成田好三のスポーツコラム・オフサイド

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 8月に行われるヘルシンキ世界陸上の選手選考で、日本陸連がまたも醜態をさらした。高橋尚子が落選したアテネ五輪・女子マラソンの選手選考では、曖昧な選考基準が批判されたが、今回は自ら設定した選考基準を無視して派遣選手を、いったんは決定した。落選した選手側からの抗議を拒否する態度を取っていたものの、新聞などメディアから選考基準と選考結果の矛盾点を指摘されると、当初の決定を取り消し、新たな選考基準を設けて選考をやり直すという、ドタバタ劇を演じている。

 陸連のドタバタ劇のきっかけとなった、当初の選考を簡単に説明するとこうなる。陸連が昨年10月に公表した選考基準では、世界陸上の参加標準記録A(A標準)を突破し日本選手権に入賞した選手を、B標準突破で日本選手権優勝の選手より優先して選考するとしていた。しかも「同一種目ではこの優先順位は覆らない」とまで明記している。

しかし、男子10000メートルでは、A標準突破し日本選手権2位の大森輝和選手(くろしお通信)を選ばず、B標準突破で日本選手権優勝の三津谷祐(トヨタ自動車九州)を選考した。陸連は当初の選考に関して、「日本選手権を重視した」と説明しているが、選考基準にはそうした文言は一切書かれていない。

 実際の選考が、選考基準に従って行われないならば、世界陸上を目指す選手(監督、コーチ)は何を目標に設定していいか分からなくなる。陸連の当初の選考は、理不尽この上ない話である。しかし何故、陸連はこうした理不尽な選考を行ったのか。その背景には、陸連だけでなく日本の競技団体がもつ、時代遅れで間違った「共通認識」がある。

 競技団体やそこに属する幹部は、アスリート(競技者)に対して絶対的な権力をもち、アスリートは彼らの恣意的な決定に対しても絶対的に従わなければならない「下僕」であるという考え方である。つまり、競技団体や幹部は指導者、教育者であり、まだしっかりとした考え方が身に付いていない、未熟者であるアスリートを正しい道に導くべき存在である、というものである。戦前の軍国主義教育の時代から続くこの考え方はいまも、スポーツ界に根強く残っている。

 しかし、現実のスポーツは彼らの時代錯誤の考え方とはまったく逆のものになった。スポーツの「主役」は競技するアスリートである。そして、アスリートのパフォーマンスを楽しむファンである。競技団体やその幹部は、アスリートを支え、アスリートとファンの仲立ちをする「サポーター」である。

 この関係性は、ドイツW出場を決めたサッカー日本代表に端的に表れている。日本代表が強くなれば、多くのファンを引き付ける。そうなると多くの資金を提供するスポンサーが出現する。競技団体である日本サッカー協会にはより潤沢な資金が集まる。その資金を日本代表の強化につぎ込めば、日本代表はさらに強くなって、もっと多くのファンを呼び寄せ、さらに多くの資金をスポンサーから集めることができる。

こうして「拡大再生産」された資金は、Jリーグなど国内サッカーの強化と、次の若い世代への普及にも使われる。日本代表によって獲得されたファンは、Jリーグのファン層を広げていく。現代スポーツは、こうした循環関係の成立によって維持、発展していくものである。

 極論すると、競技団体やその幹部こそ、彼らの考え方とは逆に、アスリートとファンの「下僕」なのである。

 陸連は、アスリートとファン、そして両者を仲立ちする競技団体という関係性をまったく理解していない。昔ながらの「上意下達」の精神が支配する世界である。逆に言えば、そうでなければ自ら設けたルールを自ら破って恥ないということなどあり得ない。

 今年の日本選手権は6月2日から4日間、東京・国立競技場で行われた。スタンドは空席が目立つどころではない。ほとんど観客が入っていない。アテネ五輪ハンマー投げ金メダルの室伏広治、100・200メートルで9秒台、19秒台を狙う末続慎吾、エドモントン世界陸上銅メダルの400メートルハードル・為末大、女子マラソンでは、高橋、アテネ五輪金メダルの野口みずき――といった「スター」の存在を、陸連はまったく生かしていない。

 陸連は、まともな選手選考ができないだけではない。陸上競技をマネージメントすることもできない。できないならば、優れたマネージメント能力をもつ専門家、専門集団に大会運営を任せればいいのだが、それもしない。旧態依然たる大会運営を続けている。

室伏や高橋、末続などのスター集団を擁する競技団体に資金が集まらず、国内最高峰の大会である日本選手権に観客が来ないという実態は、陸連と陸連関幹部の無能力と職務怠慢の結果に他ならない。時代錯誤の陸連幹部は即刻総退陣し、現代のスポーツのあり方を理解できる次の世代に権限を渡すべきである。(2005年6月20日記)

 ■野球ファンを見くびっている 元野球ファン・石橋 広

 ナベツネ氏は全く野球ファンを見くびっております。私もかつては野球をやっていたし大好きでした。今はTVを見る気にもなりません。巨人軍が強かったころは、観衆はその醜悪な舞台裏をのぞく機会はなかったし、舞台に満たされさえすればそれでよかった。ところが見るに耐えない舞台になっていらいらしているところに、突然その醜悪な舞台裏が見えてしまい、さすがのひいき筋も目が覚めたのでしょう。

 ジャイアンツが優勝すると景気もよくなるとか、アンチジャイアンツファンもジャイアンツファンのうちと言うような、思い上がったジャイアンツファン(この種の人間を代表して)が日本を悪くしている、と私は常々考えておりました。彼はお金の力で何とでもなると今でも信じているのかもしれませんが、どんなファンであろうとも、彼のようなごうまんな姿を目の当たりにして、なおファンでいようとする人間は限られてくるでしょう。そんな人間を担ぎ上げるしかない組織も、先はないような気がします。    
 ■球界全体に悪影響が 大石 祐一

渡辺氏の球界復帰に私も反対です。渡辺氏の復帰で巨人に悪影響を与えることについては、何の問題もありません。でも球界全体に悪影響を及ぼすとすれば問題です。これは、渡辺氏のごり押しで、おそらく、読売内部、巨人軍内部でも反対の声は多いのではないかと思っています。

 ■NHKは「渋谷の郵政省」 hiroshi nakamura

 ナベツネ氏の再登場を、いわば時代錯誤とする論に賛成します。一方、このままプロ野球が衰退するのであれば、実に残念です。サッカーがあるではないか、と言う意見があるかもしれませんが、色々な選択肢から好きなスポーツを選びたいので、ここはファン、選手、意欲のある経営者などが知恵を出し合って、プロ野球復活をはかって欲しい。

 NHKについては海老沢氏の問題だけでなく、業界では以前から渋谷の郵政省と受け取られてきた実態があり、マスメディアとして、あまりにもうさんくさいことに国民大衆が気づいてきたことによる点も多々あるように思う。このあたりBBCとの違いを研究してみると、日本の(国民も含めて)特別な性格・性質があるように思えてならない。

※総合コラムサイト・メールマガジン「萬晩報」(http://www.yorozubp.com/)に寄稿したコラム「ナベツネ氏とNHK・海老沢氏の類似性―負のイメージを一身に背負い込んだ絶対的権力者―」に対して、読者からメールで寄せられた意見、感想等の一部をまとめたものです。

 ナベツネ氏こと渡辺恒雄・読売新聞グループ本社会長が、10カ月ぶりに球界に復帰する。昨年8月、ドラフト候補選手に対するスカウトの裏金提供が発覚したことで、読売巨人軍オーナーを辞任した渡辺氏だが、7日の株式会社・読売巨人軍の決算取締役会で、代表取締役会長に就任することが内定した。23日の株主総会と取締役会で正式決定する。

 渡辺氏にしてみれば、開幕からセ・リーグ最下位を独走する成績不振、人気面でも東京ドームの観客席が埋まらず、TV視聴率も下がる一方という、巨人軍の惨たんたる現状から、再び球団経営と球界運営の陣頭指揮を執る決意を固めたのだろう。

 球界復帰に当たり、渡辺氏は「巨人軍は今歴史的な危機を迎えています」で始まるコメントを発表した。コメントの中で渡辺氏は、巨人あってこそのプロ野球という信念と球界建て直しは自分しかできないという自負心を強く表している。

 しかし、渡辺氏の球界復帰は、球界のためにも、巨人軍のためにもならないことは、明らかである。

 その理由は、渡辺氏が信奉し、推し進めてきた、巨人軍が絶対的存在であることを前提にした、プロ野球のビジネスモデルが、昨年の球界再編騒動によって、既に破綻してしまったからである。

 巨人軍だけが圧倒的な実力と人気をもち、他球団は巨人人気のおこぼれをあずかって存続するというビジネスモデルは、球界再編騒動によって、ファンからそっぽを向かれてしまった。

 さらに、渡辺氏は、球界再編騒動の過程で、「たかが選手――」などの言動により、古い体質の球界と巨人軍の「負のイメージ」を、一身に背負ってしまったからである。球界と巨人軍における絶対的権力者であるがゆえに、そうならざるを得なかった。

 今シーズンのプロ野球人気は、本当に低迷しているのか。一概にはそうは言えない。開幕から快進撃を続けるロッテ、福岡を中心に熱いファンをもつソフトバンク、北海道の新天地で人気者・新庄剛志を擁する日本ハム、相変わらず熱狂的ファンがいる阪神などの球団は元気である。

 球場入場者数は、昨シーズンまでの「サバ読み」数字を「実数に近い」数字に改めたから、統計的な数字は減少している。しかし、実質的には球場に多くの観客を集める元気な球団が多い。交流戦では、パ・リーグの球場に熱い声援が起きている。

 しかし、巨人人気の低迷だけは、明らかである。昨年まで、全試合「満員御礼」の大本営発表を続けてきた東京ドームは、対戦相手によっては空席が目立っている。

 観客動員数以上に、TV視聴率の低下が著しい。細かい数字を挙げるより、象徴的なランキングがある。朝日新聞が毎週木曜の紙面に載せている「TVランキング」(視聴率ベスト20)で、5月9日から29日まで3週間の番組を確認してみた。3週間ともプロ野球中継は皆無である。プロ野球中継といっても、視聴率を稼げるナイター中継は、ほとんどすべて巨人戦だから、これまで夜のゴールデンアワーのドル箱番組だった巨人戦がランキングからすっかり消えたことになる。

 既に、巨人戦は夜のゴールデンタイムを席巻する超優良ソフトではなくなった。巨人が日曜夜の、主催試合の開始時間を繰り上げたのは、読売の兄弟会社である日本テレビが、日曜の巨人戦夜9時以降は放送したくなかったからである。

 球界と巨人軍における渡辺氏は、職員の相次ぐ不祥事の発覚と、幹部役員のお粗末な対応から、組織の屋台骨を揺るがすほどの受信料不払いを招いた、NHK前会長、海老沢勝二氏と同じ立場にある。

 海老沢氏も、NHKという巨大組織における絶対的権力者であるがゆえに、NHKの負のイメージを一身に背負うことになったからである。

 NHKの受信料不払いは今も増えているが、6月2日のNHKの発表によると、4〜5月の増加率は鈍化してきた。その理由について、橋本元一会長は「視聴者に我々の改善努力を受け止めていただけたのかなと思っている」と語っているが、橋本氏が口に出せない、もっと重要な理由がある。

 辞任によって海老沢前会長がNHKの「釈明特番」にも他のメディアにも露出しなくなったからである。視聴者は、海老沢氏の釈明の良し悪しについて判断していたのではい。度重なる不祥事とお粗末な対応を続けるNHKの「負のイメージ」の象徴として、海老沢氏をとらえてきたからである。だから、海老沢氏が特番に出演するたびに、受信料不払いは増え続けてきた。

 交流戦の実施によって盛り上がってきたプロ野球で、球界と巨人軍の負のイメージを一身に背負った渡辺氏が球界に復帰し、辞任前と同様に権力を行使し、メディアに露出たらどうなるか。結果は、あれこれ分析する必要のないほど明らかである。(2005年6月8日記)

 野球は投げたり打ったり走ったりするだけの単純な競技ではありません。高度な「だまし」のテクニックを駆使して闘う競技です。プレーの原点である投手と打者との対決にしても、互いに読み合い、弱点を突き合って戦います。

 そのことを北海道日本ハムファイターズの新庄剛志(登録名・SHINJO)が、改めて教えてくれました。

 新庄がものの見事に「だまし」を演じた舞台は、5月31日、札幌ドームで行われた対読売巨人軍戦でした。

 3ー3で迎えた6回表、日本ハム無死満塁のピンチの場面でした。ここで強打者のタフィ・ローズが打席に立ちました。ローズの打球はドームの天井をかすめるかのように、右中間深くに飛んでいきました。

 ここから、新庄の一世一代の「だまし」のテクニックを再現してみます。センターの新庄は右中間方向に打球を追いかけ、フェンスに張り付いて捕球態勢に入りました。

 それと同時にライトの稲葉篤紀がセンター方向に大きく回り込みました。打球は新庄のグラブのはるか上、札幌ドームの高いフェンスの上段に当たり、稲葉が回り込んだ方向にはねかえってきました。

 一方、巨人軍の走者の動きはこうでした。三塁走者・仁志敏久はタッチアップ態勢から、打球のフェンス直撃を確認して本塁に還りました。仁志のプレーに問題はありません。打球がフェンスに直撃しようと、新庄のグラブに納まろうと、仁志の本塁生還には何の支障もなかったからです。あわてて飛び出す必要のない場面でした。

 だまされたのは二塁走者・清水隆行でした。楽々本塁に還れるはずの清水は新庄が捕球態勢に入ったのを見て、二塁ベースに戻り、打球のフェンス直撃を確認して三塁に走りました。

 その時、稲葉は大きくセンター方向に回り込んでいましたから、清水は三塁で封殺される可能性すらありました。

 そうなれば、ローズの本塁打性の大飛球は「ライトゴロ」、仁志の生還は「ライトゴロ」の間の生還ということになるところでした。

 さすがにそこまではうまく事は運びませんでしたが、プレー後、フェンスに張り付いたままの新庄をTVカメラが大写しにすると、「してやったり」の表情が画面に映し出されました。

 新庄の「だまし」は鮮やかなまでの成功を収めました。

 新庄の「だまし」は、ある特殊な前提がなければ成り立たないテクニックです。それは、新庄が並外れた能力をもつ外野手であるということです。

 味方もその実力を認め、相手チームも新庄の守備範囲の広さや捕球能力、正確で速い返球能力を恐れているということです。守備における新庄の実績とイメージが相手チームにしみこんでいるわけです。

 そうでなければ、あの場面で、巨人軍の選手(コーチ)の中で新庄に最も近い位置にいた清水がだまされるはずはありません。

 新庄の「だまし」でもう一つ注目すべきことがあります。あのプレーは新庄の個人プレーではなく、ライトの稲葉との連係プレーだったということです。

 新庄が偽の捕球態勢をとっても、フェンス直撃の打球が誰もいないセンター方向に転がれば、二塁走者どころか一塁走者まで還ってきてしまいます。チームにとっては、とんでもないボーンヘッドという結果になってしまいます。ですから、新庄の偽の捕球態勢と稲葉のセンター方向への大きな回り込みは「1セット」のプレーということになります。

 新庄ほどの外野守備の名手が、捕球出来ないと分かっている打球をフェンスに張り付くほど追いかけることはありません、そんな打球は、無理に追わず打球の跳ね返りを待つのが常識です。

 あのプレーが日本ハム外野陣による事前に準備されたプレーならば、トレイ・ヒルマン監督は相当な策士ということになるでしょう。年間に何度も試みることなど考えられないプレーをあらかじめ準備していたならば、相当なものです。

 しかし、事前に準備されたプレーであっても、あのプレーは新庄の存在なしにはあり得ないものでした。新庄の実力とイメージ、それに卓越した「演技力」が必要になるからです。

 あのプレーを見せられた後、日本ハムと対戦するチームは新庄の外野守備にさらに頭を悩ませることになるでしょう。偽の捕球態勢か、本物の捕球態勢なのか――。ゲームを分ける重要な場面で判断に迷いが生じた相手はさらに苦しむことになります。

 ところで、あのプレーに関して、生中継したTV局のアナウンサーも解説者も、何の言及もありませんでした。翌日の新聞も、プレー自体を無視するか清水の「走塁ミス」で片づけていました。

 長年プロ野球を見続けていても、そうめったには見られないプレーをまったく評価しない野球解説者や野球記者とはいったい何者なのでしょうか。面白いプレー、価値のあるプレーを評価するのが彼らの本来の役割であるはずです。しかし、現実の彼らは、野球の「目利き」ではないようです。(2005年6月5日記)

 プロ野球開幕以来、東北楽天イーグルス(楽天)が連戦連敗街道をまっしぐらに突き進んでいます。交流戦に入っても、その勢いはとまりません。

 超弱体球団・楽天に関して、スポーツライターの浜田昭八氏が5月23日付の日経・スポーツ面のコラム「選球眼」(見出し「田尾監督、まず補強を勝ち取れ」)で、「敵と戦う前に、まず補強をためらう味方のフロントと戦わねばならぬ」と書いています。

 まさに正論です。浜田氏の指摘の通り、楽天が負け続ける理由は、田尾安志監督の采配ではなく、他球団に比べ戦力が極端に劣っているからです。

 勝率だけでなく、楽天は打撃、守備部門などすべてのデータがダントツで12球団中、最下位の数字を示しています。

 楽天は24日の中日戦でようやく10勝目を挙げました。その戦力からすれば、むしろ早い時期での2桁勝利達成といえるでしょう。それほど他球団に比べて戦力が劣っています。

 しかし筆者は、楽天ファンや仙台市民の誤解を恐れますが、あえてこう主張します。「楽天は今シーズン、補強などせず、現状の戦力で戦い続けるべき」と。そうでないと、極端に弱い戦力しかもたない球団をつくらせた、球界の責任がうやむやになってしまうからです。

 プロ野球に限らず、スポーツのリーグ戦で極端に弱い球団が存在することは、その球団だけでなく、リーグを構成するすべての球団とリーグ全体に不利益をもたらします。

 戦う前から勝ち負けが分かっているような試合では、ファンは興味をもてなくなります。楽天と対戦する他球団の観客数は減り、TV視聴率も下がります。ファンのプロ野球離れをさらに加速させることになります。

 では、極端に弱い球団をつくった、あるいはつくらせた責任は誰にあるのでしょうか、楽天の三木谷浩史オーナーや球団経営者、田尾監督など現場にあるのでしょうか。
 

楽天側にも責任はあります。しかし、最大の責任は根来泰周コミッショナーはじめ、ダイエー球団を買収したソフトバンクを除く既存の他球団のオーナーや親会社、球団の経営者にあります。

 彼らは、楽天の新規参入に際して、楽天にリーグ戦を戦えるだけの戦力を与えなかったからです。

 彼らは、礒部公一外野手を除いては、オリックスと消滅した近鉄の一軍半、二軍の選手と他球団から戦力外通告を受けた選手しかあてがいませんでした。岩隈投手はあてがわれたのではなく、オリックスの残留方針を振り切った、彼の強い意志によって楽天に移籍しました。

 新規参入に際して三木谷オーナーが求めたエキスパンション(拡張)ドラフトは、時間がないという理由で拒否しました。

 MLB(米メジャーリーグ)の場合は、新規参入球団には、他球団が一定の保護選手を確保した上で、選手を「供出」します。それが拡張ドラフトです。これを受けて新規参入球団はリーグ戦を戦える最低限の戦力を整えます。

 なぜそうするのか。先に書いたように、リーグに極端に弱い球団が存在すると、リーグ全体が不利益をこうむるからです。

 MLBでは、それでも新規参入球団が既存の他球団とまともに戦える戦力を確保するには数年、あるいはもっと長い年数がかかります。

 楽天の連戦連敗の原因をつくった最大の責任は、リーグ全体の利益、ファンの利益を考慮に入れない根来氏や、自らの球団の利益にだけしがみつく他球団のオーナーや親会社、球団の経営者にあります。

 彼らの責任を明確にするためにも、楽天は今シーズン、負け続けるべきだと考えます。

 拡張ドラフトの拒否ばかりではありません。球界は交流試合の実施を除いては、ドラフト改革など球界の構造改革をすべて先送りにしています。

 今シーズンの巨人人気の低迷、視聴率低下や入場者数の激減も、すべてはこうした球界の姿勢に対して、球界の「盟主」を自認する巨人をターゲットとして、ファンが拒否反応を示した結果といえるでしょう。 (2005年5月24日記)

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