成田好三のスポーツコラム・オフサイド

スポーツ全般をテーマに新たな視点からスポーツの面白さや様々な課題に焦点を当てたコラムサイト。無料メルマガも配信中です。

全体表示

[ リスト ]

□読売社説、原発は「潜在的な核抑止力」―新聞寸評
 
 新聞の社説なんて、お飾りのようなものです。新聞社の中枢にいる論説委員が討議したうえで担当委員が執筆する社論だなんていっても、たいていの社説は、毒にも薬にもならない、中途半端な内容しか書かれていません。建て前は立派だが中身は貧弱で、読むに耐えないシロモノ、それが社説というものです。だから、熱心な定期購読者だって、毎日のように社説を熟読する人などいません。
 
 ところで、下記の読売社説だけは違います。原発推進論者も、原発反対論者も、その中間にある立場の人も、原発について意見が決められないでいる人も、この読売社説だけは、読んでおくべきです。
 
 新聞社のホームページ上では、記事は1週間前後で消えてしまいます。記事は、上書きされるか、削除されてしまいます。社説も同様に扱われており、この社説もいまは読売のホームページでは読むことができません。
 
 どうしても読みたければ、読売の有料オンライン読者になりか、図書館にでも出向いて当日の新聞を捜すか、縮刷版を閲覧するしかありません。ネット上でもこの社説を読めるようにすべきと考えました。特に、文末の『原子力技術の衰退防げ』の項は、原発について考えるすべての人が読むべきだと考えます。公称1000万部の発行部数を誇る日本を代表する新聞のいう、「潜在的な核抑止力」がこれなのですから。以下が9月7日付け読売社説です。(2011年11月28日記)
 

■エネルギー政策 展望なき「脱原発」と決別を 再稼働で電力不足の解消急げ(9月7日付・読売社説)
 
 電力をはじめとしたエネルギーの安定供給は、豊かな国民生活の維持に不可欠である。
 ところが、福島第一原子力発電所の事故に伴い定期検査で停止した原発の運転再開にメドが立たず、電力不足が長期化している。
 野田首相は、電力を「経済の血液」と位置づけ、安全が確認された原発を再稼働する方針を示している。唐突に「脱原発依存」を掲げた菅前首相とは一線を画す、現実的な対応は評価できる。
 首相は将来も原発を活用し続けるかどうか、考えを明らかにしていない。この際、前首相の安易な「脱原発」に決別すべきだ。
 
 節電だけでは足りない
 
 東京電力と東北電力の管内で実施してきた15%の電力制限は、今週中にすべて解除される。
 企業や家庭の節電努力で夏の電力危機をひとまず乗り切ったが、先行きは綱渡りだ。
 全国54基の原発で動いているのは11基だ。再稼働できないと運転中の原発は年末には6基に減る。来春にはゼロになり、震災前の全発電量の3割が失われる。
 そうなれば、電力不足の割合は来年夏に全国平均で9%、原発依存の高い関西電力管内では19%にも達する。今年より厳しい電力制限の実施が不可避だろう。
 原発がなくなっても、節電さえすれば生活や産業に大きな影響はない、と考えるのは間違いだ。
 不足分を火力発電で補うために必要な燃料費は3兆円を超え、料金に転嫁すると家庭で約2割、産業では4割近く値上がりするとの試算もある。震災と超円高に苦しむ産業界には大打撃となろう。
 菅政権が再稼働の条件に導入したストレステスト(耐性検査)を着実に実施し、原発の運転再開を実現することが欠かせない。
 電力各社が行ったテスト結果を評価する原子力安全・保安院と、それを確認する原子力安全委員会の責任は重い。
 運転再開への最大の難関は、地元自治体の理解を得ることだ。原発の安全について国が責任を持ち、首相自ら説得にあたるなど、誠意ある対応が求められる。
 野田首相は就任記者会見で、原発新設を「現実的に困難」とし、寿命がきた原子炉は廃炉にすると述べた。これについて鉢呂経済産業相は、報道各社のインタビューで、将来は基本的に「原発ゼロ」になるとの見通しを示した。
 
 「新設断念」は早過ぎる
 
 代替電源を確保する展望があるわけではないのに、原発新設の可能性を全否定するかのような見解を示すのは早すぎる。
 首相は脱原発を示唆する一方、新興国などに原発の輸出を続け、原子力技術を蓄積する必要性を強調している。だが、原発の建設をやめた国から、原発を輸入する国があるとは思えない。
 政府は現行の「エネルギー基本計画」を見直し、将来の原発依存度を引き下げる方向だ。首相は、原発が減る分の電力を、太陽光など自然エネルギーと節電でまかなう考えを示している。
 国内自給できる自然エネルギーの拡大は望ましいが、水力を除けば全発電量の1%に過ぎない。現状では発電コストも高い。過大に期待するのは禁物である。
 原子力と火力を含むエネルギーのベストな組み合わせについて、現状を踏まえた論議が重要だ。
 日本が脱原発に向かうとすれば、原子力技術の衰退は避けられない。蓄積した高い技術と原発事故の教訓を、より安全な原子炉の開発などに活用していくことこそ、日本の責務と言えよう。
 
 原子力技術の衰退防げ
 
 高性能で安全な原発を今後も新設していく、という選択肢を排除すべきではない。
 中国やインドなど新興国は原発の大幅な増設を計画している。日本が原発を輸出し、安全操業の技術も供与することは、原発事故のリスク低減に役立つはずだ。
 日本は原子力の平和利用を通じて核拡散防止条約(NPT)体制の強化に努め、核兵器の材料になり得るプルトニウムの利用が認められている。こうした現状が、外交的には、潜在的な核抑止力として機能していることも事実だ。
 首相は感情的な「脱原発」ムードに流されず、原子力をめぐる世界情勢を冷静に分析して、エネルギー政策を推進すべきだ。

閉じる コメント(1)

顔アイコン

激しく同意。
TBさせていただきます。傑作。

2011/12/24(土) 午後 4:22 憲坊法師

開く トラックバック(2)


よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
10/31まで秋の行楽キャンペーン実施中
抽選で150,000名様に当たるチャンス!
マツモトキヨシで期間中何度でも使える
100円引きクーポン<Yahoo! JAPAN>
衛生対策製品クレベリンの姉妹ブランド
クレベ&アンドハンドジェルが新登場
今だけ。お試しキャンペーン実施中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事