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北の湖理事長と日本相撲協会がおかしい
まずは以下の文章を読んでいただきたい。「オフサイド:の読者である村上彰夫さんから7月28日に届いたメールの全文です。
■横綱・大関への昇進基準
いつもオフサイドを興味深く読んでいます。有難うございます。
相撲について言わずにいられないので、以下に申述べます。ご多忙のところ申訳ありませんが、暫時お付合い下さい。
名古屋場所後の横綱・大関への昇進基準ほどファンを馬鹿にしたものは少なかろうと思います。是非オフサイドで取上げて頂きたいです。
14日目で優勝が決まったのが物足りないというのは、唯独り2敗で追っていた白鵬に向かって言うことではなく、他の大関陣に向けられるべきです。
特に上位と当たった11日目以降の惨状は目を覆うものでした。星取表は真っ黒です。
まして優勝、準優勝は15日間の勝敗で争うもので、それによって一場所の興味を持たせています。途中経過を争うという言いがかりは、初めて耳にしました。
雅山の大関昇進の見送りは更に深刻で、3場所の成績を並べた時に現在の大関(白鵬を除く)は30勝に達したことはおろか、勝ち越しも滅多にないのではと心配になります。つまり大関は超特権階級で一度昇進すれば34勝も勝っても上がれない地位を二場所に一回勝越せば地位を保てます。
来場所雅山が運悪く怪我でもしたらなど考えると暗澹とした気持ちになります。念の為申し添えますが、私は大の相撲ファンですが、雅山ファンではありません。
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筆者も村上さんと同じ考えです。大関・白鵬も関脇・雅山も、日本相撲協会が自ら定めた横綱・大関への昇進基準を十分に満たしています。
7月場所千秋楽の終了直後、相撲協会は白鵬の横綱昇進、雅山の大関再昇進の見送りを即決しました。そのニュースを聞いて、筆者はこんなことを想像してしまいました。
今回の横綱昇進候補がモンゴル出身の力士ではなく、日本人力士か欧州(ブルガリア)出身の琴欧州だったとしたらどうだったのか、ということです。
日本人力士なら文句なしに横綱昇進は決定したでしょう。琴欧州ならば、若干の異論は出たとしても、やはり昇進は決まったと思います。
今回の横綱昇進見送りは、大相撲の「大看板」である横綱が2人ともモンゴル出身力士になることに、北の湖理事長と日本相撲協会幹部が躊躇した結果ではないでしょうか。
雅山の大関再昇進見送りに関しても、こんなことを想像してしまいました。前回、雅山が大関に昇進した時期は、武蔵川部屋の全盛期でした。
横綱・武蔵丸、大関・武双山、雅山と前後して大関に昇進した出島が活躍していました。現在の大相撲は部屋物総当り制です。逆にいえば、同部屋力士は本割では対戦しません。雅山の前回の大関昇進は「大甘」だったといえます。
いまは武蔵川部屋の全盛期をとうに過ぎています。雅山自身もけがを克服して復活しました。ですから、前回より今回の方が、雅山が残した「数字」の価値は大きかったといえます。
しかし、北の湖理事長と日本相撲協会幹部はまったく逆の結論を出しました。これはどんな理由からなのでしょうか。
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7月場所では、北の湖理事長と日本相撲協会がほかにもおかしな対応を取っています。大関・千代大海との取組の後、幕内・露鵬が新聞社のカメラマンに暴行した「事件」です。力士はプロの格闘家です。プロの格闘家が一般人に対して暴力をふるえば、それだけでかっこなしの事件になります。暴行を受けたカメラマンが警察に被害届を出せば、露鵬は書類送検にはなったはずです。
この「事件」で日本相撲協会は、当日は不問にふすとしていましたが、翌日になって何故か対応を一変させ、3日間の出場停止処分を下しました。北の湖理事長はその後、場所中の記者懇談会でカメラマンににも非があったとする発言をしています。とんでもないお門違いです。こうした北の湖理事長と日本相撲協会のおかしな対応を、正面から批判できないメディアにも問題があります。そのへんの問題については、別の機会に書くことにします。(2006年8月3日記)
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