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メイショウサムソンの引退に寄せて

4日の昼休み、京都競馬場のウイナーズサークルにおいて、メイショウサムソン(牡6、栗東・高橋成忠厩舎)の引退式が行われた。関係者のコメントは以下の通り。

【馬主:松本好雄氏】
「本日はご来場ありがとうございます。デビュー以来3年半、皆様の温かいご声援、携わる方の温かいご支援に支えられ、本日メイショウサムソンは引退します。いつかメイショウサムソンの子どもたちが活躍してくれることを願っております」

【高橋成忠調教師】
「瀬戸口調教師から大事な馬を引き継いだので、メイショウサムソンがその後も良い成績を挙げられればと思っていました。天皇賞・春を勝った瞬間は覚えていませんし、騎手時代に勝った時より緊張しました。天皇賞春・秋と勝ち、この馬の偉大さが改めてわかりました」

【瀬戸口勉元調教師】
「まさかフランスまで連れて行ってもらえるとは思いませんでした。凄い馬に巡り会えました」

【石橋守騎手】
「普通の馬だと思っていたのが、一戦ごとに強くなりました。こんな馬に巡り会えて幸せの一言です」

【武豊騎手】
「大変な馬に乗せてもらうことで、喜びより重圧の方が大きかったです。横綱として堂々と走り抜きました。心からお疲れさまと言いたいです」

【丸山雅夫調教助手】
「全般的におとなしい反面デリケートなところもあり、人が寄ったら怖がるやんちゃな面がありましたが、それも今は良い思い出です」

【中田征男厩務員】
「大きな夢と感動をもらい、感謝の一言です。やんちゃなところが、段々と大人になりましたが、私もメイショウサムソンと共に成長できました」

【生産者:林孝輝氏】
「この場に立てるのもメイショウサムソンのおかげです」
ネット競馬

メイショウサムソンが引退をしました。
引退式を終えた同馬は、これから種牡馬生活に入ります。
競走生活以上の競争にさらされる社台ファームでの種牡馬生活。厳しい状況になるとは思いますが、どうか良い種牡馬となることを願ってなりません。

この記事をつづったわけですが、正直に申し上げて、私は本馬について何か特別な思い入れがあるわけではありません。馬券でも良い思い出があるかと言われるとピンと来ない、が率直な感想です。

しかし本馬が勝った日本ダービーだけは、私個人が最も印象が残っているレースのひとつとして、これからも記憶されていくと確信しています。

サムソンが制したダービー当日。私は競馬仲間と一緒にいつもの場所で観戦していました。
ダービー発走が刻々と近づく中で、ある中年のご婦人と付き添いとおぼしき方の2人が我々が座っていた座席付近の空席に座りました。
「見慣れない人だな?誰かの知りあいかな。」と軽く思いましたが、あとになってそのご婦人が当時のサムソンの主戦ジョッキーであった石橋守騎手のお母様だということが分かりました。

なぜ騎手の家族である方が、我々が観戦している一般席にお越しになったのか。
それは初のダービー制覇を目前にしている息子(石橋守騎手)に、自分が見に来ていることで余計なプレッシャーをかけないよう、息子はもちろん各関係者にも姿を見られないための母親ならではの配慮からでした。栗東でTV観戦するということももちろん考えたことではあったでしょうが、やはりじっとしてはいられなかったのでしょう。
お知り合いの競馬ライターさんに相談したところ、そのライターさんと我々の中のひとりが交友していて席をひとつ融通して欲しい、との頼みを快諾したという経緯で、息子にプレッシャーをかけないで観戦出来ることが実現出来ました。

私は石橋騎手のお母様とは二列上の席で観戦していたので、レース直前、レース中、レース直後の姿をはっきりと見ることが出来ました。
ダービーの発走を告げるファンファーレが鳴りました。数万人の手拍子に合わせて華やかでお馴染みのファンファーレが鳴り場内のボルテージは最高潮に達しました。
そんな場内の雰囲気とは逆に、石橋騎手のお母様は下を向き、じっと目をつむり手を合わせて祈るだけでした。おそらく「勝利」と「無事」を祈っておられたのでしょう。
その姿はレースがスタートしてからもしばらくは変わることなく、傍にいたお付きの方にうながされ石橋・サムソンがスタンド前を通過するときに初めてコースを見たほどでした。

独得の雰囲気の中、向う正面・第3コーナー・第4コーナーとレースが進み、最後の直線・・・。
逃げるAメインにサムソン・石橋が並びかける。私を含めて周囲の人間は、もちろん「石橋〜!勝て〜!」と絶叫の大声援。
石橋騎手のお母様は、ただ黙って息子を見守るのみ。
サムソンが先頭でゴールインした瞬間、その場のボルテージが爆発して、次々に石橋騎手のお母様に握手を求める人が殺到しました。歓喜の混乱状態であったと思います。
そしてお母様を中心にして、その場にいた全員で「万歳三唱」・・・!。その間、中心にいたお母様は、涙を浮かべながら周囲の人全員に頭を下げてお礼をされていました。もちろん私にも。

石橋騎手のお母様はその後、すぐに息子に会いに我々と一緒の席を離れました。
翌日のスポーツ紙で、石橋騎手との対面の様子が記事になっていましたが、府中に来場しないと聞いていた石橋騎手はお母様の姿を見て驚いたとのこと。お母様の配慮は最後まで行き届いていたようです。

私には今も、ダービーのファンファーレが鳴り響き、大歓声と手拍子が沸き起こる府中のスタンドで、ただひたすら下を向いて祈りを捧げていた、石橋騎手のお母様の姿がハッキリと思い出されます。

時が流れてサムソンと石橋騎手のコンビもなくなり環境もだいぶ変わりました。
そんな中でも、私にとって一生忘れることはないダービーです。

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2009/1/5(月) 午前 1:49 CF-Bio

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CF-Bioさん。宜しくお願いします。

2009/1/7(水) 午前 0:08 coo*ho*se24*8

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