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3.miss you

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miss you 6

左の肩に生温かい感触がじわり、と広がる。
そっと首を傾けてシヌの顔を覗き込む。シヌは目を閉じてわずかに眉を寄せ、静かに涙を流していた。今までこらえていたものを一気に解放したように、涙はとめどなく流れている。
 
ユファは空いた右手で涙を拭うとそっとシヌの手の中から左手を引き抜き、代わりに右手で包み込んだ。
空いた左手は少しの間宙をさまよったが、やがてシヌの背中へと回される。
シヌの体がぴくり、と動き、うっすらと目を開けた。
 
「思いっきり泣いてください。私が支えてますから…」
 
耳元で小さく囁いて、ユファはぽん、ぽん、と背中を優しくたたく。
シヌはかすかに微笑むと、優しいリズムに身を委ね、もう一度目を閉じた。
 
 
どれくらいそうしていただろうか。
シヌはやっと顔をあげると、頬を拭った。
 
「…ありがとう」
 
そう告げるシヌの顔は涙でぐちゃぐちゃではあったけれどはれやかだった。
目を細めてユファを見つめる。
シヌの視線をまともに受けて、ユファは鼓動が速くなるのを感じ、あわてて両手をひっこめた。
しかし。
 
「俺の手を、離すつもり?」
 
にやり、と口の端を上げたシヌが右手をぐっと掴んで離さない。
顔を赤らめてうろたえるユファを見て可笑しそうに笑うと、ふと真面目な顔にもどって告げた。
 
「俺はね、ユファ、お前が差し伸べてくれたこの手を、掴むことにしたんだ。お前を信じて。だから…離さないで」
 
急に変わった口調に、ユファは顔を上げた。まっすぐに自分に向けられた視線を受け止める。
 
「ユファの目論み、見事に当たったみたいだ」
「え?」
「俺の心からミニョを追い出して、あわよくば自分が入ろうって計画。さっき言ってただろ?」
 
とくとくとくとく。
先ほど早まった鼓動が、さらに高まるのを感じる。
もしかしてさっき、私勢いで告白した……?目論みが当たったって、それって、もしかして――
 
「ミニョは俺の心から引っ越したよ。今は思い出の場所にいる。空いた場所には――ユファ、いつの間にかお前が引っ越してきてたみたいだ」
 
にっこりと笑うとシヌはユファの手を握った右手に力をこめる。
 
「ユファは、俺のことが好き?」
 
少し顔を近づけて覗き込むシヌの茶色の瞳から目を離せずに、ユファはこくり、と頷く。
 
「ただのお兄ちゃん、としてではないよね?」
 
もういちど、こくん、と頷く。
 
「俺もね、ユファとおんなじだ。妹みたいに思ってたけど、いつの間にか特別な存在になってた。だから…ユファ、馬鹿な俺を、幸せにしてくれる?」
「もちろんです…シヌオッパ」
 
嬉しそうに頷くユファを見て満足そうに顔をほころばせると、シヌは右手をぐっと引き、そのまま腕の中に閉じ込めた。
ギター越しではあったけれど、確かに腕の中に感じるぬくもりに、心がほどけていく感覚が心地良い。
ほんのりと赤みを帯びたユファの耳に口を寄せると、シヌは優しく囁いた。
 
「ありがとう、ユファ。今日からお前は、俺の彼女だ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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miss you 完結…かな??

miss you 5

「なんでお前が泣くんだ?」
 
ユファの手に手を重ねて、自分だって泣きそうな顔をしたシヌはそう尋ねた。
 
「切なくて辛くて悲しくて申し訳なくて苦しいからです…私が」
 
唇を噛んでうつむく。
 
「ごめんなさい、オッパ」
「どういうこと?」
「私はオッパに話してくださいと言いました。役に立ちたいから、って。それは嘘じゃないの。だけど、半分は…いや、もっとかな?私のためでした」
 
そう言ってユファは瞳を揺らす。
  
「オッパは優しい人だから、本当のお兄ちゃんみたいに思ってた。忙しいのに私のために時間も割いてくれて…一緒にいるだけで楽しかったの。でも先週、好きな人がいるみたいって気付いて…すごく胸が苦しくて。誰かに取られたくないって思った。オッパのそばにいて、助けてあげたいって思ったのは嘘じゃない。だけど心の中からその人を追い出して……そしてあわよくば、空いたその場所に私が入れたら、って思ってたみたい。オッパは私の事を妹くらいにしか思ってないってわかってはいるけど」
 
先ほど拭った涙がまた滲みだす。
シヌはユファの告白を黙って聞いていた。
 
「だからオッパの歌を聞いて…そんな風に思ったこと、後悔したの。ミニョさんのこと、追い出す必要なんてないのに、いなくなってくれたらいいなんて自分勝手なこと思って。ミニョさん、きっと素敵な人なんでしょ?大事な思いでなんでしょ?」
 
うつむいていた顔を上げ、シヌを見る。その拍子にぽろぽろと涙がこぼれて、涙と一緒にいろんな感情が溢れてきて、止まらない。シヌの表情が、見えない。けれど、重ねられた手には変わらずシヌの少しひんやりとしたぬくもりを感じていた。
 
「馬鹿だな」
 
シヌは空いている方の手でユファの頭に手を伸ばした。ぽんぽん、と叩いてから優しくなでる。
 
「お前が泣いて…どうするんだよ。俺を助けてくれるんだろう?」
 
かすかに声が震える。
 
「…俺にも泣かせてくれよ」
 
泣き笑いのような顔でシヌはそうつぶやくとユファの肩にゆっくりと顔を埋めた。
 
 
 
 
 
 
 
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miss you 4

 
〜馬鹿のための歌〜
僕は馬鹿だからそうみたいだ 辛くしても大丈夫みたいだ  愚かな愛だと笑ったって どうする事も出来ない馬鹿だから
僕が望んでよくしてあげたんだ それだけで幸せなんだ  一度でも笑ってくれれば その笑顔で幸せなんだ
彼女が愛する人が来るまで こうして彼女のそばにいるだけなんだ 
与えられるから幸せな愛だから 何も望まない
いつだって手を差し伸べれば届くその場所に いつだって呼んでくれれば聞こえるその場所に
変わることなくその場所にいてあげるから
彼女を愛してるから 僕が選んだ愛だから 痛みまでも幸せなんだ 
一度でも振り返ってくれれば 僕はそれだけで幸せなんだ
彼女が愛する人が来るまで こうして彼女のそばにいるだけなんだ 
与えられるから幸せな愛だから 何も望まない
いつだって手を差し伸べれば届くその場所に いつだって呼んでくれれば聞こえるその場所に
変わることなくその場所にいてあげるから
彼女を愛してるから 僕の代わりに守ってくれる人が来るまで 少しの間だけ彼女のそばにいるだけなんだ
見つめるだけでも幸せな愛だから 何も要らない  いつもよりかかって休めるように いつも同じ姿でいるから
挨拶もなく僕から去って行っても 感謝しながら見送るよ 僕は馬鹿だから
 
シヌオッパの歌声は穏やかで、それでいて張りつめていた。まるで、すこし触れればとたんに波紋が広がる水面のようで――そしてそれはそのままオッパの心を表している。
切ないほどに優しくて清らかで、馬鹿みたいな恋をした男の歌。それがカン・シヌの歌。
ユファの瞳から、ひとすじの涙がはらり、と落ちた。
 
この歌を歌えば、ミニョの記憶が蘇る。記憶の中のミニョは泣いていたり笑っていたり困っていたり、本当にいろいろな表情をしていた。ミニョと暮らした1ヶ月の間に、たくさんのミニョを見て、好きになった。その恋は、はっきり拒絶されたことで終わったはず。
だから…いいヒョンでいてください、というあいつの言葉にこたえるのが俺の愛の形なんじゃないのか。この歌の通りに。
歌い終えると同時に視界がじわり、と滲んだ。
 
 
ぱち、ぱち、ぱち。
遠慮がちな小さな拍手を送られてとなりを見れば、滲んだ視界の真ん中に、自分に手を差し伸べてくれた少女がうつる。
 
「すごく・・・すてきでした。こんなにも素敵な歌が歌えるなんて、オッパはきっといい恋をしたんですね」
 
そう言ってほほ笑むと、少女は手の甲で涙をぬぐった。
泣いているのか?それは…どういう涙?俺のために泣いているの?
 
「愛することは、やめなくていいと思います。優しく見守るのだって立派な愛です。そんな愛は…ずっと大事にしていていい」
 
わすれなくてもいいのか?馬鹿みたいにみまもりつづけるのも立派だと?
 
「だけど…馬鹿な男だって幸せにならなきゃいけないと思うの。オッパがまた新しい愛を見つけて幸せになることが、ミニョさんにとっても幸せだと思う」
 
幸せな馬鹿に…?
ユファが言うのなら、それがいいのかもしれない。彼女の言うことを、信じていいのかもしれない。 
ユファは、俺が信じると決めた、特別な存在だから。
特別…?そうだ。ミニョとは違った形だけれど、ユファは俺の特別な人。いつのまにか…そうなってたみたいだ。
 
膝の上で小さく震える涙でぬれたユファの手に、シヌはそっと手を重ねた。
 
 
 
 
 
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miss you 3

授業が終わるや否や、ユファとヨンスは教室を飛び出した。
途中でトイレによってリップを塗りなおす。
 
「ねぇ、変じゃないかな?」
 
鏡に映る自分を心配そうに見つめるユファの髪をちょっと触って直してやってから、ヨンスはぽんぽん、とユファの背中をたたいた。
 
「大丈夫!ちゃんといつものユファだから、自信持って行ってきなさい!」
 
 
 
校門を出てすぐに、電話をかけた。ワンコールですぐにシヌの声に切り替わる。
 
『もしもし?もう終わった?』
「ハイ!今そっちに向かってます」
『OK…あとどのくらい?』
「もうすぐです…あっオッパの車が見えました!」
 
そう言って電話を切るとぱたぱたと小走りに駆けよる。
シヌは窓をあけて助手席のロックを解除した。
 
「さ、早く乗って?」
 
 
 
 
ユファがシートベルトをしたのを確認して、シヌは車を発進した。
後部座席にはギターケース。
そして行先はもちろん…公園。
 
「急に呼びだしてすまない」
「いえ!こちらこそ、すみませんでした」
 
ぶんぶんと顔の前で手を振りながら、ユファは頭を下げる。
 
「何が?」
「その、この間は出しゃばったこと言って…怒らせてしまったかと思って」
「あぁ、そのこと」
 
前を見たままフッと微笑むシヌの横顔を不安げに見上げる。
いったん横を向いてその視線を受け止めてから、シヌはにこっと笑った。
 
「いいんだ。おかげで俺も…いろいろ考えさせられた。こうして決心もついたし」
「あの…?」
「俺の話を聞いてくれるんだろ?今日は存分に話させてもらうから、覚悟しといて」
 
そういうとシヌは助手席に右手をのばしてユファの頭をくしゃっとなでる。
一拍置いてから赤面し、慌てて髪を直す姿を横目に見てくすり、と笑った。
 
 
 
 
「さて、と。何から話そうかな?」
 
公園に着くとこの間と同じ階段に並んで腰を下ろす。
途中で買ったコーヒーを一口飲むと、シヌは語り始めた。
 
「俺には好きな人がいたんだ。いや…いる、といった方がいいのかな。まだ吹っ切れてはいないから」
 
やっぱり、好きな人がいるんだ…
予想はついていたが、本人の口からはっきり告げられるとダメージも大きい。
 
「その人はひょんなことから俺の日常に入り込んできたんだ…A.N.JELLのメンバーとして」
「A.N.JELLの?そんな、嘘でしょう?メンバーは全員…」
「そう、男だ。その人は男のふりをして、仲間になった。
 …やっぱり驚くよな?俺だって驚いた。彼女は、コ・ミナムの双子の妹だった。
 事情があってこれなくなった兄の夢を守るために、彼女はミナムとしてやってきたんだ。
 誰にもばれてないと思っていたみたいだけど…俺はすぐに女だって気付いてしまった。誰よりも早くにね」
 
女の子が男装して…アイドルに?まるで漫画かドラマの世界の出来事のようで、ただただ驚いた。
だけど、そのときから女だって知っていたということは…
 
「…その時からずっと、好きだったの…?」
「いや。最初は少し面白がってたんだ。ミニョは…とにかくドジな女で…面白いけど、少し可哀想だった。なんだか気になってね。誰かのことをそんな風に思うのは、初めてだった。そのうち彼女を助けるようになった。だけど…本当にニブいやつだから、全然気付かないんだ」
「そのこと、ミニョさん…には?」
「言わなかったよ。俺にばれてることを知ったら、落ち込むだろうから。彼女とA.N.JELLのために、言わなかった。そっと助けてやっていればそのうち気持ちは伝わるだろうと思ってたから。だけど俺の読みは甘かった」
 
ため息とも笑いともつかない吐息を漏らしてから、シヌはまた言葉をつむぐ。
 
「ミニョが女だって知ってたのは、俺だけじゃなかったんだ。テギョンも知っていて…しかもそのことをミニョも知っていた。そして自分が女だと知っている唯一のメンバーだと思って、テギョンだけを頼りにしてたんだ。まるで、生まれたてのヒナが初めて見たものの後をついて行くようにね。でもそれだけじゃなかった。ミニョはどんどんテギョンに魅かれていった。本人は全く気付いていなかったけど、そばでずっと見守っていた俺には手に取るようにわかったよ」
「辛かったでしょうね…一番初めから見守っていたのはオッパなのに」
 
自分がずっと見つめている人が他の人しか見ていない――それはすごく切なくて苦しいことだと、今のユファにはわかる。現に今、そうだから。シヌの役に立ちたいからこうして話を聞いているけれど、胸の奥がきゅっと締め付けられるようで…できることなら耳をふさいで逃げ出したかった。
 
「うん。俺だけが見てたのに、ずっと助けてきたのに、って悔しかった。俺だって何もしなかった訳じゃない。何度も告白しようとしたさ。でも…そのたびにテギョンが邪魔をした。故意じゃなかったにせよ、いつもいつもあと一歩のところでミニョを連れ去られて…そうしてるうちにミニョが自分の気持ちに気付いてしまった。こうなったらもう、俺にはどうすることもできなかった。俺が歌を作ったのは、この頃だ」
 
シヌは脇に置かれたケースを開けて、ギターを取り出しひざに抱えた。
ユファは緊張の面持ちで無意識に膝の上に置かれた手に力を込める。
そっととなりをみると、視線がぶつかった。
 
「俺の想いが詰まった曲だ。気持ちの整理はまだ付いていないけど…特別に、聞かせてあげるよ」
 
 
 
 
 
 
 
 
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miss you 2.5

つっぷして寝ていたかと思えば急にむくりと起き上り、いそいそと携帯を取り出してメールをしながら百面相をしている親友を、私…キム・ヨンスはとなりの席から興味深げに眺めていた。
 
(この分だと…メールのお相手は《あしながイケメン》氏なのかも〉
 
口元をにやにやと緩ませながら落ち着きなく時計を眺め、ついでにのんびり授業を続ける教授に思いっきりガンを飛ばしているユファを見て、ヤレヤレと首を振る。
 
 
 
一週間前、ユファは抜き打ち試験の打ち上げをあっさりブッチして、どこかに消えた。
その後ろ姿はすごく嬉しそうだったから
 
(彼氏でもできたのかしら?明日聞き出してやんなきゃ)
 
と意気込んでいたのだけれど。
翌日登校してきたユファは、疲れた顔をしていて、元気が無かった。目もなんだか赤く腫れている気がする。
 
(今日は聞くの…やめとこうかな?)
 
そう判断してまた次の日。
ユファはやっぱり顔色が悪かった。明らかに寝不足、という顔。
心配になったヨンスは、ユファをカフェに連れ出したのである。
 
 
ユファはあまり喋りたがらなかったけれど、それでも少しは話してくれた。
 
ソウルに来て間もないころ、偶然助けてくれた人と親しくなったこと。
その人は年上で、かっこよくて、そしてすごく忙しいということ。
優しい人だから兄のように慕っていたこと。
でもこの間その人には好きな人がいることが判明して、ショックだったこと。
そのことで少々余計なことを言って、それ以来連絡が無いこと。
それがすごく…辛いこと。
 
「あんた、その彼の事が好きなのね?」
 
単刀直入に聞く。こういうときは、遠まわしに慰められるよりは全然いいということを、ヨンスは経験上よく知っていた。
 
「……。やっぱり、そうなのかな?」
 
ユファは困ったように眉を下げて苦笑いした。
 
「私が思うに、ユファは今、ばっちり恋してるわね。自分でわかんない?」
「う…ん。好きになったことって、ないから」
「恋愛したことない訳?」
「特には。なんか面倒で」
 
結構すごいことをあっさり言う。ユファ、あんたのことが好きな男子は結構いるのよ。
 
「そ、そう。でもとにかく!今のユファは恋愛中なの!その人…えと、名前は?」
「内緒」
「う…じゃあ、《あしながイケメン》でいっか」
「《あしながイケメン》?」
「あんたを助けてくれた、イケメンでしょ。まぁいいわ。とにかくあんたは《あしながイケメン》氏の事が好きなのよ」
「うん。そうだよね。でも…どうしようもないっていうか」
「何がよ?」
「好きな人いるみたいだし」
「彼はその人にアタック中な訳?」
「さぁ?でも辛そうだったから、振られたのかもって思った」
「じゃあ問題なしじゃない!」
「無理だよ!」
 
なぜそうなる。
 
「なんで!」
「私の入り込む余地はないもん」
「それだったらなんで《あしながイケメン》氏は毎週毎週あんたとデートするのよ?忙しいのに」
「それは…妹みたいに思ってるからだってば」
「なんでそう思うの?」
「『オッパ』って呼んでって、言われてるから」
 
は?
私は耳を疑った。
なんか違う。絶対おかしいってば。
 
「兄妹でもないのにわざわざお兄ちゃんって呼ばせるんだもの、そういうことでしょ?」
 
違う?というようになぜかふくれっ面でにらんでくるユファを見て、私は盛大にため息をついた。
 
「あのねぇユファ。オッパってのはね、兄妹じゃなくても使うのよ。それこそ恋人にも使うわよ」
「え?」
「…知らなかったの?」
「う、うん。だって日本でもアメリカでも彼氏のことをお兄ちゃんなんて呼んでる人いなかったよ…?」
「でもそういうもんなのよ!まだまだ勉強不足ね」
 
うそー、と小さくつぶやいてユファはぽかんとしている。こんなことで無理だって思いこむなんて…おかしい。頭はいいくせにこういう可愛げがあるからいいのよね、この子は。
 
「そういうことなんだから、ユファ、あとは押すのみよ!」
「えぇ〜」
「なに?じゃあ彼から連絡来るのじーっと待つ訳?」
「そのつもり…です」
「えーマジ?信じらんない!本気?」
「うん」
「…ふぅん。じゃあ期限決めなよ。一週間待っても来なかったら、自分からメールすること、みたいな」
「あ…そっか。じゃあそうしようか…な?」
 
おそるおそる自分に言い聞かせるようにユファはそう宣言した。
 
そして。今日がその一週間。
メール来ない!ってずっと凹んでたから、今みたいに嬉しそうなユファを見たのは本当に久しぶりな気がする。
 
そんなことを考えながらじっとユファを見てたら、急にこっちを振り向いた。
 
《メール来た^^》
 
とだけ書いたメモをこっちによこしてニヤッとする。私も笑って、親指を立てた。
 
ユファをこんなにするなんて、あしなが氏っていったいどんな男なのかしら。
今度また、ユファに聞いてみよう。
その時は…ユファもずっと笑っててくれるといいな。
 
 
 
 
 
 
 
 
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