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被災者の生活保護打ち切り相次ぐ 避難所生活や義援金理由
東日本大震災で被害が大きかった宮城、福島両県で、生活保護受給中の被災者に対し、避難所生活で住居費がかからないことや、義援金を受け取ったことを理由にした保護の廃止や停止が相次ぎ、少なくとも7例あることが両県の弁護士会や生活支援団体への取材で4日、分かった。 東日本大震災を受け、厚生労働省は生活保護に関しては阪神大震災時の措置にならい、義援金などの一時金は収入とみなさないことや、被災者の個別の事情に配慮するよう各市町村に通知。厚労省保護課は「個々の事例を早急に調査したい。打ち切る場合も被災者への丁寧な説明が必要だ」としている。
弁護士会などが確認したのは宮城県で4件、福島県3件の計7件。生活支援団体「生活と健康を守る会連合会」(東京)によると、最近被災各地で保護打ち切りの相談が増えているといい、同連合会は「実際の廃止・停止件数はもっと多いはず」としている。
福島県南相馬市の男性は、義援金や東京電力からの賠償金の仮払いが収入とみなされ、5月25日に生活保護を廃止された。宮城県では仙台市、塩釜市、名取市で事例が報告されている。このうち、名取市の避難所で生活する男性(69)は避難所生活で住居費がかからないことを理由に5月1日付で保護を停止された。
いずれも被災者に通知があったが、自治体による詳しい説明はなかったという。南相馬市では「手続きを踏んで対応している」。名取市も「法的に問題がないと考えている」としている。
福島県弁護士会は「震災による税収落ち込みで被災自治体が生活保護打ち切りに動いているのかもしれない。大震災の被災者への保護は全額国庫負担にしても維持すべきだ」と指摘している。
[ 2011年6月4日 16:25 ]
水俣病百世帯、生活保護停止…原則通りと厚労省
読売新聞 6月9日(木)14時33分配信 水俣病被害者救済法などに基づいて支給された一時金210万円を収入とみなされ、生活保護を受けられなくなった被害者の世帯が熊本、鹿児島両県で100世帯を超えている。
熊本県は運用の見直しを国に要請したが、国の姿勢は変わっていない。受給世帯からは「生活が苦しくなった」との声も出ており、専門家は「実情にあっておらず、問題」と批判している。
熊本、鹿児島両県によると、昨年5月から受け付けが始まった一時金の支給により生活保護を受けられなくなったのは、熊本65世帯66人(5月末現在)、鹿児島36世帯39人(3月現在)の計101世帯105人。
3月に国や原因企業チッソと和解した水俣病不知火(しらぬい)患者会(熊本県水俣市)では原告2772人の一時金支給が認められており、今後も同様のケースはさらに増加するとみられる。
一時金受給後の昨年12月に生活保護を打ち切られた鹿児島県出水市の男性(74)は「生活がむしろ苦しくなった気がする。一時金の意味がない」と憤る。
男性は妻(66)と2人暮らしで、毎月の収入は計8万円の年金だけ。2万円の生活扶助や医療費の一部扶助を受けられなくなり、一時金を切り崩して4万5000円の家賃や生活費を工面しているという。
男性は1月、鹿児島県に生活保護の打ち切りの取り消しを求めて審査請求したが棄却され、現在は国に再審査を請求中。ほかに3人が同県に審査請求した(うち1人死亡)。
生活保護法では、公害で健康被害を受けた人に対する「療養手当」などを収入から除外する一方、災害に伴う補償金については、家電製品の購入や住宅補修にあてた場合など一部の例外を除き、収入と認定している。
これを準用し、水俣病の1995年の政治決着の際に支払われた一時金260万円は収入認定された。水俣病など4大公害病の認定患者への補償金も同様に扱われているという。
熊本県は今回の一時金について「収入とするのは違和感がある」(蒲島郁夫知事)として「除外」を国に要望したが、受け入れられなかった。
不知火患者会では「納得できない。生活保護を打ち切られたら、再度申請するよう会員に呼びかけている」と反発しているが、厚生労働省保護課は「過去の事例と同様、原則通りの運用で、今後も変更する予定はない」としている。
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