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1990年のセリエA
ACミラン vs ナポリ
ACミランはトヨタカップを連覇したときのレジェンドチーム。それまでトヨタカップでは南米勢が優位と言われていたがイタリア代表の守備ユニットとオランダトリオの融合で南米連覇を達成した。ACミランの守備陣がそのままイタリア代表の守備陣で、ナポリのエースだったディエゴ・マラドーナに対してプレスディフェンスで潰しに掛かる。マラドーナが前を向いてドリブルを始めるとACミランの包囲陣が身体をぶつけて潰しにいく。
ナポリにはマラドーナ以外にカレカとアレモンのブラジル代表コンビがいた。こちらも南米最強の攻撃ユニットと言える。髪の毛が薄い金髪がアレモン。中盤から猛烈なスピードでオーバーラップしてマラドーナのパスを受ける。1990ワールドカップではアルゼンチンとブラジルが対戦して、マラドーナはアレモンに毒物(下剤?)を飲ませたことでも有名だ。試合後にブラジルのメディアが紛糾した。マラドーナの前方にいるフサフサの黒髪がカレカ。
当時と今では守備戦術が全く違うのでピッチ上にはスペースもある。その分、マラドーナの爆発的なスピードが脅威で、マラドーナにボールが渡ったときにはミランの守備陣がすぐに潰しにかかる。随所にセリエAの荒々しさが見られる。リーガにおけるメッシやイニエスタに対するプレスは微妙に緩い。シュートを打つ瞬間でさえコースを消していない。1990年代のセリエAと2000年代のリーガを比べると対人戦では前者の方が激しい。メッシを見て育った世代(2000年以降の生まれ)でもACミラン vs. マラドーナの戦いは十分に見応えがあると思う。
今見てもマラドーナは化け物。これでもスピードが数段落ちている。スピードだけならメッシやロナウド(ブラジル)も同格に見えるかもしれないが、視野の広さを加味すると断然マラドーナの方がレベルは高い。40m、50mのパスレンジと40mのシュートレンジを兼ね備えている。いわば、メッシに小野伸二のスーパー・パス・テクニックを足したのが神の子マラドーナだ。ドリブルはメッシ級、パスは小野伸二級である。この映像でもアウトサイドで30m級のパスを出してアレモンに通している。マラドーナはこういうパスもつかって相手の裏を取る。常に2人、3人掛かりで潰さないと潰しきれない。必然的にマラドーナの周囲にはプレスディフェンスが生じる。
セリエAの外国籍枠が3枠しかなく、EU枠フリーでもないので、ナポリの攻撃は南米トリオに集約されている。セリエA時代のマラドーナの動画がチラホラとYouTubeに落ちてるので見ておいた方がいい。メッシから学べることは少ないが、マラドーナから学べることは多い。
ACミランの10番はオランダの怪人ルート・フリット。オランダのマラドーナ、フライングダッチマン、プレデター、などと呼ばれていた。両足の長いストライドを活かしてボールをコントロールする。アフリカ系の選手で、ここまでテクニックを身に着けているのはオコチャとフリットしかいない。セネガルのマネがその後に追従するぐらいで、頭脳的にテクニックを多用するアフリカ人は本当に少ない。フリットは頭の良いアフリカ人という最強のスキルを持っているモンスター。ドレッドロックヘアの容姿と異質なプレースタイルでインパクトは絶大だった。フリットと来カールとのプレーからアフリカの時代が来ることを誰もが予感した。しかし、こなかった。彼等がほんの一握りの異質な存在であったことを思い知らされた。フリットとライカールトを輩出したスリナム共和国は未だに頭角を現さず、他のアフリカ諸国も期待を裏切っている。日本と対戦したセネガルが最もワールドカップ優勝に近いチームと言える。
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Yahoo ブログは9/1を持って各種編集機能を終了する。8/31と誤解している人が多いのは8月末が区切りだからなのだろう。まだ編集できるぞ!というブログ記事がポツポツあるのは誤解していた人たちだ。
ニュースでは自動車の自動運転を取り上げる頻度が減っている。メーカーがPRしている以上に考えなければならない条件が多く、自動運転の実現は限定的な範囲に留まるとされている。ボケ老人に運転させるよりはマシというだけであって、平均的なドライバーと比較しても自動運転AIの判断能力は低い。停電や台風の影響で信号が使えなくなると警察官が手旗信号で誘導することがある。一定のルールに基づいて稼働させる分には自動運転AIは機能するが、複雑な環境条件下で判断を求められた時には5歳児程度の知能にしか過ぎない。自動運転AIならば踏み間違いが起きないかといえば絶対にそんなことは無い。自動運転AIでも条件設定が悪ければ踏み間違いする。トヨタのPR動画を見ても夢のまた夢の世界という印象しかない。
日本よりも遥かに条件の甘いアメリカや中国やドイツでのテストも遅れている。IT界の巨人であるGoogleも未だに実用レベルの段階に達していない。ディープラーニング(学習AI)を搭載したAI自動車は道路事情を学習できているのか経過報告を楽しみにしているのだが音沙汰無しである。特許を取得するために中国共産党も莫大な投資をしているはずなのに音沙汰無し。ドイツは1994年にメルセデスが運送用トラックの自動運転化をPRしてから何も進んでいない。どの国もPR動画はしっかり作るのにテストドライブの段階から全く進んでいない。計画開始から25年も経過していたなら実用段階を終えていなければならない。公道での実用データから問題の有無を検証した結果、何を改良してきたのか消費者にアピールできるはずである。メルセデスはその段階に入っていないとおかしい。まだテストしているのか?
テレビのCMではAIを導入したサービスの普及を呼び掛けるものが増えている。経営効率を高めるみたいな文言が飛び交うだけで具体性は無い。AIを導入して何を判断するのやら中身のある話は聞こえてこない。生産ラインの管理はできそうだがAIを導入するほどの事でもない。在庫管理にしても単純作業なので人間の目視で済む。人間が考えるには複雑すぎて手間取るようなことをAIが補助することで効率性が上がる、というケースに該当する具体的な事例がほとんど出てこない。医者の診断をアシストする事例が紹介されていたが、あの程度の判断をAIに助けてもらわないといけないようでは医者としてセンスが無い。現実として信用できる医者が少ないので、患者からするとAIも医者もどちらも信用しづらいだろう。AIの進化が遅れていることもプログラムを設計する人間のセンスが無いからだ。何をどう解析すれば良いのかも解っていない。医者であり、なおかつシステムエンジニアであり、そしてずば抜けたセンスの持ち主がいて、初めて設計らしい設計が可能になる。そこまで優れた人材はノーベル賞クラスの人材しか存在しないので、IT企業では到底、高度なAIは設計できない。自動運転AIにしても社会の構造や自然環境の変化を理解していないと設計できない。社会学者と自然環境学者と運転手とシステムエンジニアの全ての能力を持ちつつ、ずば抜けたセンスの持ち主でなければ自動運転AIを設計できない。
世界中の自動車メーカーが日本のテレビで必死になって自動運転AIをPRするのは日本から情報を引き出そうとしているからだろう。私が陣頭指揮していれば1994年にスタートして2004年で実用段階までこぎつけている。それぐらいのスピードでやるべきことである。自動車メーカー各社は人間の事が解っていない。社内管理もできていない。人材がいないから社会環境や自然環境への対応が遅れている。自動車メーカーとIT企業が資本提携していること自体も遅い。他社の情報を得なくても三菱グループの人材だけで実現できる。それができないのは各社ともに組織を統制できていないからだ。欧米企業にしても。自動車メーカーの未来は暗いと言っておく。業界を牽引する人材が世界の何処にもいないのだから時間が掛かる。デザインからしてコピーが横行しているのだから人材不足が否めない。
『朝まで生テレビ』にオックスフォード大学出身の企業経営者デーヴィッド・アトキンソンが出演していた。番組内で「日本が高度成長を遂げることができたのは人口が増えていたからだ」と発言していた。人口の多い少ないは高度成長とは直結しない。オランダやオーストリアが中国よりも先進性を備えているのは頭がいいからだ。人口だけで高度成長できるのなら中国もインドもとっくの昔に超先進国と化している。イギリスが先進国たる地位を盤石にしたのも300年前のこと。その時代のイギリス人がずば抜けて頭が良く、センスも良かったからイギリスは世界の指導者になれたのだ。日本の近代化も高度成長も数人の天才が成し遂げたことであり、今は指導するリーダーがいないので経済も社会も低迷している。政治家には軒並みセンスが無い。自民党が政権を担おうと、民主党が政権を担おうと、実のところは大差ない。
日本社会がリーダー不足に陥ったのは共産党や社会党の影響である。日本で起業経営している経営者ならば優秀な人材が少ないことぐらい把握しているはず。どうしようもないので人間性に優れた学生を取るようになっている。10年前、20年前と比べると、中間管理職の務まる人材さえ不足し始めている。日本企業の人材を中国企業と韓国企業が引き抜いていたが、それも10年後には出来なくなる。プロジェクト管理者もいなくなっているからだ。対人関係の悪化は深刻で町内会やPTAなども解散している。人材を統制できるリーダーが街の中でも不足している。企業セミナーなどでコミュニケーション技法を学ぼうとする人間がいること自体が破滅的である。社内研修が人間教育を兼ねている企業もある。人格破綻者が上にいると下の人間は指導を受けることもままならない。アップルコンピューターは1970年代に社内でパワハラやセクハラが横行したことで、その当事者であるスティーブ・ジョブズを解雇した。1990年代になってスティーブ・ジョブズが復帰すると生え抜きの優秀な人材が去っていった。その後のアップルコンピューターは投資会社に変わった。今のアップルはクリエイティブ性が皆無である。他社のイノベーションを買うことしかしていない。
「何処に行けば優秀な人材がいるのだろうか?」
アメリカ政府が私に質問したことだ。
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美術展で渦中にある大村秀章愛知県知事が『朝まで生テレビ』に出演している。相変わらず朝生は議論になっていない。田原総一朗が頓珍漢なこともあるが、出演者にも社会経験が浅く、社会活動の実践に基づく知識を欠いている。大村県知事はトヨタモデルを例に出して生産性を向上させるために開発拠点の集積化を強調していたが、アメリカや中国と違って災害多発地帯である日本列島においては拠点の集積化が命取りになる。東京で直下型の大地震が発生した場合の損害は1000兆円規模になる。地方へ生産拠点を分散することで大災害から被る損害を軽減するしかない。
私は欧米企業やそれ以外の地域や国の企業経営者からもアドバイスを求められることもある。ヨーロッパ・北米・南米・オセアニアなどの環境条件は日本よりも複雑ではないので開発拠点を集約しても致命的な問題にはならない。しかし、今シリコンバレーで生じている産業スパイ問題のように、IT関連技術の開発拠点には中国やロシアなどの第三国から軍事スパイと産業スパイがひっきりなしに乗り込んでくる。シリコンバレーのあるカリフォルニア州の政治にまで干渉されている。米民主党が移民層の支持を取り付けてカリフォルニア州選挙で勝ち続けた結果、カリフォルニア州全体で見るとアメリカ人(特に白人)が追い出されて不法移民に占拠されている。アメリカの頭脳とも言えるシリコンバレーを乗っ取られかねない事態を受けて、今後のアメリカの開発拠点は分散化することを考えている。シリコンバレーの支配者と呼ばれるGAFA自体がスパイ企業だからだ。
カリフォルニア州で生じた問題を受けて世界各国も開発拠点の分散化に傾倒するだろう。頭脳や技術を集約すると、その地域に対して第三国からの不法移民が増えて内政干渉が起きてしまう。トヨタ自動車が愛知県に開発拠点を集約し過ぎることは非常に危ない。県知事からして何の頼りにもならないのだから、愛知県政の人材はたかが知れている。中国企業は開発拠点が無く、生産拠点だけ集約している。中国企業自体、国内では研究開発していない。日本の開発案件とアメリカの開発案件のレポートを受け取っているだけである。そのため、生産ベースの企業構造になっているので生産拠点を集約する方が効率性が上がる。日本とアメリカで5G通信の整備を止めると中国と韓国も止まっている。5G通信は世界中の科学者が健康上の被害を懸念しており、先行している中国の様子を観察しながら危険性の有無を調べている。ところがその中国が止めてしまったので物事が進んでいない。5Gレベルの高周波の電波を強い出力で放出すると周辺一帯を電子レンジの中にぶち込むようなものである。中国共産党が電磁シールドをどう設計するのか見世物になっていた。しかし、止まってしまった。
アメリカでは全く異なるプロセスで経済と社会の立て直しを進めている。メインテーマはトラブル対策であり、中国人や中国企業を排除しているのもスパイ活動をブロックしているからだ。ビザの発給も厳格化しておいた。日本国籍を持つ中国人でもアメリカへの入国審査は厳しくなっている。対外的に警戒網を敷くだけでなく、内部に侵入しているGAFAに対しても監視の目を強めている。ここのところ、GAFAからこれといって真新しいアクションが起こらないことも情報をブロックしてあるからだ。GAFAはAIアシスタント機器を販売していたが、これが盗聴器と化していてアメリカで深刻な社会問題になっている。AmazonやGoogleの従業員たちがユーザーの会話を盗聴・録音している事が発覚した。個人情報を盗むだけでなく、スパイ活動にも成りかねないので、アメリカ当局にGAFAの動きを監視するよう命じて置いた。AIアシスタント機器を手放すユーザーも増える傾向にある。
アメリカでは新しいリーダーシップ教育も始めている。それについては国家機密レベルの情報でもあるので教える訳には行かない。日本のメディアや日本企業の情報は格段に遅れている。災害列島と呼ばれる国なので広義において社会の取り組みは不可欠だ。九州豪雨ではまたしても佐賀県で冠水が起きている。甚大な損害が発生している。治水事業を前もってやっておかないから壊滅的な被害になる。ここ50年間の佐賀県政の災害対策の取り組みがどのように進められていたのかは国で調べさせるとして、過疎化が進んで税収が減少すると災害対策もままならない。洪水や土砂災害が多発する地域では他県からの移住も見込めない。洪水で床上浸水となると住宅が駄目になってしまい、一般家庭が被る損害としては致命的なものになる。有権者たちは選挙立候補者に対して強く災害対策の計画の策定を要求しなければならない。事が起きてしまってからでは破産する。一般家庭の破産が地方財政の破産に直結してくることを日本の政治家は感じていない。アメリカにも幼稚な政治家はいくらでもいる。地方や国を破綻させかねないのでリーダーシップ教育を刷新している。ハーバード大学では新たに2つの学問を教えることになる。1つは社会学で実践的な内容に基づいた教育になる。社会学は政治学のベースになる知識なので、社会学を専攻していない人間が政治学だけ学んでも政治家として辣腕を振るうことは無い。
海外メディアではGAFAやITに関して取り上げる頻度が低下している。情報量の比率が変化していることに気づけないようでは頭が悪い。いつまでもIT革命などと呆けたことを話しているのではないだろうな? アマゾンの森林火災のことでも世界が受ける影響を調べ始めている。机上の理論で考えるだけでなく、データに基づく監視が始まっている。データをどの様に取得するとそれが分析できるかは各国の研究機関のAI次第だ。地球規模の影響が出るのではないかと予想されている。そのようなこともあって環境工学の分野の研究は盛んになっている。アマゾンの森林が消失したことによって保水能力が低下しており、従来は森林の中に蓄えられていた水分が気化して世界各地に豪雨災害が生じるかもしれない。福岡県や佐賀県のように何度も洪水が起きているところではさらに大きな損害が発生する。その際にはIT設備なども全て死んでしまう。中国、インド、ブラジルのように国土面積の広い国でのIT整備が進むと気候にも影響が出る。それが自然環境を悪化させて社会基盤を崩壊させる大災害を発生させている。
地球という惑星のスケールは微々たるものだ。すでに限界は見えた。そこから逆算して新しい高度な学問が生まれている。『朝まで生テレビ』の議論になっていない議論は、今この瞬間に地球上で起きていることについて何も議論していないので、視聴するだけ時間の無駄だと言っておく。地球規模や宇宙規模の研究が始まり、同盟国のスパコンも活用している。やることだらけになっている。相変わらず中身のない議論を続けているテレビ朝日の連中は呑気だなと思った。君たちは何も勉強してないだろ?
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SNS上でTM NETWORKの話をする機会もこれが最後になるだろうから、TM NETWORKの音楽性のツボと言える話をあれこれと書いておこうと思う。
まず初めに、音楽関係のまとめサイトを見ても 管理者があまり音楽を聴いていないようで、ミーハーなネタばかり扱った内容が多い。内容といってもまとめサイトの内容は管理者が書いた記事ではなく、匿名掲示板の書き込みを抽出しただけなので、掲示板に書き込んでいる連中があまり音楽を理解してないということになる。TM NETWORKのスレッドではネタ的な話ばかりになっていて、音楽の方向性のような玄人よりの本格的な話で語られているのを見たことがない。まとめサイト自体がここ10年に定着した流行なので、管理者も若く、TM NETWORKのことをほとんど知らずに書き込みを抽出している。
ここでは本格的な内容とまでは行かないが、TM NETWORK時代の小室哲哉が何をしていたかポイントになる話をする。2000年以降にファンになった若い人は1980年代のポップシーンの事も知らないだろうから、2000年代のポップシーンや2010年代のポップシーンとの違いを踏まえつつ読んでみて欲しい。、
音楽業界関係者を唸らせたTM NETWORKの伝説的なエピソードがある。TM NETWORKの関連資料を読むと、コカ・コーラ主催『フレッシュサウンズコンテスト』に出場してグランプリを受賞したことがデビューの切っ掛けとされている。実はその少し前に小室哲哉はレコード会社各社に自作のデモテープを送付していた。大手レコード会社による争奪戦の末に最大手のソニーレコードと契約することが決まっていた。コンテストに参加したのは「コンテストの箔付け」のためにレコード会社が要請したものだった。TM NETWORKの箔付けと言われることもあるが事実はコンテスト側の箔付けである。
1983年6-8月の時点で小室哲哉がソニーの担当者と交渉し、「レコード会社のイチオシにして欲しい」との要望を受けたソニーが、グループ系列のEPICソニーを受け皿にすることで「イチオシにする」ことを了承した。ソニーのスカウト担当者を唸らせたのは8トラック16チャンネルをフル活用して録音された『1974』のデモテープだった。テープを再生したレコード会社の名うてのスカウトたちは「音がいくつ鳴っているのか解らない」とこぼすほどで、20年以上が過ぎてからも、当時の担当者らがその話をインターネット上で語るなどしている。インターネット総明期の1996-1997年には個人で作成したファンサイトなどがあり、ファンサイトの掲示板には音楽業界関係者たちもアクセスしていた。
1982年の時点で既に小室哲哉は音楽プロデューサーとして活動を開始しており、セリカ with ドッグというバンドのフルアルバムを制作している。そのセリカ with ドッグの業界向けパイロット版レコードをCD-Rに焼いたものが1997年頃までネット上で2万5000円で取引されていた。小室ブーム(globe人気)の最中ということもあって音楽マニアは最初期のプロデュースにあたるセリカ with ドッグのCD-Rを喜んで買っていた。デモ音源なども売られていたが、伝説の『1974』のデモテープだけはインターネット上での取引に挙がってきたことは無い。
1982-1985年の小室哲哉は、プロのアーティストでもやらない多重録音を駆使した複雑なサウンドをプロデュースしている。BOOWY時代の布袋寅泰がラジオ番組で「ライブで演奏できない曲を作る意味ないでしょ」と暗にTM NETWORKと小室哲哉を批判したことがある。これは誤解があって、コンサートでのライブ演奏では多重演奏を実現している。単純に人海戦術を用いて、小室哲哉と木根尚登のダブルキーボードに、小泉洋がシーケンサーを操作してサポートした。正しく言い換えると、ライブでは演奏できるけれど、音楽プレーヤーでは再生できない。これは音楽業界関係者の誰もが気づかなかったことなのだが、複雑な多重演奏されたサウンドはレコーダーを用いた「盗み録り」ができない。TM NETWORKの初期のコンサートを盗み録りした音源テープをいくつも聴いてみたが、まともに録音できている音源は1つたりとも存在しなかった。小室サウンドはテープレコーダーごときの録音分解性能を余裕で超えている。
TM NETWORKがプロデビューしたあとに正式な商品としてリリースしたレコードでは音が間引かれている。シングルやアルバムに収録されている『1974』もスペックダウンしてある。8トラック16チャンネルでフルレコーディングされた『1974』はレコード会社に送付したデモテープの中にしか存在しない。マニアはそれをとても聴きたがっている。小室哲哉が作成したデモテープがいくつも流出しているが、コンサート会場に足を運んでくれたファンに小室哲哉が直接プレゼントしたものである。FANKSサミットなどのイベント会場でもデモ音源をプレゼントしていた。しかし、『1974』のフルバージョンと思われるデモテープだけは何処からも流出してこない。仮に、入手できたとしても、通常のラジカセでは音を再生できないので、その音源の価値を理解することは無いだろう。音楽を聴くときは、使用されている楽器の数(トラック数)やシンセサイザーのチャンネル数を聴き分ける。8トラック16チャンネルだと、少なくとも20以上の音を重ねていることになる。音を重ねれば重ねるほど、音と音がくっついてしまい、その1つ1つの音の聴き分けが困難になる。20以上の音を用いて構築された『1974』はどんな風に聴こえるものなのか音楽マニアはそこに注目する。DRAGON THE FESTIVAL TOUR (日本青年館)のブルーレイ・ディスクに収録されている『1974』が限りなくそれに近い。
DRAGON THE FESTIVAL TOUR (山口市民会館)で演奏された『1974』は、山口県のローカルテレビ局のスタッフがコンサート会場で撮影し、同局の『TVビデオマガジン・スペシャル』にてテレビ放送されている。テレビ局のマイクで録音してテレビ放送しても音が潰れていた。『TVビデオマガジン・スペシャル』の当時の番組をパソコンに取り込んで、音をブーストして確認してみたが、シンセサイザーのチャンネル数を聴き分けることができない。プロの録音機器を用いて録音しても、テレビ放送した時点で音が潰れてしまっている。さらには、ファンの間でダビングする内に劣化コピーになってしまって音声の原形も崩れてしまう。ここに至って、TM NETWORKのサウンドを正常な形で楽しむには「コンサート会場に足を運ぶしかない」と結論づけられた。しかし、そこは女子中高生に絶大な人気を誇るTM NETWORKだ。コンサートチケットはプラチナ化していた。1985年まではチケットの入手は比較的可能だった。1986年以降は入手困難になった。ファンクラブの会員にならないとほぼ入手できない。
TM NETWORKのDRAGON THE FESTIVAL TOUR の音源テープ(コンサート会場で録音されたもの)をパソコンに取り込んで、フリーソフトを用いて音を増幅させてみたが、テープレコーダーで録音した音は、音と音がくっついてモヤモヤしている。擬音で表現してみると、伴奏がバウンバウンしている。ドラムやベースの音とシンセの音がくっついてしまい聴き取れない。超高性能マイクを用いないとTMサウンドは録音できない。素人が録音したテープは「歌」としてなら聴くことができる。音として聴こうとすると全く録れていない。DRAGON THE FESTIVAL TOUR のブルーレイ・ディスクを購入しても、普通のブルーレイ・プレーヤーに乗せて液晶テレビで再生しただけでは音が出力しきれていない。ハイレゾ対応イヤホンを接続してボリュームをMAXにしてようやく音が聴こえる。ブルーレイ・プレーヤーと一体型の液晶テレビで再生してみたが音が聴こえてこなかった。そのレベルの音楽を作るのが小室哲哉である。オーディエンスを驚かせてやろうという企みは面白いが、並の音楽再生機器では再生できないのだから、誰にも音の凄みが伝わっていない。
ここまでの話を読んで、小室哲哉は凄いことをやっていたんだ、となんとなく思えるようになってきたのではないかな?女の子のファンはこのレベルの話についてこれない。レコード会社のプロデューサ・クラスの人材でようやく通用するレベルの話。
シングルやアルバムでリリースした『1974』はスペックダウンしてある、と書いたが具体的に指摘するとシンセサイザーのチャンネル数を大幅に減らしてある。言うなれば、音を間引くことでラジカセでも再生できる音にしてある。1980年代はカセットテープをラジオカセットにセットして音楽を聴くのが主流だった。今の10代の子はカセットテープもラジオカセットも見たことが無いので想像しづらいかもしれない。音楽再生機器としては最低品質だったと言うしかない。テープの品質とスピーカーの品質によって音楽の質まで左右されてしまう。MP3などのデジタルデータで音楽を聴くようになってからは音楽の品質が左右されることは無くなっている。1980年代の音楽マニアたちは、少しでも高品質の音で聴こうと高額のPCMやDATを購入していた。音楽ソフト(レコードやCD、MP3などのデジタルデータ)を正常に楽しむには再生機器への投資を惜しんではならない。1980年代のTM NETWORKはラジカセで音楽を再生することを見越して音質をスペックダウンしてあるが故に、今になってTM NETWORKのアルバムをハイレゾ化しても、それほど際立って良化していない。ハイレゾ版の音源を購入しても素人には解らないと思う。誤解が無いように言っておくと、ハイレゾ版はCD音源よりも良化しているのだが、レコード音源と比較すると素人では解らない程度の良化しか感じられない。
1980年代のJ-POPはデジタル加工されたものが多く、ハイレゾ化には不向きな側面もある。AKB48のことをとやかく言う声があるが、君たちもそんなに言える立場ではないだろう。1980年代の世間一般的な認識では、BOOWYがギターバンドで、TM NETWORKはシンセバンドと認識されていた。しかし、レコードを聴くとBOOWYの方がテクノバンドっぽく仕上がっている。音の迫力を出そうと完成後に加工してあるのだ。TM NETWORKのレコードはあまり加工していない。そのため、レコードで比較するとTM NETWORKの音はおとなしく感じられる。安全地帯の『ワインレッドの心』はサウナ風呂の中でレコーディングしたのかと言いたくなるぐらい、加工し過ぎて変な音になっている。それをハイレゾ化してもハイレゾリューションサウンドに成らない。J-POPに見られる「音を増幅させる加工」については、前述のラジカセ対策(音が出難い)もあってのことなので、1980年以降で急激に増えている。AKB48とBOOWYでは音の加工の度合いに大差はない。他のバンドにしてもAKB48を笑える立場ではない。
TM NETWORKはコンサートになると音を何チャンネルも使用する。レコードに収録されている原曲がそのまま演奏されることは無く、すべてリミックスバージョンになっている。1984年当時のシーケンサー(自動演奏)では機材トラブルが起こりやすく、ソニーの指示でシーケンサーを使用せずに、事前にテープに録音しておいた音源を流してコンサートを行ったこともある。『ELECTRIC PROPHET』のタイトルで知られるファーストコンサートがそれである。小室哲哉が演奏するキーボード以外は全てテープ音源が流れていた。小室哲哉自身はサポートメンバーを加えて生演奏したいと主張したがソニーが許可しなかった。テープ音源を使用したというのに細かなトラブルが多発して同コンサートの映像と音源はお蔵入りした。『VISION FESTIVAL』に収録されてある同コンサートの映像は後日に録り直した音源に差し替えてある。『ELECTRIC PROPHET』のコンサート映像も、「完全な形で出してほしい」というファンの要望が絶えないが、無事に演奏している楽曲がたった2曲のみという散々なコンサートだった。半分以上は宇都宮隆が歌詞を間違えている。そのため、音源を差し替えて口パク映像になってしまった。
同コンサートの音源(パルコの実際の音源)を聴くと、テープを流しているだけの伴奏部分は音量が小さく、小室哲哉の演奏パートだけが浮いた感じになっている。差し替えた音源では全てのパートの音量を合わせてある。小室哲哉にとっては不本意なコンサートだったようで、追加公演として行われた1985年2月10日のELECTRIC PROPHET (広島郵便貯金会館)ではサポートメンバーを加えて構成を変えてある。ラジオライブとして収録されてあり、3回行われた同コンサートの中では唯一ライブ音源が放送されている。セットリストにはニューアルバム『CHILDHOOD'S END』の楽曲が入っているので先の2公演とは内容も変わっている。
1985年9月27日から始まったDRAGON THE FESTIVAL TOUR以降は、メンバーがソニーの意向に反対して、シーケンサーを使った生演奏のコンサートを行っている。『1974』は広島県民文化センターの公演からシンセサイザーの使用チャンネル数が増えている。伝説の8トラック16チャンネルの『1974』に近づいてきた。デビューコンサート(1984年6月18日)の『1974』はコンサート映像が公開されているものの、音源はレコード音源に差し替えられていた。ファーストコンサート(1984年12月5日)の『1974』もコンサート映像は公開されているものの、音源はスタジオで録り直した音源に差し替えられていた。そして、
音楽や音についての理解が進むにつれて、正確に音楽を再生することがとても難しいことに気づかされる。そのことを痛烈に感じさせてくれたのが小室サウンドだった。小室サウンドという言い方をすると、1990年代のダンスミュージックを思い出す人が多いかもしれない。1980年代と1990年代では小室サウンドの指し示す内容が違う。小室哲哉の仕事量はデビュー当初から膨大で、精神的なタフさは並大抵のものではない。オーディエンスを圧倒しようとするエネルギーに満ち溢れていた。あの不倫釈明記者会見においても、精神的に折れているようには見えなかった。まだ、第一線でやれるエネルギーを持っている。小室哲哉に関しては何も問題ない。宇都宮隆のボーカルがすっかり枯れてしまったことがTM NETWORKの終焉だった。TM NETWORKのファンに対しても、小室サウンドのファンに対しても、
1980年代には再生できなかった小室サウンドをようやく再生できる時代になった。音楽ソフトを正常な形(アーティストが意図した形)で再生するのが難しいので、音楽ソフトの評価自体も曖昧なものになりがちで、音楽専門雑誌の記事を読んでみても小室サウンドの真髄を解説した記事は無かった。デビュー当時の雑誌の記事はどれもアイドル扱いである。1980年代の小室サウンドは同時代の音楽プレーヤーでは再生できないオーパーツと言える。時代を超えて、2020年代に突入すると小室サウンドの完全再生が可能になった。それこそまさに、2025年の未来からやってきた音楽バンドだった。1984年のTM NETWORKデビュー当時のバンドコンセプトは、「2025年の未来の世界からタイムマシンに乗って現代に現れた音楽ユニット」というものである。2025年の音楽プレーヤーでなければ再生できないのだから、2025年の未来からやってきたというテクノロジーレベルの話はあながち誇張ではない。
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東京都の空間放射線量の測定について測定場所を追加してもらいたい。従来は自然環境の空間放射線量を測定するために人口建造物の少ない場所を選んで測定していた。大気中に飛散している放射性物質の分量を調べるのであれば従来の方式でも構わない。しかし、都心部に住む住人の健康を守るには従来の方式では物足りない。人口建造物の内部に取り込まれている放射性物質が存在することを踏まえ、都心部でも空間放射線量を測定しておいた方が良い。予期せぬところにホットスポットが潜んでいる。
YouTuberの1人が東京とソウルの繁華街で空間放射線量を測定している。ソウルが若干上回っているが、渋谷センター街で測定した空間放射線量が160ナノシーベルト/hもある。東京都の自然環境下で測定した空間放射線量は35ナノシーベルト/h。3.11以降、22ナノシーベルト/hから35ナノシーベルト/hに上昇したままだ。この程度ならば自然環境の放射線量なので人体に影響しない。気掛かりなのは渋谷センター街で測定している数値が一貫して160ナノシーベルト/h前後もあることだ。東京都の数値としては異様に高い。
人口建造物の多い場所では空気の流れも違うのでビルの谷間に放射性物質が流れ込みやすくなっているのかもしれない。あるいは人口建造物の材質の中に放射線を放出する物質が潜り込んでいることも考えられる。011年以前であれば東京都の放射線量はソウルの放射線量の1/10にすぎななかった。それが同水準にまで上昇している。人口建造物が密集する場所で空間放射線量が上昇する現象を研究者たちに調査してもらいたい。
空間放射線量を測定する意味は自然環境に異常が生じていないか調べるだけでなく、人体に影響するレベルの放射線量が生じていないかを監視する意図がある。日本全国の放射線モニタリングポストは大気中の物質が自然に降下する場所を選んで設置されている。そのため、人口建造物が集中する場所を避けている。高層ビルが乱立する場所やセンター街のような繁華街でも空間放射線量を1度測定しておいた方が良い。なぜ、センター街の空間放射線量が高いのか原因を突き止めるように。
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