく、持続してやる意識が大事です。選手の意識や考え方も変わってきていますよ。

2019/7/22(月) 午後 7:31 [ カシミヤ15% ]

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> ロレーヌの真珠さん
逆にいえば、日本のサッカーファンは神戸のイニエスタやセルジ・サンペールのプレーが突出したものには見えていないはず。イニエスタは全盛時を終えているとして、若いサンペールは変哲の無い選手の印象です。今のスペインのU-17やU-20の選手を観たいですね。イングランドはU-17もU-20もバリバリ強くなってるんですよ。戦術眼に優れた選手も増えています。芸の無いA代表の方が弱く見えるぐらい。トゥーロンではU-21日本代表がU-20イングランドに圧倒されていました。あの世代のイングランドは組織的にレベルの高いサッカーをするんですよ。そこができて、個人技が加味されたときに、国際大会で話題を集めるチームになる。

来年のオリンピックにスペインが出場することが決まったので対戦したいですね。ドイツ、フランス、ルーマニア、盛り上がりそうなチームが出てきてくれたのでU-23日本代表の真価が問われる大会になる。

2019/7/22(月) 午後 7:44 [ カシミヤ15% ]

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>スペインのA代表とガチで勝負しても勝てるようになっています。今ならば勝てる確率も高い

ほえぇ、私が気づかないうちにそこまでとは・・・。

>日本代表もテクニックが優れているのでバルサのようなパスサッカーは可能です。
>パス以外の部分が出来ていないだけです。そこを指示してやるとポゼッションサッカーはできますよ。

そこは私も同意見です、バルサのポゼッションサッカーの肝は「チャビという頭脳」と
「奪われた直後にチームとしてどう取り返すか」だったと思います
パス以外の部分を指示すれば今の代表で出来るのですか?信じられません
3年前でしたら全力でお願いしてましたが、今現在も有効でしょうか?
最新のトレンドはもっと縦に速いプレッシングポゼッションサッカーとも呼ぶような内容と思うのですが。

2019/7/22(月) 午後 10:26 [ ロレーヌの真珠 ]

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承前

>戦術的にも組織的にも完成度の高いチームと戦うことで
>選手は思い切ったプレーの必要性を痛感することになります。
>対戦相手のレベルが高ければ、選手も思い切ったプレーを織り交ぜるしかない。
>それを一時的にするのではなく、持続してやる意識が大事です。選手の意識や考え方も変わってきていますよ。

齋藤学をなぜ海外に出さなかったのか、彼ならそれをブンデスで表現してくれたと思います、無念。

>逆にいえば、日本のサッカーファンは神戸のイニエスタや
>セルジ・サンペールのプレーが突出したものには見えていないはず

動画で韓国のアイドルtv番組が目に入ってきた時に思ったのですが
韓国はテレビという動画にも美人に見えるデジタル処理をするスマホでいうフィルターを入れてます?
欧州のサッカーを見た後や韓国のアイドル番組を見た後に日本のテレビを見ると
何か被写体が潰れているように見えます、そしてスピード感もなくネチャネチャ動いている印象を受けます
それもあってか確かにイニエスタはインパクトは薄いですよね
同じ神戸でもCBのダンクレーの方が格上に見えますよね

2019/7/22(月) 午後 10:27 [ ロレーヌの真珠 ]

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承前

>イングランドはU-17もU-20もバリバリ強くなってるんですよ。
>戦術眼に優れた選手も増えています。芸の無いA代表の方が弱く見えるぐらい

解ります、悔しいです
ずっと心の底ではつまらないサッカーをする代表チームと密かに見下していたのに
デレ・アリの登場以降は良い選手が増えましたよね
やはり世界最大の公用語の英語は強いですね
英語という強みが顕著に有る、ネットの中の情報量にものを言わせて育成して成功した印象を受けます
淫具ランドめ・・・。

2019/7/22(月) 午後 10:30 [ ロレーヌの真珠 ]


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