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やっぱり生き埋め処分だったんだ―新聞寸評
□韓国、埋却処分で環境汚染の懸念 家畜の口蹄疫被害
【ソウル共同】家畜の口蹄疫感染が過去最大規模で広がっている韓国で、埋却処分地の管理がずさんなために、土壌や地下水の汚染など新たな被害が懸念されている。韓国政府は全国約4千カ所に上る埋却処分地の実態調査に乗り出した。
韓国農林水産食品省によると、10日までに処分された牛や豚などの家畜は計320万頭を突破。これらの埋却処分地で穴の底や周辺に敷かれたビニールが破れ、家畜の体液が地中に染み出すケースが続出。処分地の中には河川から約10メートルしか離れていない所もあり、環境汚染への不安が高まっている。
同省関係者によると、家畜は通常、殺処分した上で埋却するが、今回は対象の家畜が多すぎたため、生き埋めにする場合も多かったという。その際に家畜が暴れ、ビニールが破れた可能性が高いとしている。
また、埋却処分地は周辺に河川や地下水のない場所を選ぶのが原則。だが、同関係者は「時間に追われて適した場所を十分に探せず、(口蹄疫の)発生場所の周辺に埋められた事例が多い」と話す。
専門家は、土壌が汚染されれば炭疽(たんそ)などの感染症が発生しかねないと指摘。汚染された地下水を飲めば、腸チフスや食中毒にかかることもあるという。(共同通信、2月10日配信)
■巨大な穴に向かって進む生き物の群れ
ヘリコプターから見下ろした映像だ。山の中に牛舎か豚舎らしい白くて長い建物がある。建物からやや下がったところに、土を大量に掘り出してつくられた巨大な穴がある。建物と巨大な穴の間には土の道のようなものができている。そんな道のようなルートを、白い生き物らしきものが列をなして動いていく映像はズームアップしないので、生き物らしきものが何なんだかは、分からない。映像はまた、生き物らしきものの行き先も追いかけない。映像はそこで終わった。
数日前か1週間ほど前、NHK・BSが流した韓国・KBSのニュース映像だ。韓国で蔓延する口蹄疫関連のニュースだから、生き物らしきものが牛か豚であることは、すぐ分かった。しかし、彼らは何のために何処に移動させられているのかは、すぐにはのみ込めなかった。
おそらくそうなんだろう。そうに違いない。そう思ったが、同時通訳者もNHKのキャスターも、筆者の疑問には答えてはくれない。日本の新聞やTVなど主要メディアも、牛や豚が生き埋め処分されているなんていう話は教えてくれなかった。
上記の記事を読んでようやく確信した。やはりあの映像は、牛や豚を生き埋め処分にする現場の映像だったんだ、と。記事にはこう書いてある。
「同省関係者によると、家畜は通常、殺処分した上で埋却するが、今回は対象の家畜が多すぎたため、生き埋めにする場合も多かったという。その際に家畜が暴れ、ビニールが破れた可能性が高いとしている」
以前、もう10ほど年前だろうか。英国で口蹄疫が蔓延した際には、英国政府は軍隊を動員して丘陵地帯に長大な穴を掘らせ、そこに落とした大量の牛や豚に重油か軽油をかけて燃やした。BBCは丘陵地帯の穴から燃える赤い炎と黒煙は何ヵ月も続いたと、映像とともに伝えていた。
記事にある通り、韓国では300万頭以上の牛や豚が処分された。それでも口蹄疫の蔓延は止まらない。あの映像にKBSはどんなコメントを添えたのだろうか。(2011年2月12日記)
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