ファン・ジニ

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キム・タクファンの本には、黄真伊が李士宗(イ・サジョン)と言う武官と6年共に過ごしたとあります。
ドラマのキム・ジョンファンのモデルのようです。
丸く大きな目、耳元までありそうな大振りな口、大きな耳たぶの人物と表されていますが、キムジェウォンはこのイメージに合いますね。これでキャスティングされたのでしょうか。
『私は彼であり、彼は私でした』と言う関係も李士宗です。

イメージ 1

先の記事に載せた手配書の人相書きは、ジョンハンに良く似ていますね。

黄真伊の人相書き

キム・タクファンの本では

黄真伊は白目がちで、普通に見ていても上目使いをしていると誤解されました。
そのせいで、「松都の妓生、黄某は、初めて会った男をにらみつける」という噂が流れました。

セッキハルモニ(ペクム)には「妓生は黒目の下側に白目を見せるもんじゃない」と叱られました。
こんな表情のことでしょうか。
イメージ 1



キム・ジョンハンとの逃亡中の、人相書きのジニの顔がこのように書かれていました。
あまり似ていないので、これでよくジニだと判ったものだと思っていましたが、本の記述を見て納得しました。
結構本に書かれている事に合わせるようにしているのですね。
イメージ 2

松の小舟

黄真伊は『小柏舟』と言う詩で、自分を小舟にたとえて、文武を兼ね備えた富貴な者だけが
その舟に乗って川を渡ることが出来ると言った。

松の小舟に乗ることを許された男たちとは
1:松都の豪商たち
    朝廷の大臣と癒着した漢陽の大商人と違い、松都の商人は、商売をするためには危険な冒険が
   必要であった。
    人を見る目も必要であり、武勇伝を聞き、彼らに対し尊敬の念を持っていた。
    彼らは真伊を年若い妹のように扱い、真伊は彼らを出世した兄として遇した。
    時には同じ床に入ることを求められることもあったが、殆どの場合は、誰にも明かせない深い
   話を交わすことで満足した。

2:音楽に優れた人
厳守(オムス):楽士で伽耶琴の名手。黄真伊と出会ったのは70歳の時。
   『松都記異』(ソンドギイ)に黄真伊との交歓について記述がある。
    初めて黄真伊を見たとき、「まさに仙女だ!」と言って溜息を付き、
   歌声を聞いて「これは仙界の余韻だ。この世にどうしてこんな調べがあろうか!」と驚いた。
    黄真伊は彼を「音楽は人の心が物に感じて生まれるものだ」という神髄を見抜いた、
   天下随一の楽士だった」と言った。

  李彦邦(イオンバン):明宗の代の名唱。女より女らしい声の持ち主。
    西京(ソギョン)で教坊(キョバン)の妓生二百人あまりを歌で圧倒した。
    気が向かなければ姿をくらまして、一年でも二年でも名山大河で隠れて過ごす男。
    俗世間を越えた人間。義を知る狂った歌い手が、黄真伊の人生の五ヵ月を占めた。

3:優れた詩才を持つ男
  陽谷(ヤンゴク):蘇世譲(ソセヤン)(1486〜1562)李朝中期の文臣。律詩を得意とした。
   『水村漫録』(スチョンマルロク)に黄真伊との逸話が紹介されている。
    詩謎遊び(有名な詩の一説から一字を消し、その字を当てる遊び)で黄真伊に勝った
   ただ一人の文士。
    黄真伊と三十日を共に過ごし、この期限を過ぎたらきっぱり別れると豪語したが…
    二人ともなかなか『粋』です。



『小柏舟』(松の小舟)


  汎彼中流小柏舟

  幾年閑繋碧波頭  

  後人若問誰先渡

  文武兼全萬戸侯

小舟が川の中にあった。華麗な姿だった。
歳月が流れ、いつの間にか古くなっていた。
今は川沿いに忘れられたまま繋がれている。寂しい姿だ。
「この前は誰を渡してやったんだい?」
「文武両道のお大尽よ。」
あなたならどのように解釈しますか?


詩才があり、歌と踊りに優れそして容貌の良い女性がいた。
名のある男たちが彼女の元に集まって来た。
女性は彼らの上に君臨する女王だった。
しかし歳月が流れ、いつの間にか彼女の人気に陰りが見えてきた。
あれほど競って彼女の元に通った男たちの足も次第に遠ざかった。
彼女はもはや女王ではなかった。人生が儚かった。
ふと、一番先に乗られた方(初恋の人)を思い出した。
その人は文武を兼ね備えた人だった。

青山裏碧渓水

チョンサルリピョッケスヤ スイカムル チャランマルラ
  청산리벽계수야    수이감을    자랑말라

イルトチャンヘラミョン タシオギ オリョウォラ
  일도창해라면    다시오기  어려워라

ミョンウォリ マンゴンサナニ シィヨガンドゥル オットリ
  명월이   만공산하니    쉬여간들   어떠리


その1
青山裏の碧溪水よ 急流れを誇るな
一到滄海したら 再び来難い
名月が空山に満ちると 休んで行くこと如何
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
その2
緑なす奥山の谷川水碧漢水よ 行の早きを誇らざれ
ひとたび海に注ぎなば 歸り来むことも難きを
しばし憩え名月の光 山に満つれば
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
その3
青山裏を行く碧渓水よ、流れの速さを誇ることなかれ
ひとたび海に至れば、返り来ることあたわざる
今宵、名月山に満るに、しばしの憩いを楽しむべきや
*碧渓守と碧渓水は同音、明月(ミョンウォル)は黄真伊の妓名

意味
そんなに急いでどうするのですか。
一度海に注がれてしまえば二度と戻ることはできません。
ちょうど今宵は月も明るく静か。しばし足を休めて憩いの一時を過ごそうではありませんか。


碧渓守という王族の一人で頑固一徹の儒学者が
「一介の妓生にうつつを抜かすとは両班にあるまじきこと。真の風流人に女人は不用。かくあるべきの範を示そう。」
と豪語したのを聞いた黄真伊が、楼閣で碧渓守を待ち、通りかかった碧渓守にこの歌で誘い、彼の心を揺るがしたという逸話がある。

当代の一流名士たちと情を交わり、碧渓守とも深い愛情関係を結びながら詩作を通じて独特な愛情観をひれきした。

碧渓守とも仲が良かったとは(゜▽゜;) エー
碧渓守(ビョツケス):碧渓郡の郡守 姓名・経歴は未詳

『錦渓筆談』(クムゲピルダム)の記述より


黄真伊に会うためには「風流な名士」でなくては難しいというので、碧渓守は漢詩の大家の李達(イダル)に相談した。
黄真伊の家の近くの楼閣に上って、酒を飲んでコムンゴを弾いていれば、黄真伊が現れて隣に座るだろう。そしたら見てみぬふりをして立ち上がり、馬に乗って去れば、黄真伊が後を追ってくるだろう。吹笛橋(チュイジョッキョ)を渡るまでは後ろを振り返ってはいけない。

碧渓守はその言葉に従い、馬に乗って去る時に黄真伊が追って来るところまでは良かったが、吹笛橋まで来たときに黄真伊が歌った。


 青山を巡る碧渓水よ 疾き流れを誇るなかれ
 ひとたび大海に至れば 再び見えること難し
 明月が空と山を満たす 今宵をともに過ごさん

碧渓守はこの歌を聴いて振り返った拍子に、馬から落ちた。
黄真伊は笑いながら、
「この人は名士ではなく、ただの好き者だ。」
と言って帰ってしまった。





吹笛橋を渡る前に黄真伊の歌声に立ち止まり振り返ったのは、邪な願望が頭を持ち上げたせいでしょう。
ジニは碧渓守の様子から見抜いていたんですね。ストレートな詩で碧渓守を弄んでいます。

ドラマではお母さんが手ほどきをしていて『ヒエ〜なんでお母さんがそんなことを』と思いましたが、
芸人としてでしか生きられないジニの幸せを願ってのこと。でも釈然としないですね。
14話では本当にハラハラしました。
ドラマでのシーン
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意味はこちら

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