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自分にとって、本当に「憧れの人」がいたとする。
そしたら、もちろん近付きたい。
仲良くなりたい。
でも、自分にはそれができないんだと気付いた。
なぜか。
輝いている「憧れの人」は
いつも高いところにいて、
到底、自分の手が届かない。
そんな気がする。
何より、自分のみっともない部分を知られたくない。
憧れの相手には嫌われたくない。
しつこい、なんて思われたくない。
結局、気楽に仲良しになんてなれないんだ。
過去に、そういうことが
たくさんあったように感じる。
今だって、男女や年齢に関係なく
会いたい人はいくらでもいるけれど
連絡さえもしてはいけないように思う。
***
今まででいちばん憧れた人。
自分が大学生のときに身近な場所で出会った。
正確な年齢は知らないけれど
自分よりはいくぶん年上。
かっこいいというより
落ち着いたかわいらしい外見。
優しい声と話し方で
とても穏やかな、柔らかい雰囲気の人。
それでいて、仕事はテキパキとこなしている。
けがれがない。
無邪気さも見えた。
私は少しでもいいから近付きたいと思った。
少しでも親しくなりたいと。
その後、メールができるまでの間柄になった。
いちおう住所も知っている。
けれど、そうなったころには
もう会う機会などは全くなくなった。
やがてすぐに、私は人生を急下降していくことになる‥。
今はこの「憧れの人」とは何も関わりがない。
連絡したくても、二度とできない。
相手におかしく思われるのはイヤだから。
本当は今でも親しくいたいのかもしれない。
だって、その人からの便りを読み返したら
あまりに切なすぎる。。
音信は不通のまま。
遠い、遠い
あこがれのひと。
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